10月26日のドラフト会議を控え、今日でプロ志望届は締め切りとなりました。早稲田・清宮選手がプロ志望届を提出することとなり大きな注目を浴びましたが、そんな中、高卒106名、大卒104名がプロ志望を提出しました。
その中には「ん?この選手聞いたことないな」という選手も多いことでしょう。今回紹介するのはそんな「注目株ではないが、下位(7~10位)・育成で獲得したい光る原石を持った選手」です。このような注目されていなかった選手が指名され活躍する。それもドラフトの楽しみの一つだと思います。実際調べててわくわくして楽しかったので。
つまり上位指名されるような注目株やスカウトがコメントを残している選手などは紹介しないため、それらの選手を知りたい場合は個別選手紹介記事がお勧めです。
それではまず投手からいきたいと思います。
【高卒右腕投手編】
【山形県】羽黒高校・田中 優大選手 183センチ75キロ 右投げ右打ち
最初に紹介するのは山形県羽黒高校・田中 優大選手です。12日に届を提出した細身の投手。最速は140キロ前半、常時130キロ台と物足りないものですが、実は2年春まで外野手で投手転向1年程度で140を出すまでに成長。切れ味抜群のスライダーが武器ですが、これはあまりにも切れすぎて打者に当たるほどです。羽黒高校において投手1年足らずながら先発として96球完投も記録しており、伸びが期待される選手です。
【東京】東海大高輪台 宮路 悠良選手 185センチ83キロ 右投げ左打ち
「東海大系列?でも聞いたことがない」という方もいるかもしれませんが、高輪台は東海系列で唯一の甲子園未出場校。宮路選手はそんな初出場の悲願を背負い力投しましたが、決勝の二松学舎大付戦で敗退しました。
宮路選手の特徴は最速147キロとスライダーを武器とする右腕投手。ただ制球に課題があり、その原因の一つがフォームにあると言われています。また常時130後半と制球に課題があるタイプにしては球速も物足りないものとなっていますが、しっかり矯正できるコーチの元で育てて欲しい選手です。
また打者としても打ち損じはあるが振り切るスイングが出来る大型野手。投打どちらで評価するかですが、出来れば投手で見ていきたい選手です。
【宮崎】 都城商 森 遼大朗選手 180センチ76キロ 右投げ左打ち
去年オリックス4位指名された都城出身の先発投手。最速145キロながらも1年から球速19キロアップを果たし、綺麗なフォームが評価されている投手です。スライダーやスプリット・カーブなどを持ち、まだ投手として技術面の課題はあるも注目投手の一人です。
【大卒右腕投手編】
【宮城】東北学院大 鈴木 遼太郎選手 183センチ78キロ 右投げ右打ち
最速147キロの先発右腕投手。上位指名されるほどの強力な武器がまだ無く、先発候補として2軍で育てるか、イニングイーターとして中継ぎ枠に置くタイプの選手となります。球速は140キロ台ながらも奪三振率がよく、ストレートを活かした投球術が身につけばよい投手となりえる人材です。
【千葉】筑波大 大道寺 拓選手 175センチ72キロ 右投げ右打ち
投手歴1年ながら最速148キロを記録した中継ぎ右腕、肩が出来上がるのも早く、まだまだ荒削り部分が多いが、投手歴1年で肩の消耗も少ないため、素材型中継ぎとして獲得したい存在です。
【兵庫】追手門学院大 今西 優一選手 180センチ76キロ 右投げ右打ち
追手門学院大とは阪神野球リーグ2部に所属し、天理大、大阪体育大などが所属するリーグとなります。今西選手は激しい動きのオーバースローで空振りを奪うパワータイプの投手。そのフォームゆえに抜け球多数ですが、
【岡山】岡山商科大 蔵本 治孝選手 190セント85キロ 右投げ右打ち
岡山商科大は近藤選手が上位候補として注目される中、同大学で2番手となる大型投手。最速149キロでガンガン押していく選手ですが制球に課題があり、近藤選手の存在により実績が少ない選手となり、支配下は厳しい選手となります。ただこの恵体は魅力です。
【大卒左腕投手】
【愛知】中部学院大 西居 建陽選手 182センチ74キロ 左投げ左打ち
