読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人、ここに来て1位指名を大阪桐蔭・根尾選手に変更。ただ確定とはいえない不安要素も

 

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ト会議を行い、ドラフト1位候補を大阪桐蔭の根尾昂(あきら)内野手(3年)で一本化したことが明らかになった。これまでは金足農の152キロ右腕・吉田輝星投手(3年)を最有力候補に挙げていたが、U18アジア選手権や福井国体で評価が逆転。野手の軸である坂本勇や長野らの後継者としても期待は高く、この日の会議の中で、1位指名を確認したもようだ。

 25日に迫る運命の日へ、ドラフト戦線が急展開を迎えた。巨人が、大阪桐蔭の二刀流・根尾を1位指名する方針で固まったことが判明した。この日のスカウト会議では上位候補の確認などを行ったもようで、関係者の話を総合すると“即戦力”として最上位にランクアップさせたようだ。

 来季に向けた巨人は、先発投手の補強を課題に挙げていた。その中で、金足農の152キロ右腕・吉田輝星投手に注目してきた。吉田は週明けにもプロ志望届を提出する方向。夏の甲子園終了後「巨人が好きです」と公言しており、その素朴さはファンのハートを射止めるだろう。だが、ここにきて根尾が評価を逆転させた。

 夏の甲子園では6試合で打率4割2分9厘、3本塁打5打点。投手としても2試合に登板し、春夏連覇に貢献した二刀流。その評価をさらに上げたのが、その後に行われたU18アジア選手権だ。プロと同じ木製バットを使用する中、計5試合で18打数7安打で打率3割8分9厘をマーク。スカウト陣に対応力を見せつけ、9月3日の香港戦(サンマリン宮崎)では5打数5安打1本塁打サイクルヒットを成し遂げた。

 視察した鹿取GMもべたぼれだった。「木のバットでも問題なく芯で捉えている。肩もいいし、足も速い」と賛辞を送っていた。今月1日の福井国体・下関国際戦でも打っては中堅左へ135メートル特大弾。投げても先発で自己最速タイの150キロを計測し、5回を3安打無失点に抑えた。投打に資質の高さを見せつけ、春夏連覇に続く、国体Vへと先導した。

 チームは今、坂本勇を中心とした若返りを図っている。だが、7月に左脇腹肉離れで約1か月も離脱した間、戦力低下は否めなかった。根尾は遊撃を中心に三塁や外野も守れるユーティリティーさがあり、勇人の後継者になれる存在感もある。投げてはMAX150キロを誇り、次世代を背負うスター候補としての期待は大きい。間違いなくチームの最重要課題であるセンターラインの中心になれる逸材だ。

 岡崎スカウト部長は会議後「今日は確認です。(他球団の)シミュレーションもしてないですね。プロ志望届もそろそろ出そろうし、(リストから)カットされる選手も含めてね」とリストの精査を主眼に置いたことを説明した。

 “根尾人気”は高く、複数球団によるくじ引きは避けられそうにないが、覚悟の上だ。低迷する巨人軍の復活には、根尾の力が必要。覚悟を決めて、是が非でも引き当てる。

【巨人】大阪桐蔭・根尾、急展開のドラ1指名へ…坂本の後継者期待 : スポーツ報知

 

 

 

【5日のスカウト会議で1位指名を根尾選手に1本化】

【突然切りかわった理由】

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 これまで1位最有力は金農・吉田選手とされていた巨人。しかし10月5日の会議で大阪桐蔭・根尾選手を1位指名することで一本化したことが発表されました。ここに来て大きな評価逆転の理由はU-18での打率.389で木製対応の高さを見せたことや、巨人・坂本選手の肉離れで長期離脱を強いられたことから、今年で30歳となりショートフル出場は体力的に厳しくなってきた坂本選手のサードコンバート論が再燃したことが理由として挙げられています。

 根尾選手は二刀流の選手ですがポスト坂本選手としてみている以上、起用としては野手一本化が濃厚となります。来年のドラフト候補に星陵・奥浪選手や創志・西選手など高卒投手の1位候補が複数あがっていることも切り替えた理由の一つと思われます。

 

【しかし確定とは言えない不安要素も】

【編成部門の解任】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 問題は今の巨人の編成グループの状況。編成部門のトップだった鹿取GMの解任が濃厚となりました。

 

監督交代を決めた巨人は、新監督を支える球団内部の刷新も図る。山口オーナーは「フロントの体制も今後改めていきたい。GMも含めて。ジャイアンツが危機的状況にあるという認識は持っている」と、鹿取義隆GM(61)を解任する意向を示した。

 鹿取GMは昨年、球団ワーストを更新する13連敗の直後の6月13日に就任。成績不振の責任を取って辞任した堤辰佳前GMの後を受けて、編成部門のトップに就いた。シーズン前半戦中では異例のGM交代劇だった。今季からは敵軍の戦力分析などを行うスコアラー室長も兼務している。

