読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

がっしりとした先発左腕 慶応大 高橋 佑樹選手 大卒左腕投手

 

<東京6大学野球:慶大2-0早大>◇第8週第3日◇3日◇神宮

涙の雪辱だ。慶大は高橋佑樹投手(4年=川越東)が早大に3安打完封勝ち。勝ち点4の2位で終えた。高橋佑は勝てば3連覇だった昨秋の早大3回戦に先発するも、1点リードの9回に逆転負け。今春の優勝は逃したが、悔しさを晴らした。

最後の打者を併殺で打ち取ると、高橋佑は両手を何度も上下して喜びを爆発させた。「去年の秋のこともある。今シーズン、僕の状態が不安定な中、大久保監督が使ってくれた。昨日、勝った木沢からは『頼みます』と言われて。大久保監督には感謝しか、ありません」と打ち明けた。

その監督からは、ベンチ前で力いっぱいハグされた。ベンチ裏に引き揚げると、座り込んで目頭を押さえた。その姿を見た大久保監督も目は真っ赤。「高橋が泣いてるからさ。年を取ると、涙腺が…。学生野球って、いいな。(高橋佑は)責任を感じていたと思う」と思いやった。

責任とは、昨秋の敗戦だ。早大3回戦に先発。8回を終え、4-3とリードしていたが、9回に2失点で逆転負け。あと1歩で3連覇を逃した。その時のスコアは、横浜のグラウンドに張り出されている。チーム全員が屈辱を忘れず、今春へ向け練習を積んできた。既に優勝は逃していたが、同じ相手、同じ3回戦、再びやられるわけにはいかなかった。「悔しい思いを持って、やってきました。何とか、ここで結果を出せて良かったです」。

伸びのある直球に縦割れのカーブ、スライダーを交え、打たせて取った。散発3安打で、付け入る隙を与えなかった。2日前の1回戦で本盗を許した滝沢は「絶対に塁に出さない」と、4打席全て内野ゴロ。「(本盗の場面が)テレビでも流れて。僕のせいで、滝沢を褒めるべきなんですが。今日は三塁にも行かせなかった」と、やり返した。

早慶戦に勝ち、今春を終えた。左腕エースは涙が乾いた目で「シーズンは、あと1回だけ。技術を上げていきたい」と、大学ラストシーズンを見据えた。

慶大・高橋佑樹が早大に涙の雪辱完封 監督も感涙 - アマ野球 : 日刊スポーツ

 

 

【高橋選手の紹介】

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174センチ80キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ

 

 ワインドアップフォームから最速143キロ、常時140前後のストレートに落差あるカーブを武器とする先発左腕。力あるストレートで押していきながらスライダー・カーブで緩急をつけて打ち取っていきます。特に大きな腕の振りから地面にバウンドするほどの落差ある変化をし、軌道もカーブに近いスライダーをアウトコースに投げ込み打ちとっていきます。

 大学では2年生より中継ぎで起用されていたものの、2年秋は6試合起用で防御率9点台とあまり結果を残せていませんでした。しかし3年秋になり先発として起用されるようになると、10試合で6勝1敗防御率2.35で3試合連続完投を記録するなど結果を残し注目株となりました。

 


2018大学野球選手権大会 慶應義塾大学 高橋佑樹

【指名への課題】

  攻めが左右問わずアウトコース中心となっており、球威あるストレートと変化球の落差で攻めていくタイプでありコントロールがいいタイプでないため、インコースへの攻めもボール判定が多くあまり機能していません。決め球がアウトコースへのスライダーに頼るところが多いため、2アウトまで追い込んでもスライダーを狙われ上手く掬い上げられてしまうことがあります。

 

 またストレートの調子がイニングでも差があり、低めに決まるときはすんなりいきますが、高めアウトコースに抜けるとかなり時間がかかるイニングとなります。ストレート・スライダー以外の球種だとカーブがスライダーよりも10キロほど遅く途中までの軌道も似ているため、スライダーに絞られないためにもカーブの割合を増やしストレートのコントロール向上が鍵となります。

 

【指名順位予想】

 右打者にはストレートにスライダー、そしてアウトコースへのカーブがありますが、左打者に対してはアウトコースばかりの攻めとなっているため、インコースへの攻めの方法の確立が今後の課題となります。ストレートが決定的な武器ではないため、スライダー以外にも安定して扱える変化球があれば先発として見れますが、現状ではまだ物足りなさがあります。

 このため現状では4~5位となります。即戦力として評価するにはストレートの威力とコントロールが課題となります。