◆東都大学野球第3週第2日 国学院大6-5日大=延長10回=(19日・神宮)
国学院大は、今秋ドラフト候補の山崎剛二塁手(4年)が5回に一時同点の2号ソロ。延長10回に相手の暴投で勝ち越し点が転がり込み、日大に雪辱した。
山崎がイチ流の一発を放った。1点を追う5回2死に右越えソロ。イチロー(マーリンズ)の動画を見て、「打撃練習では誰より本塁打を打つ。強く振らないといけない」と衝撃を受けた。昨季までは「当てにいく打撃」で本塁打ゼロだったが、オフに重さ1キロのマスコットバットを振り開幕戦に続く2本目。「勝手に警戒してくれる」と10回1死二、三塁の打席で、暴投による決勝点が生まれた。DeNA・武居スカウトは「パンチ力がある」と評価した。
【山崎選手の紹介】
172センチ73キロ右投げ左打ち 日章学園卒
守備評価の高い内野手としてドラフト候補に挙がっていた選手の一人。小柄ながらも通算打率3割、出塁率は4割とチャンスメーカーとして早くから結果を残しており、守備でも安定したセカンド守備がスカウトから評価されている。
一方で長打力については足で稼いだ部分が多く、4年春時点で通算本塁打2本とパワーのアピールがまだまだ足りないところとなります。ただこれまではミート優先の打撃をしてきたそうですが、本塁打も必要ということを考え、パワー打撃を意識するようになり、通算2本は4年春で打ったものとなります。
【山崎選手の課題】
3年生まで本塁打0と長打面でのアピールがまだまだ出来ていないことです。同じように右投げ左打ちの小柄な内野手として、15年に楽天3位指名された171センチの茂木選手が上がりますが、茂木選手は最終年こそ打率を落としたものの、通算10本で3年時は長打率8割という結果を残しており、多くのスカウトがそのパワーと広角に打てる打撃力などを評価しています。そのため早くから上位指名候補に挙がっており、見事3位指名を勝ち取りました。
そのため典型的な俊足巧打としてスカウトに評価されてしまえば、指名なしの可能性さえ出てきます。あまり肩も強くないためショート・サード起用が難しいこともネックとなり、長打面の評価を上げられるかどうかが指名の鍵となります。
【指名順位予想】
現状では5~7位の下位指名が濃厚。4年で長打力をアピールできれば3~4位までには挙がる可能性がありますが、小柄であることや弱肩であるため起用が限られることがマイナスとなり、これ以上の上位指名は厳しいと思われます。