読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2018年読売ジャイアンツ戦力外予想(支配下選手編)

 ドラフト指名数を考慮する上で非常に重要となるのがその数の戦力外選手数です。特に支配下選手は枠の都合上、戦力外数がドラフトの支配下指名数に大きく影響します。

 それでは支配下選手・育成選手の二つに分けて予想したいと思います。今回は支配下選手について。

 戦力外候補選手についての成績は、18年に1軍出場がある場合は1軍の成績を。2軍のみの場合2軍の成績をつけます。3軍のみのばあいは成績なしとします。

 

 

【投手】

【戦力外候補①】森福 允彦選手  32歳 左腕投手 

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引用:森福 允彦のプロフィール|読売巨人軍公式サイト

1軍成績2試合2回0勝0敗0S0奪三振5被安打3失点 防御率13.50

 16年オフに2年4億でソフトバンクからFA移籍した左腕投手。山口選手が劣化し新たな中継ぎ左腕として期待されたものの、蓋を開けてみれば1軍では投げれば炎上、2軍でもウエスタンとの優勝決定戦で逆転3ランを高卒1年目の選手に打たれ、18年はほとんど2軍という何をしにきたんだ状態。来年で33歳と上がり目も薄く、FAとはいえ大減俸もしくは戦力外が濃厚です。

 

【戦力外候補②】山口 鉄也選手 35歳 左腕投手

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2軍成績18試合16(1/3)回0勝0敗1S15奪三振9失点 防御率4.96

 年俸100倍達成の育成の星といわれ、西村・マシソン選手とともに防御率1点台リリーフを組んだ巨人左腕の象徴の一人。そんな山口選手も劣化や年齢には勝てず、今季は1軍登板0.2軍でも18試合で防御率4.96という結果に終わっています。年齢を考えれば戦力外というよりも引退の可能性が高い選手。巨人にとっても戦力外通告とはせずに、功労者であるため引退を促す形になると思われます。

【追記】10月4日、現役引退を表明

巨人山口鉄也投手(34)が現役を引退することが4日、分かった。

高校卒業後、大リーグのダイヤモンドバックス傘下のマイナーでプレー。05年育成ドラフトで巨人に入団した。07年に支配下登録され、08年からプロ野球記録の9年連続60試合登板を達成。07~09年、12~14年と2度の3連覇に貢献したが、今季は度重なる故障で1軍登板はなかった。近日中に会見が開かれる予定で、「育成の星」と呼ばれた鉄腕が、マウンドに別れを告げる。

巨人山口鉄也が引退“育成の星”9年連続60登板 - プロ野球 : 日刊スポーツ

【戦力外候補③】高木 京介選手 29歳 左腕投手

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引用:高木 京介のプロフィール|読売巨人軍公式サイト

1軍成績3試合5回0勝0敗0S1奪三振7失点 防護率12.60

 賭博事件で自由契約となるも1年の謹慎からオープン戦で好投。18年に支配下登録されました。しかし開幕以降は結果を残せず2・3軍での登板が主となっています。来年には30歳と中堅に入っており、もともと賭博のイメージがまだ強く残っている高木選手を残すよりも、若い大卒・社会人左腕投手を獲得したほうが戦力となる見込みも高いため、枠を空けるためにも戦力外候補となります。

 

 

【戦力外候補④】與那原 大剛選手 21歳 右腕投手

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2軍成績 登板なし

 

 16年ドラフト3位で入団した長身右腕のトルネード選手。1年目は2軍で5試合に登板し防御率2点台と期待されましたが、2年目はフォームに迷走し球速が130前半になり、6試合で防御率4.71と成績が悪化。3年目は右肘の手術で登板なしに終わっています。

