読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人3軍創設から2年。見えてきた3つの課題

 

 

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 16年に巨人3軍が創設されてから2年。当初は練習場もなく2・1軍選手が来るまでの間だけしか練習が出来ないなど多くの課題をかかえていた3軍ですが、2年もたち支配化昇格も出てきた中で、その効果と課題が見えてきました。

 来年は鹿取GMとなり若手育成、スカウト改革が叫ばれる中で3軍の役割は非常に大きなものになります。この記事ではこの2年で見えてきた3軍の効果と今後の課題について触れていこうと思います。

 

 

 

【課題①】試合数が多すぎる 

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出典:【巨人】3軍1年中「死のロード」!72試合以上遠征&90試合 : 野球 : Quumu.com

楽天育成チームが年間50試合、ソフトバンク三軍が約80試合、それに対し巨人三軍は108試合とかなり多くなっており、半年でこの試合数をこなすため、月18試合となります。遠征の多い三軍では移動時間も長く、試合と移動に時間をとられ練習時間が確保できない問題があります。

巨人は28日、3軍が今季、BCリーグに所属する8球団と、交流戦を実施することを発表した。4月13日の石川戦(ジャイアンツ球場、午後1時開始)を皮切りに9月8日まで、各6試合(BC本拠4試合、巨人本拠2試合)の計48試合を行う。

 まさに武者修行だ。新潟、石川、富山、福井、長野、群馬、埼玉の関東・北信越に福島を加えた広大なエリアを、バスで移動する。実戦プラス過酷な移動で、心身共に鍛えるのも狙いという。例えば、8月5日から13日は、川崎市ジャイアンツ球場を出発して、石川-長野-新潟と7試合転戦する。ジャイアンツ寮を出発し、帰るまでの移動距離は約1340キロになる。4月の石川、富山遠征は約900キロの行程。巨人は所要時間を試算したところ、福井・三国からジャイアンツ寮は533キロで、6時間31分を要するという。

巨人3軍過酷バス修行 BC8球団と48試合交流戦 - 野球 : 日刊スポーツ

  ハングリー精神を養うためのスケジュールとされていますが、ハードワークで疲れが溜まり、練習効率が落ちるようでは逆効果です。
また三軍創設時は三軍用の練習場がなく、二軍選手が練習を始めるまでの時間でしか練習が出来ないため、二軍練習開始後に経験を積ませる目的で遠征試合が組み込まれていました。
育成選手は体が出来ていない、技術に課題があるからこそ育成指名となったのであり、より多くの練習が必要です。試合は練習で培った技術を実戦で試す場所となることが理想であり、実戦が練習を逆転しては意味がないのです。
 

【課題②】高卒育成指名の難しさ

練習時間が少ない。これは体作りにかけられる時間が少ないことを意味します。
「巨人 堀岡」の画像検索結果

 

育成選手はある程度体が出来ている大卒・独立リーグ選手が中心となり高卒選手の指名数が少なく、それも投手が中心でした。15年育成指名8人中高卒は1人、16年は2人であることからも理解できます。育成選手は戦力になるには時間がかかり、野手はよりその傾向が強くなるため、年齢を考えれば高卒が理想です。
 
 この日程は堤GM時代に組まれたものであり、鹿取GMではどうなるかが気になるところ。17年より新ファーム球場が完成するまでの間、小野路球場を三軍用として利用しており、練習時間も当初に比べ確保出来ています。今後は高卒指名を増やし、若返りが求められます。

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巨人3軍が、東京・町田市の小野路球場の利用を開始した。午前9時30分から約6時間、シート打撃やノックなどが行われた。川相3軍監督は「3軍が単独でこんなふうに練習ができるのはありがたい。ジャインツ球場ではスペースが限られているので」と話した。

 同球場はジャイアンツ球場に次ぐ拠点として、23年3月にファーム専用の新球場が完成するまで約6年間の使用を予定。当面は3軍が月数回利用する。

【巨人】3軍が東京・町田市の小野路球場で練習開始…新球場完成まで約6年間使用予定 : スポーツ報知

 

【課題③】育成先発投手の台頭

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 16年に巨人2軍において先発ローテ経験がある育成選手はアダメス・メルセデス選手の二人のみ。3軍先発ローテは坂本ー橋本ー長谷川ー高田ー与那原選手となっていましたが、育成の坂本・橋本選手は一度も昇格はありませんでした。育成先発の獲得自体が少ないことはありますが、それでも実績としては物足りないものとなっています。
 今後期待されるのは育成先発の台頭。現在の巨人先発ローテは菅野(1位)ーマイコラス(別)ー田口(3位)ー畠(2位)ー高木勇(3位)ー宮国(2位)と先発投手獲得にはどうしても上位指名枠を使ってしまうため、そのうちの一人でも育成選手が埋めることが出来れば、上位指名枠を野手に使うことが出来、野手高齢化解決の糸口にもなります。
 
 来年は育成に重きを置く鹿取GMの元で運営される3年目。来年は何人の選手が支配下昇格できるのか期待したいところです。