プロ注目の最速149キロ右腕の山上大輔(4年)が8回7安打2失点9奪三振に抑え、立命大を勝利に導いた。
山上は「スプリットがよかった。初回から真っすぐを狙われていたので、4回からは変化球を多めに」と、カウント球にもスプリットをつぎ込んだ。
スプリットはこの2週間練習を重ねてきた。「真っすぐよりも速く腕を振るように意識した」と、関西学生リーグ戦では緩んでいた腕の振りを修正した。「今日の(変化球で抑えた)投球は自信になった」と充実感を漂わせた。
12日の国際武道大(千葉県大学)戦は、坂本裕哉(3年)の先発が濃厚だが「先発でも中継ぎでもいけるように準備します」と意気込んだ。
【山上選手の紹介】
182センチ90キロ 右投げ左打ち
変化球:スライダー・チェンジアップ・カットボール・ツーシーム・カーブ
足を上げた構えから一気に振り下ろすフォームから最速149キロ、常時140前後のストレートと縦のスライダー・チェンジアップが武器の先発右腕。ストレートのコントロールがよくコースに投げ分け見逃しを奪い、縦に落ちるスライダーとチェンジアップで空振りを奪います。そのため投球内容はストレートが主体となっており、空振りを奪うのは基本的に大きく変化するスライダー・チェンジアップとなっています。
<2018年ドラフト候補>立命館大学 山上 大輔 投手(立命館宇治高)【4年】:第67回全日本大学野球選手権2018
【指名への課題】
制球を武器としており、ストレート主体ながら球速は140前後のためスタミナが落ちてくる6回以降は制球が甘くなり痛打されやすくなっています。
また変化球も大きな変化のスライダー・チェンジとカウントを整えるカーブなど打たせて取る球がないため、ストレートも空振りでなく見逃しを奪うタイプであるため、少しでもコースをはずれるとボール球となりどうしても球数が増えています。
このためストライクゾーン付近で勝負できる変化球があれば大きく化ける可能性があります。
【指名順位予想】
肉体的には大分がっしりしており、実績もあるため身体面の伸び代はあまり期待できませんが、コントロールが良く大きく変化する球があるため、元々2年まではリリーフをしていたこともあり、平均球速があと2~3キロ上がればリリーフ候補にもなりえます。
ただ制球がいいため理想は先発。1年目即戦力というよりは、1~2年2軍で鍛え球速、変化球の精度を上げ先発ローテとして期待する枠となり、今季は大卒投手が豊作のため5~6位が指名順位となります。所属大学が強豪リーグでなく、全日本大学野球で登板した相手もスラッガーがいない奈良学園大だったこともマイナスとなっています。