巨人、鹿取GMを解任へ 編成部門トップも引責 昨オフ補強も振るわず― スポニチ Sponichi Annex 野球

  解任理由としてはFA補強した野上選手、助っ人のゲレーロ選手の成績不振や、即戦力投手として獲得した1位の鍬原選手が相次ぐ離脱で即戦力として計算できていないことの責任をとった形となりますが、次期監督候補の原氏との確執も理由の一つではないかと推察されています。

 しかしドラフト指名も含めた編成を担っていたGMの解任はドラフトの方向性の転換が行われる可能性があります。また監督もドラフト指名に大きな影響を持つため、原氏の意向で今後ドラフト指名が再び変わる可能性があります。このためドラフト数日前にも再度ドラフト会議を開き方向性を決めていくことも報道されています。

 

 

【当初1位最有力だった金農・吉田選手がプロ志望を明言】

 これまでプロ志望を出すか、八戸学院大に進学するかが五分五分だった吉田選手がついにプロ志望届を出すことに決定。これにより今季の1位候補選手である選手すべてがプロ志望を出したことになります。

今夏の第100回全国高校野球選手権大会(甲子園)の準優勝投手で、プロ志望届を提出する意向を固めた金足農(秋田)の吉田輝星投手(3年)について5日、DeNA、広島など複数のプロ球団が、今月25日のドラフト会議での1位指名を検討していることを公言した。中日を除く11球団が1位指名の候補リストに入れており、なかでも5球団が熱心とみられる。

 今夏、日本中を熱狂させた吉田が、プロ入りに向けて動き出した。金足農はこの日「吉田選手の進路に関する記者会見」を10日に開くと発表。また、当初進学先と考えていた八戸学院大に校長と野球部監督が足を運び、丁重に断りを入れた。吉田は会見で、みずからプロ志望を表明する。

5球団が金足農・吉田1位指名検討 DeNA球団幹部「すぐ上で通用する」 (1/3ページ) - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

 

  スカウト会議のときには新体制で臨みたいと発言されていることから、新GMの以降でやはり金農・吉田選手にとなる可能性も0ではありません(非常に低いけれども)

 

【今現在の各球団1位指名予想】

今現在1位指名を明言しているのは同じ根尾選手を挙げている中日のみ。オリックスはまだ個別面談の段階でこれから詰めていく形となっています。また日本ハムはその年の目玉選手を狙う傾向にあるため、根尾選手か吉田選手が濃厚です。ただ先発面に不安があるため、北海道に近い東北枠ということもあり吉田選手のほうが可能性は高くなっています。

 

他球団も根尾獲得に向けて動き出している。オリックスは、大阪桐蔭OBの谷口悦司スカウト(39)が5日、大阪・大東市内で同校の根尾、藤原恭大外野手、柿木蓮投手、横川凱投手と面談。1人ずつと個別で面談したといい「会って話さないと分からない性格とかがある。(内容は)たわいのないことです。みんな良い子でしたね。4人とも欲しいですけどね」と明かした。広島も調査のために訪れた。

 また、中日はこの日、森監督が「一番必要な選手」と根尾の1位指名を公表。球団幹部は「遊撃か外野を守り、9回はマウンドに立つ。そういうことができる選手」と大谷ばりの主軸打者と抑え投手を兼ねる“超二刀流”の起用法を用意していることも明かした。

【巨人】大阪桐蔭・根尾獲りへライバル多数…中日は“超二刀流”用意、オリックスは個別面談 : スポーツ報知

 

 他の球団は候補止まりですが、楽天は金農・吉田選手が濃厚。もともと楽天は1位指名は高卒選手優先にしており、さらに地元東北枠であるため営業面からも吉田選手の指名が求められています。

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 阪神は正直なところ不明です。ここは情報がぼろぼろ出てきてかえって信憑性が薄く、糸井・福留選手の高齢化で外野手不足のチーム事情を見れば、外野手・藤原選手が1位筆頭となります。しかし金本監督は即戦力投手を希望しており、16年ドラフトのような金本選手の強行が起きないとも限りません。

 SBは吉田選手を1位候補にリストアップしていますが、今のソフトバンクの問題はむしろ野手。特にサードスタメンの松田選手の後継者が全く育っておらず、今年その候補だった高校通算97発の黒瀬選手を戦力外としています。このように内野手スラッガーの目処がたっておらず、その中で候補にあがっているのは早稲田実業・野村選手です。

 

 野村選手は高校通算68発。捕手とサードをメインとしており、身長はないもののそのスイングスピードは2年生のときから頭二つ抜けていました。また王会長の出身も早稲田ということもあり、早稲田派閥の関連も出てきます。野村選手の現段階の評価なら単独1位を狙える位置になり、他の球団を出し抜いて1位指名の可能性もあります。

 これ以外の球団に関しては1位リストアップにとどまっています。