球春到来を前に、17年の東北勢ドラフト戦線を先取りする。大学生では東北福祉大(宮城)の楠本泰史内野手(4年=花咲徳栄)の高い打撃力が光る。
東北福祉大の楠本は強肩を生かして、遊撃手から外野手にも挑戦して新境地を開く。「自分の可能性を広げたかった」と2月の米国強化合宿から本格的に取り組み、帰国後から外野手でも出場している。一方の打撃は、元西武の大塚光二監督(49)が「即プロで通用する」と太鼓判を押す。選球眼が良くて広角に打ち分けることができ、出塁率も高い。1年春から積み上げた安打は74本。同大史上初となる通算安打100本超えが狙える位置にいる。負けられない理由もある。中学で所属していた青葉緑東シニア(神奈川)では楽天松井裕樹投手とチームメートだった。「負けてられない。早く同じステージに立ちたい」と意気込む。
【楠本選手の紹介】
180センチ75キロ 右投げ左打ち 花咲徳栄高卒
226打席74安打本塁打8、打率.327と高い打撃センスを誇る安打製造機。左右に打ち分けられる打撃の柔らかさが武器であり、出塁率.420と選球眼もよい
一方でとりわけ俊足というわけでなく、肩もそれなりに強いといった程度である。
2016/6 楠本泰史 (東北福祉大学) 大学日本代表 2安打 3年生
【楠本選手の課題】
課題は守備の雑さ。日米大学でもDH起用が大半であり、スローイングが悪くファースト起用されることも多い。現在は4番・センターとして起用されており、ショートとしては評価されていないと考えた方がよい
【楠本選手の評価】
巧打型の外野手として評価されるため、大卒の左外野手としなると評価は相対的に低くなります。打撃自体は中距離バッターとしての面が強く、守備もあまり上手い方ではないため、5~7位の下位指名が濃厚と思われます。