肘の故障から復活した小柄な右腕 常磐大高 仲本 寛選手 高卒右腕投手

2年春、練習試合で右肘の 靱帯じんたい を損傷し、約1年間マウンドを離れることになった。投げたい気持ちがはやる中、「ゆっくり休んでこい。その間は任せろ」との仲間の言葉に支えられた。春の県大会で4強入りしたチームの活躍に勇気をもらい、リハビリを続けた。

熱投を見せた常磐大の仲本投手(20日、ノーブルスタ水戸で)
 この日、先発の高倉聖翔投手(3年)が3点を失った後、救援の佐藤漣投手(3年)が六回まで無失点に。七回からマウンドに立つと、得点圏に走者を背負いながら、直球にカーブを織り交ぜて打ち取った。

 しかし、九回、真ん中高めに浮いた変化球を外野スタンドに運ばれ、本塁打に。その後も走者をためて、一死満塁で降板。その回に突き放されて敗北した。

 「この悔しさと、仲間と戦った経験を次の野球人生につなげたい」。今後はプロ野球選手を目指す考えだ。けがで失った時間も、届かなかった甲子園も、すべてを糧に新たな舞台を見据える。

〈高校野球茨城大会・青春譜〉右肘けが乗り越え力投 常磐大・仲本寛投手(3年) 
【読売新聞】 右肘の手術を乗り越え、戻ってきた夏のマウンド。入学時から140キロ超の直球で注目を集め、エース候補として期待された逸材が、仲間との勝利を目指して腕を振った。  2年春、練習試合で右肘の 靱帯 ( じんたい ) を損傷し

仲本選手の紹介

172センチ84キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 膝を曲げて構えるセットからあまり肘を伸ばさずテイクバックを小さくして投げ込むフォームから最速147キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の縦のスライダー、110キロ台のカーブ120キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は小さな腕の振りから投げ込まれるストレート。ストレートを中心に投げ込み、縦に落ちるスライダーをカウント、決め球として打ち取っていきます。

 チームでは主に中継ぎで起用。地方大会では3試合に登板し、7回6奪三振4自責点で5.14となっています。2年時に肘のじん帯を損傷し1年間のリハビリを要したものの、3年夏に復活を遂げました。

 8月26日にプロ志望届を提出。中学時代から最速142キロを出した馬力を持つ右腕として、さらなる成長が期待されます。

指名への課題

 課題は腕の角度のばらつきとチェンジアップの精度の悪さ。仲本選手は腕の角度にばらつきがあるため、ランナーがいない場面でも角度があるときはストレートの球威があり、少し下がると大きくシュート回転してしまい、右打者の頭部付近に抜けるコントロールの悪化に繋がっています。

 さらにランナーが出てクイックになると下半身の溜めがなくなるため投げ終わりに体が一塁方向に流れてしまうこともあり、アウトコースのストレートがコントロールできず、球離れも早くなるため決め球の一つであるチェンジアップを見極められています。

 もう一つの課題であるチェンジアップですが、指にかかればフォークのように鋭く落ちるものの、変化が早すぎて打者に見極められています。それでいて棒球になるほど全く落ちないチェンジを投げてしまうこともあり、それを本塁打にされています。

 このため投球はストレートとスライダーに依存しており、球速のわりに空振りをあまり奪えていません。

指名順位予想

 スライダーは変化量はあるものの他の投手たちと比べて大きく異なるような特徴はなく、チェンジの精度の悪さとフォームが崩れやすいのが課題です。上背もなく下半身もある程度出来上がっているため、ここから大きな伸びしろがあるのかが未知数であり、素材型としても目に見えてわかる伸びしろは期待できません。

 そのため現状では素材型でないうえ、投球技術もまだ課題があり特徴的な変化球もないため、全体的に物足りないタイプで指名漏れの可能性が高くなります。肘の故障もありある程度投球は組み立てられるため、指名されるには伸びしろを期待するより、即戦力を狙いたいタイプの選手です。

 

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