読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2018年巨人2軍を振り返る。まさかのV4達成の要因と課題とは

 

マジック1としていた読売巨人軍の二軍は18日、神奈川県平塚市の「バッティングパレス相石スタジアムひらつか」でDeNAと対戦して3対3で引き分けました。巨人が残り試合を全敗し、2位のヤクルトが全勝しても勝率で巨人が上回るため、4年連続27回目のイースタン・リーグ優勝を決めました。来月6日に宮崎で開催されるファーム日本選手権ウエスタン・リーグの優勝チームと対戦し、2年ぶり9回目の日本一を目指します。

 イースタン・リーグでの4連覇は、1986~1995年の巨人の10連覇に次ぐ連続優勝になります。現役時代に一時期つけていた背番号「6」にちなんで6回胴上げされた川相昌弘二軍監督は「この1年で選手が成長してくれたおかげ。選手たちはまだこの上があるので、一軍に行って力を発揮できるよう、努力してほしい」と優勝の喜びを述べました。

 今シーズン、川相氏が6年ぶりに監督に復帰した二軍は、当初は投打がかみ合わずに開幕後約1か月の4月13日には最下位となりました。しかし、キャンプからハードな反復練習を乗り越えてきた成果が徐々に表れ始め、6月1日から12連勝で今季初めて首位に立ちました。直後に3連敗で順位を下げましたが、同月24日に再び首位に立って以降は高い勝率を保って2位以下との差を広げていき、9月18日現在で69勝39敗4分けの勝率6割3分9厘、2位ヤクルトに9.5ゲーム差をつけています。

 部門別に見ても、17日現在でチーム防御率(3.05)、打率(2割8分4厘)、守備率(9割7分8厘)いずれもリーグトップ。犠打数132もトップです。個人成績でも、高田萌生投手が勝利数(10勝)、防御率(2.65)、勝率(8割3分3厘)でトップ。打撃では和田恋選手が本塁打(18)と打点(86)でトップ、打率(3割4厘)で3位、松原聖弥選手が打率(3割1分4厘)、盗塁(24)でトップになっています。

 二軍での成績だけではなく、今季育成選手から支配下登録された直後に一軍で活躍したアダメス、メルセデス、マルティネス各選手の「ドミニカトリオ」や今村信貴投手など、二軍で鍛錬を積んで一軍に昇格し、活躍した選手も多数輩出しました。

読売巨人軍公式サイト

 川相監督率いる巨人二軍がイースタン四連覇を達成。選手層が大きく変わりチームバランスが変わった直後のため、今年は3位以下になるのではないかと予想していました。しかし結果は2位に大差をつけ優勝。この要因はなんなのかを語りたいと思います。

【17年の二軍と何が変わったのか】

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引用:読売巨人軍公式サイト

  去年も巨人はイースタン優勝でしたが、その選手層は大きく異なっていました。クリーンナップを担っていたのは藤村選手や北選手、ギャレット選手など今年引退・退団した選手が殆どでした。今は一軍選手の吉川尚選手や岡本選手もこのときは二軍漬になっています。このため二軍野手の平均年齢は高く、選手育成の場というよりも、一軍からあぶれた選手の溜まり場でした。
  しかしオフシーズンに二軍スタメン選手の多くが引退。岡本・吉川尚選手も一軍帯同となり、18年は前年のスタメン選手が半分以上いなくなりました。これが年度当初に二軍が低迷するのではないかと予想していた理由でした。
【17年ドラフト組の活躍】

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  しかし蓋を開けてみれば二軍は優勝。それを支えたのが野手の活躍でした。打撃成績は多くが250越え。3割越えしている選手も目立ちます。17年ドラフト組の活躍が目立ち、2位の岸田選手(大阪ガス)は故障で三軍スタートになるも、田中貴選手とともに二軍捕手として50試合158打席33安打3HR21四死球で打率.260と捕手として十分な成績を残しました。岸田選手はもともと高卒社会人で2軍起用を前提としていた選手のため、1年目としては十分でしょう。

 

 また4位北村選手(亜細亜大)・6位若林選手(JX-ENEOS)も活躍。北村選手は108試合に出場し381打席82安打6HR49四死球で打率.272。ショート起用は厳しいものの、大型サードとして今後も期待されます。若林選手は岸田選手同様故障でスタートが出遅れたものの、66試合279打席69安打6HR35死四球で打率.300。長打もあるユーティリティーとして、来年はさらに守備を鍛え1軍起用を狙いたい選手です。
 
【松原・和田恋選手の台頭】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 戦力外候補だった和田選手はまさかの躍進。本塁打18本、打点87でイースタン成績2冠候補となっています。1軍デビューを果たし初安打初打点を記録したものの、1軍の壁を感じさせる内容となりました。来年はスイングの強化と守備の改善。1軍と2軍の壁はこれを改善できるかどうかにかかっています。
 松原選手も今年は2軍起用がメインとなり、27日時点で134安打でイースタン最多安打記録を更新中。支配下も勝ち取り秋季・春季キャンプでのアピールが期待されますが、問題となるのが守備難と弱肩。さらにここにきてまさかの重信選手の活躍で同タイプの松原選手は起用のチャンスを逃しています。松原選手は本塁打0本と長打面で負けているため、重信選手の弱点である対左でもアピールできればチャンスメーカーとして起用が期待されます。
 

【一方で課題も・・・・】

【1軍起用に繋がる若手投手不足】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 投手ではアダメス・メルセデス選手が支配下され、メルセデス選手は1軍先発ローテ。アダメス選手は制球に課題があるものの速球派リリーフとして活躍しています。日本人選手については先発では高卒2年目の高田選手が防御率2.69、11勝利、勝率.846の3冠。1軍デビュー果たすも2イニング6失点で防御率27.0とまだまだな内容でした。燻っていた今村選手が杉内選手のアドバイスで高速スライダーを覚え1軍先発として活躍。畠・田口選手が抜けた穴を埋める活躍をしています。

 

   しかしそれ以外の選手については挙がらず、二軍ローテ2番手が大竹選手という喜べない状況。大江選手は調子が上がらず、坂本工選手は防御率4.86となっており、鍬原選手は故障で再び三軍暮らし。中継ぎも左腕不足ながら戸根選手は伸び悩み、FAの森福選手は二軍の方が長く、戦力外か大減俸確実です。田原・宮国・谷岡選手が中継ぎとして一軍と二軍を往来するだけとなっており、若手の台頭が求められる状況です。

【外野手も台頭が求められる】

  松原選手の支配下イースタン最多安打記録更新で来年さらなる飛躍が期待されるものの、今の巨人に求められるのは長打が打てるライト・センターの選手。その候補の村上選手はまだ3軍メイン。和田恋選手も守備・確実性を改善する必要があり、若林選手も外野手経験は大学時代が最後で1軍でもセンター守備の機会こそありましたが、非常に危なっかしい守備でした。

 

 このため中堅に入った橋本・立岡選手が1軍スタメンになっていなければなりませんが、この二人もなかなか1軍固定できていません。そのため立命大・辰巳選手や東京ガス・笹川選手といったライト起用できる長打・身体能力型外野手が指名候補ですが、外野手というものは早くても1~2年はかかる選手が多く、やはり現存の選手からの台頭が必須となります。

 

【最後に】

 野手の平均年齢層は大きく変動しましたが、投手に関してはまだアンバランスな状態となっています。伸び悩む中堅やかつて輝いたものの年齢や怪我で燻る選手が多く、まだまだ選手層の改善の必要があります。このため投手事情が改善されるには最低でもあと2~3年はかかるため、来年も苦しい投手事情になることが予想されます。