読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人・田中俊太選手の中堅手起用を示唆。なぜ今のタイミング?ドラフト戦略への影響はあるのか

巨人・高橋由伸監督(43)が23日、ルーキーの田中俊太内野手(24)を中堅で育成するプランを明かした。陽岱鋼が左手甲の骨折で離脱する中、長野が不振とあり、指揮官は「ダメだから誰かを当てはめようとしてるんだよ」と説明した。

 すでに19日のイースタン・ロッテ戦(G球場)ではスタメンでセンターを守った。ただ、3度の守備機会を無難にこなしたが、ぎこちなさも残った。報告を聞いた指揮官は「今後もやらせていくよ」と明かし、1軍でもフリー打撃中に生きた打球を追いかけている。

 打撃の評価は依然として高い。ここまで代打のみの出場だが計11打数3安打と対応。この攻撃力をスタメンで生かしたいが、二塁には成長著しい吉川尚、三塁にはマギーと壁は多い。その分、外野は左翼のゲレーロ以外は流動的。俊太は「いろいろなポジションをやることでチャンスは増えると思う。経験はないけどやっていくしかない」と貪欲な姿勢を見せた。(水井 基博)

【巨人】由伸監督、ルーキー田中俊を中堅手に育成(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

 

 

 

 

【田中選手の中堅手起用が示唆される】

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  陽選手の故障や長野選手の衰え、若手も1軍スタメンを取れる有望株は出てこず、立岡選手や中井選手をセンターにし何とかまわしているのが現状。一方で内野手セカンドでは吉川尚選手が守備で圧倒的存在感を披露し、ファーストは岡本選手が結果を残しており、サードもマギー選手がレギュラーに座るため、代打起用に留まっていました。

 しかし田中選手の持ち味は長打力だけでなく、オープン戦で披露した打席での粘りであり、吉川選手がフリースインガーで2番適正が低いため、田中選手がスタメン起用できれば、今の巨人に少ない粘れる選手として期待できます。

 

【田中選手をセンター起用するほどやばい巨人外野手の現状】

 

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引用:読売巨人軍公式サイト

 しかしいくら打撃があっても弱肩で外野は厳しいとされた田中選手をセンターにまわすほど今の巨人外野はやばいのか。各選手の現状に触れたいと思います。

 陽:死球で離脱中。腰に爆弾持ちで調子の波が激しい。

長野:過去の膝の故障から守備が劣化。

亀井:年齢もありライトが厳しくなっている。

橋本:若手・中堅のなかで一番守備が安定しているが、とにかくスペ体質

重信:起用できるレベルじゃない

村上:まだ一軍で使えるまでの成績ではない

石川:打撃フォーム改造失敗で出遅れ。レフト専のためゲレーロを上回らなければならない

和田 :二軍で打ち出しているが、オープン戦でのレベル差からももっと打撃成績がほしい

松原:打撃は頭ひとつ抜けているが、パワーがなく守備能力に課題あり。

笠井:三軍で打率1割

 

 残念ながらライト・センター起用できる若手が皆無。一方で左野手の少なさも問題だったため、センターと左スタメンを増やす意図で田中選手のセンター起用が明言されました。

 

 

【田中選手以外の動き】

 コンディション不良でリハビリ組だった同年6位の若林選手が復帰。過去に外野経験もあることから二軍ではセンター・ライト守備についており、二軍でホームランを打つなど打力もあることから、一軍復帰の際にはライト起用の可能性もあります。

巨人はヤクルト戦(戸田)に延長11回、7―6で勝利。延長11回にマルティネスが決勝の3号ソロを放った。5回に村上が1号ソロ、若林が1号2ラン。6番手のアダメスが2回1安打1失点(自責0)で1勝目(6セーブ)。ヤクルトは谷内が3安打2打点で、大松が1安打3打点。1回1安打1失点の6番手・山本が3敗目(1勝1セーブ)を喫した。

【ファーム情報】巨人マルティネスが決勝の3号ソロ 楽天は西巻のスクイズで勝ち越す― スポニチ Sponichi Annex 野球

  またキャンプから離脱していた橋本選手も28日に復帰予定であり、橋本選手が回復すれば亀井選手を代打にまわすことができます。ただ橋本選手は調子が長続きしないことや、若林選手は1軍実績が少なく戦力として見込むには不安材料が多いことから、田中選手の外野起用は有効な手の一つとなります。

 

【ドラフトへの影響は?】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 この方針が今年のドラフト戦略へ影響があるかどうかと聞かれれば、残念ながら大きな影響はありません。その理由としては、今回の田中選手中堅手起用はあくまで陽選手離脱による外野手崩壊+左野手で長打力のある田中選手をスタメンで起用しスタメンに左野手を増やすのが目的のため、長期的な戦略でなくあくまで短期的な応急処置に近い起用です。

 ただ田中選手がセンターとして予想以上に結果を残せた場合、今後もセンターとして起用できる見込みが生まれればある程度方向性が変わってきます。その理由としては内野・外野の若手選手の状況の差にあります。

 坂本選手という絶対的レギュラー、セカンドには新星の吉川尚選手、ファーストは岡本選手がいる中で、内野手の田中選手がレギュラーとして起用される見込みがある可能性としては

 ①吉川尚選手が調子を落としてきた場合の2番手。

 ②打撃成績が去年に比べ落ちているサードのマギー選手に変わるレギュラー

このどちらかのみでした。もし田中選手が中堅手として本格起用される場合、②のサードスタメン候補が減ることになりますが、幸いサード候補の若手は同年4位の大型野手の北村選手、オープン戦で結果を残した辻選手がいます。

 

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引用:読売巨人軍公式サイト

 つまり田中選手が抜けても即戦力内野手を急いで補強する必要性は薄いのですが、一方で外野手として田中選手が起用できれば、残りはライトの即戦力外野手を補強すれば或る程度計算することができます。今の巨人は高卒スラッガー候補や先発・中継ぎも補強ポイントのため、即戦力外野手の獲得が1名減るのは非常に大きなメリットになります。

 

【田中選手の今後の起用について】

  まだ中堅手としては2軍での1試合と1軍練習のみのため、いきなりセンタースタメンとして起用される見込みは薄いでしょう。慣れないポジションでの起用はその負担から打撃面にも影響することがあり、現在は代打起用は続いているため、一度2軍に落としセンタースタメンで慣れさせる可能性もあります。その場合は同じ左の内野手で打撃好調の辻選手が昇格候補となります。