 このため今季戦力外→育成再契約となり、来年も駄目なら戦力外となる可能性のある選手となります。

【追記】10月2日、自由契約になることが発表。このため育成再契約と思われます。

巨人は2日、與那原大剛投手を自由契約に、成瀬功亮投手には来季の契約を結ばないことをそれぞれ通知したとは発表した。

 與那原は15年ドラフト3位で入団。1軍出場はなかった。

巨人 與那原を自由契約 今春1軍キャンプメンバーの育成・成瀬は戦力外(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

【戦力外候補⑤】 篠原 慎平選手 28歳 右腕投手

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引用:読売巨人軍公式サイト

1軍成績:7試合10回0勝0敗0S2奪三振7失点 防御率6.30

 16年に支配下登録された育成1位のリリーフ選手。17年4月のヤクルト戦で先発の高木勇人選手のバント負傷で緊急登板。見事初勝利をおさめ大きく報道されました。

 しかし問題だった制球難はなかなか改善されず、起用は敗戦処理ばかりとなっていました。そこにきて河野選手とのSNS事件を引き起こし謹慎処分をくらいました。現在は出場禁止は解除されたものの、2軍でも13試合で11死四球と制球難は改善されていません。今年については1軍では敗戦処理も出来ておらず、育成上がりということで戦力外にされやすい立場となっています。

【追記】26日、篠原選手を戦力外にすると発表。

巨人は26日、中井大介内野手(28)、篠原慎平投手(28)、河野元貴捕手(27)、廖任磊(リャオ・レンレイ)投手(25)、育成の田中大輝投手(26)、育成の松沢裕介外野手(26)に来季の契約を結ばないことを通知したと発表した。

【巨人】中井、篠原、河野、リャオ、育成・田中大と松沢に戦力外通告 : スポーツ報知

【戦力外候補⑥】A・カミネロ選手 31歳 右腕投手

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引用:読売巨人軍公式サイト

1軍成績20試合18(2/3)回1勝1敗11S19奪三振13失点 防御率5.79

 17年に巨人にリリーフとして補強されたパワーピッチャー。制球難で崩れることはあれど、スプリット解禁で開花。17年は57試合で3勝5敗29Sと上々の成績を残しました。

 しかし今年になって制球難が悪化。ストライクが全く入らず四球を連発し救援失敗を繰り返すようになりました。このため2軍落ちすることも多くなり、さらにクリーニング手術のためにシーズン途中で離脱。契約も単年で2億2000万とかなり高額となっており、内容に見合ったものとなっていないため減俸は間違いなく、減俸を受け入れなければそのまま自由契約となります。

【追記】10月20日の記事で退団濃厚となりました。

 

巨人のアルキメデス・カミネロ投手(31)が今季限りで退団する見通しであることが19日、分かった。

 巨人2年目となった今季は開幕から守護神を務めたが不安定な投球が続き、20試合に登板して1勝1敗11セーブ、防御率5・79の成績で6月30日に出場選手登録を抹消されていた。その後、ファームでの調整中に右肘の不調に見舞われて、8月下旬に渡米。9月に米国内で同箇所のクリーニング手術を受けたが、そのままチームを去ることになりそうだ。

【巨人】カミネロが退団へ ヤングマンには残留を要請 : スポーツ報知

 
【戦力外候補⑦】大竹 寛選手 35歳 右腕投手

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引用:読売巨人軍公式サイト

1軍成績:2試合9回1勝1敗5奪三振6失点 防御率6.00

 FA入団選手なるも去年は減俸限界額までの減俸をくらい、今季は2軍先発として終わりました。2軍成績自体は17試合で防御率2.97と安定していますが、奪三振率が4.78と落ち込んでおり、中継ぎとして使うにも不安な内容となっています。来季36歳と上がり目もなく、去年の大減俸を踏まえ今季戦力外候補となっています。

 

内野手

【戦力外候補⑧】寺内 崇幸選手 35歳  右内野手

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引用:読売巨人軍公式サイト

2軍成績31試合71打席22安打7打点 打率.349

 内野すべてを守れて高い走塁能力と意外性を持ち、長く巨人を下支えしてきたスーパーサブ。しかし去年より守備能力の低下が目立ち、今季は故障で長期間離脱を強いられました。

