Honda熊本は侍ジャパン社会人代表でも活躍した好投手・荒西が7回まで1失点の力投を見せたが、8回に4安打を集中され3失点。「ピンチになるとどうしても力んでしまう。そこが課題」とサバサバと振り返った。
岡野武志監督は「試合をつくってくれた荒西は合格点」とし、逆転を許した8回には「足や小技を絡め、うまく攻められた」と振り返っていた。
【荒西選手の紹介】
178センチ78キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・シンカー・カーブ・チェンジアップ
経歴:玉名工業高校ーHonda熊本
解禁年:2013年
サイドスローに近いスリークォーターのフォームから最速148キロ、常時140前後の球を投げ込み、そこに落差のあるスライダーで空振りを奪う先発投手。高卒社会人で2013年に指名解禁となっている。
武器はサイド気味ながら常時140前後の球を先発で投げ込める馬力の強さ。その上ノーコンというわけでもなくコースにも投げ分けられるため、ファールを狙ったカットも難しく試合を作れている。
今年は外国球を扱った際に滑り対策にリリースポイントを前に修正。その際ストレートの質が上がったことからその際のリリースポイントを現在でも適用させている。
指名解禁後もなかなかドラフト指名には至っていないものの、先発実績は高く評価されている一方、高卒社会人とはいえ年齢も大卒社会人を超えており、今年がドラフト指名のラストチャンスともいわれています。
【指名への課題】
ストレートはそれなりにストライクゾーンにいきますが、変化球の精度はまだまだであり、スライダーは決まれば空振りを奪える一級品ですが、一方ですっぽぬけてカウントを悪くすることも多々見られます。そのためコースを狙う球は多くがストレートとなっています。そしてストレート主体のため球数が増え球威が落ちてくると捉えられ失点に繋がっています。
年齢も考えれば即戦力とみなされなければ指名はありえません。このため変化球の精度を上げ、ストレートだけでなく変化球でも安定してカウントを取れるようになれないと即戦力入りは厳しくなっています。
【指名順位予想】
解禁済で変化球への課題がある一方、ストレートの力とスライダーのキレは一級品。ただ先発としてみるならストレートに頼りきりになる今の投球内容は球数が増える後半イニングで崩れる危険性があります。
このため5~6回までなら問題なくいける先発だが表ローテで使うにはイニングを消費できないため、裏ローテもしくはイニングイーターも出来る中継ぎとして5~6位が指名順位となります。