読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

高橋監督の采配が与えるドラフト戦略への悪影響

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引用:読売巨人軍公式サイト

 「地蔵」「仏頂面」「無能」「隙あらば中井」これは現読売ジャイアンツ監督高橋由伸につけられた言葉。監督になった経緯を考慮し一年目は青筋を抑えて我慢したファンも多いでしょう。
そして勝負の二年目。「新化」をスローガンに掲げ、高齢化が進む巨人において積極的な改革を期待しました。

 


 だが蓋を開けてみれはばベテランの重用。お気に入り枠のごり押し。若手の一軍昇格なんて夢のまた夢。挙げても一度もスタメンすらなく落とされるなんて当たり前。打順すらいじらないという監督の存在意義が疑われるレベルで動きません。動かしたと思えば月間打率1割の坂本を3番から1番へ。ほんとに頭に「?」が出ました。月間打率3割の吉川尚・増田選手、青山選手たちはどうすればいいのか・・・・
 すでに多くのファンが高橋監督の解任を望む事態。だがオーナーは順位に関係なく 続投を明言しました。多くのサイトで監督への苦言が叫ばれていますが、ここでは高橋監督によるドラフト戦略への悪影響について

①中堅の見切りをつけれない

②ドラフトの補強ポイントがはっきりしない

③強豪高指名お断り

④育成指名お断り

以上4つの点から語りたいと思います。

 

 


【悪影響①:中堅の見切りがつけれない】


 ドラフト指名の上で付きまとうのが戦力外宣告。支配下指名をするためにはそれだけ選手をクビにし、支配下枠に空きを作らなければなりません。

 


 実は戦力外をする上で厄介なのは35を超えたベテランよりも28~33辺りの中堅です。ベテランについては引退がちらついており、選手自身も自分の衰えを自覚しています。そのため現役への拘りを見せる選手もいますが、一方で引退後の生き方、つまりコーチとして採用してもらうために若手への指導に努める選手も数多くいます。現在の巨人でいえば田中・宇佐見選手の捕手技術の向上に貢献した相川選手や、大江選手を指導している杉内選手がこれにあたります。

 巨人・杉内俊哉投手(37)が今オフ、高卒ルーキー左腕の大江竜聖(りゅうせい)投手(18)と鹿児島・薩摩川内市内で合同自主トレを行うことが29日、分かった。1年目の今季は2軍でローテを守り、12試合4勝3敗、防御率2・30。来季のローテ入りが期待される左腕に「チームは田口を抜くぐらいの左腕が必要。直球も力があっていいものを持っている」と、球界きってのベテラン左腕が“第2の杉内”育成に力を注ぐ

【巨人】杉内、高卒新人左腕・大江と合同自主トレ「田口をぬかせ」 : スポーツ報知

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 一方で中堅はまだまだ現役。若手とレギュラーを争う形となるため、どうしても若手の起用のチャンスを奪っている面があります。そのため若返りを図るためには、好転が見込めない中堅を戦力外にし、若手の起用を進めないといけません。その好転が見込めるかどうかを見るのが「2軍成績が好調だが、1軍で通用するかどうか」です。今の巨人であれば野手は北・藤村・堂上・松本選手。投手であれば乾選手辺りが該当します。これらを選手を1軍で起用し通用するかどうかを確認することで、2軍の帝王なのか1軍でも起用が見込めるのかを見極めなければなりません。

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引用:読売巨人軍公式サイト


 だが8~9月に1軍登録された野手は脇谷・岡本・宇佐美選手の3人のみ。そのうち岡本選手は5打席で抹消。脇谷選手は監督の愛人というオチになります。

 とにかく選手を試さない。そのせいで戦力の見切りをつけれない状況が続き、戦力外に対し現場が納得しない悪循環も生まれてしまいます。「いくら結果を出しても1軍起用してもらえない。それで戦力外なんてふざけるな」と出場機会を求めて他球団に移る選手も出るでしょう。そして移籍先で活躍されれば、まさに赤っ恥首脳陣として無能の烙印を押されるでしょう。

 