 来年は36歳になり、1軍でも吉川大選手が便利屋として帯同するようになり、若林・湯浅選手などの出場で2軍でも出場機会が減っています。一方で社会人出身ということもあり後輩からも慕われ、高い守備・走塁能力を持つことからもコーチ・球団職員ポストが用意される見込みもあり、今年で引退→フロント入りの可能性が高い選手となります。

※10月1日、寺内・青山選手に戦力外通告がなされました。

巨人寺内崇幸内野手(35)が1日、球団から来季の選手契約を結ばないと通達された。

寺内は07年に入団。守備力と小技に定評があるユーティリティープレーヤーとして活躍。今季は下半身のコンディション不良で春季キャンプ3軍スタートで出遅れていた。復帰後も、ここまで1軍昇格は1度もなく2軍戦、31試合に出場し、打率3割4分9厘。

昨季までの1軍での通算成績は08年のデビューから10年間で670試合に出場し、178安打、5本塁打、39打点で打率2割1分8厘。

13年の広島とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦で現ドジャース前田から決勝3ラン、さらに楽天との日本シリーズ第2戦では現ヤンキース田中からソロ本塁打をマークした。「マエケンマー君からホームランを打ったり、ワンプレー、ワンプレーの思い出はあるけど、巨人の一員として長くプレーできたのが、うれしい」と話した。今後については「まだ決めてません。最後は自分の判断になると思いますが、家族とも話をします」とした。

 

巨人、寺内と来季契約せず…今後未定「家族と話を」 - プロ野球 : 日刊スポーツ

【外野手】 

【戦力外候補⑨】青山 誠選手 27歳 右外野手

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引用:読売巨人軍公式サイト

2軍成績24試合52打席4安打4打点 打率.098

 17年に増田選手とともに支配下登録された大型外野手。1年目の14年に2軍で打率.379を残すも守備中のフェンスに激突し大怪我。翌年は出場0となり戦力外候補にもなっていました。

 しかし17年は3軍スタートなるも徐々に結果を残していき、夏についに支配下を獲得。その後2軍で44試合4本塁打の結果となりました。しかし翌年は再び3軍落ち。3軍でも241打席51安打で打率.279とぱっとせず、2軍にいたっては打率1割にもみたないままとなっています。外野手も若返りのためにポジションがかぶる中堅層を戦力外にする必要があり、その第一番となっています。

また、入団5年目の青山誠外野手(26)も来季の選手契約を結ばないと通達された

巨人、寺内と来季契約せず…今後未定「家族と話を」 - プロ野球 : 日刊スポーツ

 

ここに加えて今季引退を表明した脇谷・杉内選手で合計9~11名枠が空きます。今現在巨人の支配下数は69名。ここから脇谷・杉内選手を引くと67名。こうなると今季の支配下指名はやはり7~8名だと予想されます。

 

【なぜあの選手は候補から外れたのか】

【戸根 千明選手】 左腕投手

 変則左腕として山口選手を跡を継ぐと期待されるも、2年目以降制球難となり1軍登板が徐々に減っています。とうとう18年は1軍登板0となりました。このため戦力外候補ではありましたが、山口・森福選手と左腕2名がいなくなる可能性があり、今季首を切るのは難しいと判断しました。ただ2軍で14試合12死四球と相変わらずのため、来年はかなり怪しくなっています。

【西村 健太朗選手】 右腕投手

 かつては山口・マシソン選手とともに1軍リリーフの鉄壁陣となるも、15年以降怪我に苦しみ、今季は1軍登板なしに終わりました。怪我の多さに悩まされ、年齢とともにその頻度・期間も厳しくなっていますが、現在の中継ぎ事情を鑑みると怪我が治れば短い期間なら好投できる西村選手は保険の意味合いでもまだ首を切らないのではと判断し、候補からはずしました。

