読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2016年ドラフト指名選手の巨人における展望と起用  高井俊 育成ドラフト1位 独立リーグ投手

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巨人が育成ドラフトで1位指名したBC新潟の最速152キロ右腕・高井俊投手(21)が20日、新潟市内で会見し「日本一のクローザー」を目指すことを目標に掲げた。

 大きく上体をひねって速球を繰り出すトルネード投法の右腕は、異色な経歴の持ち主でもある。東北高(宮城)を卒業後、野球を離れ、調理専門学校に1年間通い調理師免許を取った。「本当は高卒でプロに行きたかったが、無理だと分かった」。一度は野球に区切りをつけ、幼い頃から母の料理を手伝っていた経験から、地元の調理専門学校に入学した。

 しかし、友人からの誘いで軟式野球のクラブチームに入ると、大会で146キロをマーク。「試合で投げると気持ちが燃え上がった。チャレンジしたい気持ちがよみがえってきた」。プロ野球選手を夢見た気持ちが再びわき上がり、14年の11月にBCリーク゛のトライアウトを受験。15年にBC新潟に入団した。

 入団後は、現役時代に近鉄で守護神を務めた赤堀元之監督(46)の指導の下、メキメキと頭角を現した。元ドジャース野茂英雄を参考に試行錯誤を加えて、トルネード投法を習得。入団1年目にMAX146キロだった球速が、今年5月に行われた楽天2軍戦で152キロをたたき出すまでに成長し、巨人の育成1位をつかんだ。

 幼い頃からテレビの向こうに映る巨人軍に憧れた。最初に心奪われたプロ野球選手は阿部慎之助。「(指名されて)まだちょっと自覚がない。阿部さんに球を受けてもらえるように頑張りたい」と笑みをこぼした。

 育成での入団だが、野望はある。「1日でも早く支配下選手になって、東京ドームのマウンドで投げたい。満員の東京ドームで投げることを考えたらワクワクする」。大きな成長曲線を描く21歳が、1軍の舞台で強打者を料理する日を目指す。

 

【高井選手の紹介】

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 トルネード投法を武器とする最速152キロの右腕クローザー。高卒→専門学校→トライアウトで新潟アルビレックスBCという変わった経歴を持った選手です。専門学校経由というと、沖コンピューター教育学院専門学校から指名された一岡選手(=現広島)を思い浮かべます。独立リーグは所属1年目からの指名が可能のため、16年時点で21歳と大卒選手より1歳若いこともあり、巨人も「これからの伸びしろを考えて指名した。近い将来、チームの中心的存在になってくれれば」と即戦力としてでなく、素材としての将来性を期待しての獲得です。

 独立リーグではクローザーとして起用。2年間の成績は通算42試合1勝4敗6S、被安打率8,90奪三振率8.90四死球率4.68防御率4.84とあまり成績がいいとはいえません。

 【巨人での起用】

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 現在2軍でクローザーをつとめる育成の篠原選手はWLで好投し支配下濃厚選手の一人、そして同じくクローザーの一人だった小山選手はトレードされたため、高井・山川・成瀬選手が新たなクローザー候補ですが、現状では成瀬選手も怪我明けなのを考えると、山川選手が即戦力としての評価は高く、場合によっては高井選手は完成に時間がかかるため3軍スタートもありえます。

 

 【支配下への課題】

 厳しい話ですが、トルネード投法は制球に難が出ることが弱点であり、もともとトルネード自体が体への負担が大きいフォームのため、トルネード投法である限り制球難は避けては通れないものでしょう。そのため制球を上げることより、荒れ球でも相手に振らせることが出来る投球術を目指すことになります。

 変化球がフォーク・カーブと少ないため、狙い球を絞らせないためにも横のスライダー、そしてツーシームかチェンジアップが欲しいところ。