読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2016年ドラフト指名選手の巨人における展望と起用  堀岡 隼人 育成ドラフト7位 高卒投手

 

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宮崎での3軍2次キャンプ3日目。育成7位ルーキー右腕の堀岡はフォーム固めのために、室内練習場で黙々とタオルを振っていた。鏡を見ながらのシャドーピッチング。18歳はプロの世界で活躍する未来を思い描きながら、懸命に汗を流した。

 強心臓を武器に勝負する。G球場で行われた1月の育成合同自主トレ。堀岡は最年少ながら堂々と大きな声を出し、鍛錬の場に活気をもたらした。大卒や独立リーグ出身者ら年上ばかりの環境だけに「すごく緊張しました」と本心を明かしたが、「楽しもうと思って。楽しんだ方が、逆境を乗り越えていけると思っているんです」とプロの荒波に、プラス思考で挑む意向を示した。

 もともとは弱気な性格だった。中学までは主に内野手としてプレーし、青森山田高から投手に転向した。当初はマウンドに一人で立つことが不安で仕方がなかった。自身は気づかなかったが、ピンチの時には緊張で不安が顔に出ていることを、チームメートに指摘された。「そこからです。逆境を楽しもうと意識しました」

 弱気は最大の敵。強い気持ちで勝負することを心掛けた。すると「腕の振りがいい。投げっぷりがよくなった」と周囲に言われるようになった。2年秋の東北大会では準々決勝、準決勝と完投勝利。決勝では強豪・八戸学院光星を3安打完封し、センバツ出場に導いた。「点を取られるという気がなくなりました。ピンチの時の方が、やる気が起こるようになります」と笑顔で自らの負けん気を分析する。

 ゆったりとしたフォームから、スライダーとチェンジアップを操る投球が持ち味。現在は支配下登録が一番の目標だ。「試合では若さで、考えすぎずに思いっきり投げたい」。目指すは育成7位からの下克上。強いハートで飛躍を目指す。

 

【堀岡選手の紹介】

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 SB4位指名の三森選手と同じ青森山田高校の選手。183センチ84キロとそれなりの体格をしており、先発をこなす右腕。主な武器は最速144キロのストレートとスライダー・チェンジ・カーブの変化球。

 巨人の入団テストを受け結果を評価されての育成指名。高校から投手に転向したこともあり、丈夫さと伸びしろを期待しての指名となる

 【支配下への課題】

 課題はコントロールの悪さ。特に調子の波で内容が大きく左右され、調子がよければ敦賀気比高校相手に8回1失点の好投を繰り広げるが、制球の悪さが出ると2回5死四球3失点といった結果となる。そのため調子が悪いなりに試合を作れるタイプでないため、先発となると使いづらいタイプとなってしまう。夏の予選でも11回10死四球と1イニング1死四球となっており、コントロールの改善が求められる