【悪影響②:ドラフトの補強ポイントがはっきりしない】

 これはドラフト戦略における「どのポジションの選手を優先的に獲得するか」です。そんなの今の貧打の状況見てればスラッガーに決まってるだろ!といわれると思いますが、ここがといているのは「1軍で活躍できる見込みがある若手が各ポジションに何人いるか」ということです。

 具体例については捕手事情。去年までは小林選手が出ずっぱりであり、他の捕手も実松・相川選手と高齢状態であり、即戦力捕手の獲得が急務でした。

 

 

 ただ今年に関しては宇佐美選手が起用され、まだまだ守備・リードで課題はあるが今後の起用の見込みがたつようになりました。これにより即戦力捕手の補強優先度が下がった。

 もしこれで宇佐美選手が全く結果を残せなかった場合、ドラフトにおいて以前どおり即戦力捕手は補強優先度が高い、ということになるのです。

 宇佐美選手のような1軍での見込みのある若手が各ポジションに何人いるか、その人数が少ないほど補強優先度が高いということになります。

 

 

 現在の2軍事情をみれば試すべき若手は内野手なら増田・吉川尚・山本選手。外野なら青山選手、そして重信選手の打撃面での起用です。この辺りの選手たちを1軍で試し、1軍での起用の見込みがあるかどうかを見極めなければ最優先補強ポジションが組み立てられず、選手層のバランスが悪くなってしまいます。

 

 【悪影響③:強豪高指名お断り】

 野球強豪高が存続するには有望選手に入団してもらうことが大切です。そのためにはその高校から多くのプロ野球選手が輩出されていることが大事であり、それはドラフト指名を受けた人数でなく、1軍で活躍している人数の方がより大きな宣伝材料になります。

 そのためには育成能力に優れた球団、そして1軍での活躍のチャンスが多い球団に有望な卒業生を入団させた方が1軍で活躍できる可能性は高くなります。

 裏を返せばいくら結果を出していても若手を1軍起用させない球団、結果を出さないベテランを理由も無く重用する首脳陣のところには入れたくないのも当然といえます。

 少なくとも今の巨人1軍は「いくら2軍で結果を出してもベテランとお気に入りばかり使う若手にチャンスが与えられない環境」と多くの野球ファンは見ています。それは球児たちも同じであり、複数球団から指名の話が来た際、わざわざチャンスが少ない球団に行こうとする人はいないでしょう。

 

 【悪影響④:原石の育成指名お断り】

 育成指名と支配下指名、その大きな違いはクビの切られやすさとチャンスの少なさ。育成選手は3年が期限、それ以降は毎年自由契約となるため、与えられた期間は少ないものになります。

 

 そのためどれだけの選手が支配下を勝ち取り、そして1軍起用してもらえているかはその球団に入るかどうかを決める上で非常に重要となります。ソフトバンクなら千賀選手や甲斐選手は育成指名からスタメンを勝ち取るまでに成長。それは本人たちの実力もありますが、支配下以降きちんとチャンスを与えられたからこそ勝ち取ったものとなります。

 残念ながら今の巨人は選手の入れ替えがなく、それは支配下を勝ち取った選手がいくら結果を出しても1軍で起用してもらえないことを表しており、現状では過去の実績ばかりの采配放棄ともいえる起用となっています。

 いくら結果を出しても1軍で起用してもらえない球団。ただでさえチャンスの少ない育成選手がそのようなリスクを抱えた球団に入るわけがありません。育成は指名拒否が多いものであり、実際に指名する前の交渉段階から断られる例もあるでしょう。首脳陣が変わればチャンスもある!という意見もあるでしょうが、そんな不確かな可能性にかけるほど育成選手には余裕はありません。そもそも何位だろうが続投と明言されている以上、監督本人が辞任を表明しない限り首脳陣はまだまだ変わりません。

 育成で光る原石を獲得できないのでは3軍を創設した意義もなく、GMが推した育成から支配下選手が昇格すらされないのは現場と上層部の連携が上手く行っていないことを宣伝しているようなものであり、それを露見させている現状ではなおさら育成指名は厳しいものとなるでしょう。

 

 

 9月だけで5回の完封負けをしていながら全く動かない首脳陣。これ期待薄そうですね