3年秋まで通算登板は2試合のみ。しかし4年春より46イニングに登板し先発で防御率0点台を記録している先発左腕投手。まだまだフォームな変化球の幅など改善点はありますが、育成上位でとれたら非常においしい選手になると思います。
【高卒捕手編】
【東京】堀越 神保 優貴選手 右投げ右打ち
4番で捕手をつとめるスラッガー。関東大会では2試合連続のHRを放つなど長打力をアピールしている野手となります。指名されるとしても育成指名が濃厚となりますが、強打の捕手候補としてじっくり育成したい選手です。
【横浜】武相 山本 雅樹選手 177センチ69キロ 右投げ右打ち
打撃とスローイングが評価されている3番捕手。ただスローイングは強肩はいいがコントロールに課題があり、打撃でも地方大会では結果を残せませんでした。育成下位候補獲得選手となりますが、打撃能力を買って獲得したい選手となります。
【高卒内野手編】
【岩手】一関学院 小椋元太内野手 175センチ76キロ 右投げ右打ち
小柄ながらも3拍子そろい、投手も出来る1番の内野手。2年時はサード、3年ではセカンドをメインとしており、上位指名となるには実績や守備位置が問題となりますが、打力あるセカンドとして獲得したい選手です。
【長野】松本第一 新山 進也選手 179センチ87キロ 左投げ左打ち
通算43発のスラッガー。主なポジションはファーストのため守備の兼ね合いと左投げ左打ち、そして実績で上位指名は厳しい選手。足もあまり早くないためコンバートも厳しく、ファーストか代打での起用が主となってしまう選手になります。
【静岡】飛龍高校 比屋根 彰人 投手兼内野手 182センチ82キロ 右投げ右打ち
投手としては最速143キロ、打者としてはサードで通算36発の長打力を誇るスラッガー。プロ入り後は内野手一本として勝負したいと公言しているため、野手指名となります。投手兼任選手は強肩であることが多いため、強肩強打のサードとして獲得したいところですが、本人は「育成指名の場合はプロ入りしない。支配下が条件」としているため、そこが懸念材料となります。
【沖縄】 沖縄尚学 砂川リチャード選手 187センチ106キロ 右投げ右打ち
通算25本の大型内野手。守備位置はファーストで守備難でもあるため上位指名は厳しいですが、この素材とスイングは魅力。下位で獲得し守備が改善できればスラッガー内野手として期待できます。
【大卒内野手】
【北海道】東農大北海道オホーツク 周東 佑京選手 180センチ78キロ 右投げ左打ち
引用:東農大北海道2安打0封負け 周東が6回に初安打 - 大学・社会人 : 日刊スポーツ
サード・外野を守る俊足の選手であり、リーグ通算で安定した打率3割を残している巧打の選手。全国大会でも打撃成績を残しており、内外野を守れる選手として注目されます。
【福岡】九州産業大 原田 拓夢選手 180センチ70キロ 右投げ左打ち
リーグ盗塁王にも輝いた俊足の内野手。打撃、とりわけ長打力に課題を持っていますが高い守備能力・走塁能力は要注目です。
【高卒外野手】
【新潟】関根学園 荒井颯太選手 190センチ90キロ 右投げ右打ち
投手兼ライトとして起用されている大型野手。3年より打撃に専念するようになっているため、指名するとすれば野手指名となります。県大会で2本塁打を放った、貴重なライトをこなせる大型野手として育成指名を狙いたい選手となります。
【静岡】磐田東 寺田 祐貴選手 180センチ78キロ 右投げ左打ち
静岡大会3回戦で16-15という乱打戦を演出した6打数6安打6打点の大型野手。長打力が魅力で左のスラッガーになります。実績面から指名を受けても育成指名が濃厚ですが、左のスラッガーが不足しているところは多く、じっくり育てたい選手となります。
【高校野球静岡大会】最大12点差から大逆転 磐田東、延長11回サヨナラ勝ち - 産経ニュース
【大卒外野手】
【宮城】東北大学 鳩原 翔選手 184センチ79キロ 左投げ左打ち
東北大初のプロ志望届提出選手であり、俊足巧打の4番バッター。大学通算259打数80安打の打率.390を記録しており、チャンスメーカーとして期待されます。
以上で候補紹介を終了。この中の何人が指名されるか、注目したいと思います。