【追記】10月3日、現役引退を発表しました。

 巨人・西村健太朗投手(33)が今季限りで現役を引退することが2日、分かった。近日中に正式発表される。2012、13年は守護神としてリーグ連覇に貢献。球団新記録のシーズン42セーブもマークした。先発、リリーフとして長年チームを支えたが、今季は7月から右肩痛に苦しみ、プロ15年目で初の1軍登板なし。来季の構想から外れ、自らを育んだ愛する巨人でプロ野球人生を終える決断を下した。

【巨人】担当記者が見た西村健太朗 優しい男の「熱さ」感じた監督室直談判 : スポーツ報知

【河野 元貴選手】 左捕手

 篠原選手とともにSNS事件で謹慎をくらっており、戦力外候補とする声もあります。しかし岡崎スカウト部長が今季は捕手をとらない方針を出しており、現在の支配下捕手は6名のため、河野選手を切ると5人となり1軍・2軍捕手がぎりぎりとなります。このため一人でも離脱すれば捕手がまわらなくなるため、今年はまだ首は切られないと予想しました。

【追記】26日、河野選手を戦力外にすると発表

巨人は26日、中井大介内野手(28)、篠原慎平投手(28)、河野元貴捕手(27)、廖任磊(リャオ・レンレイ)投手(25)、育成の田中大輝投手(26)、育成の松沢裕介外野手(26)に来季の契約を結ばないことを通知したと発表した。

【巨人】中井、篠原、河野、リャオ、育成・田中大と松沢に戦力外通告 : スポーツ報知

【辻 東倫選手】 左内野手

 大型内野手として獲得されるも、今季は怪我に加え吉川尚・田中俊太選手の台頭で出番が減っており、下にも北村選手や湯浅選手が待ち構えており、打撃も長打は少なく守備もサード・ファーストメインの辻選手は出場機会が来季も期待できない状態となっています。

 しかし打撃成績自体は2軍で3割を残しており、年齢もまだ24歳であるためここで戦力外とするよりも、足りない中継ぎや外野手を補強するためのトレード要員とするほうが有用だと判断しました。

【追記】30日、辻選手を戦力外にすることが発表されました。

巨人・辻東倫内野手(24)が30日、戦力外通告が発表された。

 今季、2軍では66試合に出場し、打率・315と結果を残していたが、1軍では8試合に出場し、打率・100と思うような成績が残せなかった。

 来季に向けて、ジャイアンツ球場での全体練習にも参加をしていた辻だったが、契約は更新されなかった。

巨人 菅野と同期入団のドラ3・辻東倫に戦力外通告(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

【増田 大輝選手】 右内野手

 青山選手とともに支配下された守備能力の高い小柄な内野手。しかし今季は青山選手と同じく低迷しており、打率.230となっています。しかし今現在巨人で安定したショート守備が出来る選手が少なく、坂本・吉川尚選手の離脱でその層の薄さが判明しました。

 坂本選手の年齢を考えれば来季もフル出場は厳しく、その場合安定したショートのバックアップが必要です。吉川大選手も他の選手に比べショートが上手いだけで安定しているわけではありません。このためバックアップ要員としてまだ残りますが、来季は非常に危うい選手です。

 

【橋本 到選手】 左外野手

 今季は怪我で1軍登板なし。2軍でも打率.230と低迷しており、年齢も28歳と中堅に入っています。しかし今の巨人で安定したライト守備が出来る数少ない選手であり、亀井・長野・陽選手の年齢を考えればまだ切れない選手となります。

 

【立岡 宗一郎選手】 左外野手

 切られない理由は橋本選手と同様、現在の巨人外野手は30歳以下で1軍で使える目処がある選手が非常に少ないため、ベテラン選手の離脱時に入れられる選手の立岡選手はまだ切れないと判断します。ただ松原選手の活躍次第では来年戦力外候補となります。