読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

タイミングをずらしてくる投手  国学院久我山 高下 耀介選手 高卒右腕投手

第101回全国高校野球選手権(8月6日から16日間、甲子園)は26日、20大会47試合が行われた。西東京大会では国学院久我山の高下耀介投手(3年)が1失点完投で、優勝候補の東海大菅生を3―1で破り、99年以来20年ぶりの決勝進出を決めた。桜美林を6回コールドで下した創価と、28日の決勝で対決する。27日は東東京、群馬、京都、鳥取の決勝を含む20大会38試合が行われる。
 勝利の瞬間、国学院久我山西東京)・高下は天を仰ぎ、こん身のガッツポーズとともに雄叫びを上げた。2点リードの9回2死二、三塁。一打同点のピンチで、最後の打者を空振り三振に仕留め、20年ぶりの決勝進出。4安打1失点で154球を投げ抜いた右腕は「スタンドからの後押しで強気に投げられた。出来過ぎです」と笑った。

 自己最速は135キロだが、1メートル88の長身を生かした上から投げ下ろすフォームは直球に角度があった。「自分の体が使いやすいようにフォームを模索した」と昨秋に横から投げていたが、上手投げに変更。打撃投手を積極的に務め、ナインの声を聞き、改良を重ねた。27アウトのうち飛球アウトは15。「球速はないけど球威と切れが増した。直球でも空振りを取れるし、ファウルを打たせることもできる」と高低に加え、外角への制球力で東海大菅生を封じた。

 99年以来の西東京大会決勝進出。甲子園は井口資仁(現ロッテ監督)を擁し夏の甲子園に出場した91年を最後に遠ざかっている。24日の準々決勝で早実に勝利後、知人を介して井口監督から「甲子園行けよ」とメッセージをもらった就任6年目の尾崎直輝監督は「神宮で勝つためじゃなく、甲子園で校歌を歌うためにやってきた」と力を込めた。

 今大会は5試合全てに先発し、5回戦以降は3試合連続で完投している高下は「ここまで来たら何が何でも(優勝を)獲るだけ。チーム、スタンド、学校が一丸となって戦いたい」と力を込めた

【西東京】国学院久我山が20年ぶりに決勝 エース高下3戦連続完投― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

 

【高下選手の紹介】

f:id:okimono:20190808212740p:plain

188センチ85キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・スプリット

 

 セットポジションから腕を振りかぶる直前で重心を落とし、腕を大きく背中側に回しタイミングをずらして横から振るフォームから最速135キロ、常時130前半のストレートを投げ込む右腕投手。130キロ前半ながら低めのコースに投げ分けるストレートに加え、120台中盤の縦のスライダーをメインにうちとっていきます。

 また腕を背中に回した後腕が出てくるのに若干のライムラグがあり、打者のタイミングをずらすフォームをしているのに加え、足を上げるタイミングやタメをずらし打者がタイミングを取りにくいようにする投球術を備えています。


第101回全国高校野球選手権西東京大会 準決勝 国学院久我山 高下耀介

 

【指名への課題】

 130前半で横手投げと球威・角度があるタイプでないため、どれだけ低めに集められるかが重要となります。高下選手自身もそれを自覚して丁寧に低めに投げているようですが、それゆえに低めにいきすぎてカウントを悪くすることが多くなっています。

 決して球速が速いわけではないため、うまく決まる球でないと見切られやすくなっています。またピンチの場面で2ストライクとなるとどうしても力んでしまうようで、低めを意識して投げた球が指にかかって大きく逸れることが多くなっています。

 

 また右打者に対してはスライダーが有効に使える一方、このスライダーの割合が非常に多いため浮いてしまうと長打にされやすく、ストレートもシュート回転するとヒットゾーンになります。このため右打者のインハイ辺りに球が行くと痛打されやすく、スライダー以外の変化球の精度アップも求められます。

【指名順位予想】

 投手としての課題が多く、特に低めに意識する一方で安定してそのコースに投げられていない点や、指に引っかかってワイルドピッチしてしまうことの多さからも。高卒という点を考慮しても支配下は厳しいと思われます。

 

 指にかかった時のスライダーはストライクゾーンからボールゾーンに逃げ右打者が思わず手を出してしまう素晴らしいものですが、やはりそれ以外にももう一つ武器が欲しいところ。このため現状では育成3~4位候補となります。