東京六大学野球リーグの慶大が5日、横浜市内の同大グラウンドで今年のチーム初練習を行った。今秋ドラフト候補の岩見雅紀外野手(3年・比叡山)は、フリー打撃で鋭い打球を披露。「年末年始も太らないように、動けるように過ごしていた。例年よりいい感じ」と、心地よさそうに汗を流した。
現役最多のリーグ戦通算9本塁打。昨秋も130メートル級の特大弾を放つなど、飛距離は群を抜く。アーチ量産にも期待がかかる右の大砲は「個人というより、とにかく勝つこと、優勝することが大事。そのために、僕の数字が上がればいい」と、チーム第一を強調。最終学年を迎えるが「上(プロ)でやりたい気持ちはあるけど、今まで通りしっかりやることが大事」と、落ち着いて抱負を語った。
この日は巨人、DeNAのスカウトが練習を視察した。
【岩見選手の紹介】
187センチ110キロ右投げ右打ちー比叡山高校卒。
今季のスラッガー候補の一人。17年は清宮・安田・岡田・古賀など高卒スラッガー候補が豊作年の中で大卒・社会人スラッガー候補でまず名前があがるのがこの岩見選手。そのパワーはフリー打撃で118mある慶應グラウンドネットを越えてしまうほどで、超えた打球が危険であるため練習時間の制限が検討されたほど。ユニバーシアード代表候補にも選ばれている。
平均長打率7割とパワーはもちろん規格外だが、通算打率3割とミート力ももっており、そのパワーからの強肩も売りの一つ。足はあまり速くない
【岩見選手の課題】
ミートがあると説明した一方で、86打数25三振で三振率29%と三振が多い。プロの平均三振率が15~20%となり、29%となるとかなり悪い方になってしまう。技術よりもパワーで打っているタイプの選手であり、柔らかい打撃ができていないため、今季で長打だけではないという打撃を見せられるかが鍵となってきます。
【指名順位予想】
慶應のスラッガーときくと15年に指名漏れとなった谷田選手を連想する方も多いと思いますが、谷田選手は右投げ左打ちに対し岩見選手は右投げ右打ち。貴重な右打ちスラッガーなので指名漏れの可能性は低いと思われます。
ただ今季は高卒に増田・若林・嶋田・古賀選手など打てる右打者が豊富。三振率に課題のある打撃型外野手ならば、多くの球団が若い高卒から獲得することになるため、現状では1~2位指名の可能性は低いと思われます。
田中・江越選手など外野は攻走守三拍子揃ったタイプが上位指名されやすいため、打撃能力に特化した選手である岩見選手は3~5位指名になると思われます。
この体格でサードが出来れば1位指名にも躍り出るのですが・・・