読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

急性腰痛の巨人・畠選手が8月19日、ついにに実戦復帰を果たす。畠選手のこれまでの流れと今後の復帰時期について考える

 

 

 

【長期離脱していた畠選手がついに実戦復帰】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 今季急性腰痛を発症し長期リハビリ組となっていた畠選手がついに19日の3軍対日本ウェルネススポーツ大学戦で実戦復帰。1番手投手として登板し4回1失点7奪三振で最速150キロを出すという結果となりました。

 ブルペンや打撃投手として登板したという情報は出ていましたが、18年の実戦登板はこれが初めてとなります。1軍復帰はまだまだ先になりそうですが、ここで畠選手の今季の流れについて振り返りたいと思います。

 

【不安のドラ2枠だったが結果を出した1年目】

 16年ドラフト2位にて入団した畠選手ですが、元々肘にネズミを持っていたことから開幕1軍を不安視されていました。そんなおり入団前にネズミ除去の手術を決行。これは巨人側として予想外の事態であり、リハビリのため開幕は絶望的となりました。

 しかし4月30日に2軍阪神戦で初登板すると5回無失点と好投。その後も2軍で結果を出し7月6日の広島戦で1軍デビューしました。しかし結果は4回5安打4失点で黒星デビュー。それでも期待できる部分もあり、再び与えられたチャンスとなる19日中日戦で7回2失点で初勝利となりました

セ・リーグ、中日5-6巨人、15回戦、19日、巨人10勝5敗、ナゴヤD)巨人は4点リードの九回には1点差に迫られたが、逃げ切った。先発のドラフト2位・畠世周投手(23)=近大=は7回1/3を7安打2失点でプロ初勝利。打線は序盤から効果的に点を重ねた。

 巨人が一回に4点を奪った。相手先発は大野。一回一死満塁とすると、阿部の左犠飛で先制。なおも二死一、二塁から陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)が右越え3号3ランを放った。巨人は四回二死から、マギーの左越え9号ソロで1点を追加。マギーは八回にも右前適時打を放った。

 しかし、その裏に2点を返される。九回は守護神・カミネロを投入したが、3点を返されてなおも一死一、二塁のピンチ。ここでゲレーロを迎えた。カミネロはゲレーロをフルカウントから空振り三振に仕留め、捕手・小林が二走・三ツ俣の盗塁を阻止した。

 プロ初勝利を挙げた畠は「初勝利できてうれしいです。絶対、抑えてくれると信じて応援していました」と笑みを浮かべた。

巨人D2・畠がプロ初勝利! 7回1/3を2失点 - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

 

 ここから畠選手は1軍ローテとして活躍し、17年1軍成績は13試合6勝4敗防御率2.99と1年目としては十分すぎるほどの結果を残しました。

 

【期待の2年目。1軍キャンプスタートも・・・・】

 もちろん2年目のキャンプは1軍組でスタート。2年目は開幕から菅野・田口選手とともに表ローテを守る存在として期待されていました。

 しかし紅白戦ではまさかの2回4安打3失点。経験も少ないことから調整不足だろうとポジティブに捉える声もありましたが、まさかの翌日3軍合流。そして翌月に「急性腰痛」であることが球団より発表され、開幕どころか復帰時期すら絶望的であることが示されました。

 

腰痛のため3軍調整中の巨人・畠世周投手(23)の開幕1軍が5日、絶望的になった。G球場でキャッチボールなどできる練習を継続しているが、実戦復帰のメドは立っていない。チームは、飛躍が期待される2年目右腕を欠いてスタートすることが濃厚になった。

 畠は2月のキャンプ1軍スタート。初日から連日ブルペンで投げ込んだ。左打席に立つ松井秀喜臨時コーチの内角を強気に攻めて合格点をもらうなど、順調に調整を進めたが、同12日の紅白戦では先発して2回4安打3失点。翌13日に3軍に合流することが発表された。球団は「急性腰痛」との見解を明かしていた。

 キャッチボールは行っているが、ブルペンでの本格投球や実戦復帰にはもう少し時間がかかる見込み。1年目の昨年後半戦から13登板で6勝4敗、防御率2・99と好成績を挙げ、今年は菅野、田口に次ぐ先発として期待が大きかったが、開幕戦まで1か月を切っていることを考えれば、開幕ローテ入りは厳しい状況だ。

 とはいえ、日本一奪回のために必要な戦力であることは間違いない。この日もG球場でバント練習を入念に行ったように、一日も早い復帰のため、慎重にできることを積み重ねていく。

 3軍では下半身のコンディション不良の西村、上半身のコンディション不良の山口鉄もリハビリを行っているが、畠と同様に開幕には間に合わないもようだ。

【巨人】畠、急性腰痛で開幕絶望的…実戦復帰メド立たず : スポーツ報知

 

【先発ローテの相次ぐ離脱にも情報は出ずの日々】

 巨人先発の誤算は畠選手に留まりませんでした。田口選手は調整失敗でキレを失い、菅野選手もシンカーによる投球を崩し炎上。FAの野上選手もピリッとせず誤算で早くも先発崩壊が囁かれました。というか崩壊してました。

 しかし菅野・内海・吉川選手の復活。ヤングマン選手・メルセデス選手の台頭。今村選手の活躍などで何とかローテは形を保っています。それでもぎりぎりの状況は依然続いており、そんな中でも畠選手の情報はなく復帰を待たれていました。

 一応4月25日の記事でブルペン投球を始めたことは示唆されたものの、その後の記事はありませんでした。

 

 

【7月のブルペン後一気に進展する】

 7月4日に2度目のブルペン投球を行ったことが記事となり、4月25日の初めてのブルペン後、一度も投げていないことがここで判明しました。

腰痛のため3軍調整中の巨人・畠世周投手(24)が4日、ブルペン入りし、膝立ちの捕手を相手に直球のみ40球を投じた。G球場での3軍練習に参加。投球練習再開後2度目のブルペン投球を終え、「腕を振って投げてみようと思っていたので、それなりに振れたのはよかった」と振り返った。

 1年目の昨季は後半戦から先発ローテーションに定着。13試合に登板し、6勝4敗、防御率2・99だった。今季は開幕ローテ入りを期待されていたが、春季キャンプ中の2月13日に「急性腰痛」で3軍へ合流していた。

【巨人】3軍調整中の畠、ブルペンで40球「腕を振れたのはよかった」 : スポーツ報知

  

 このことから今季は試合登板さえ無いのではないかと危惧されましたが、これを機に本格的にブルペン投球を開始。8月2日には3軍選手相手に打撃投手をつとめ、変化球を交えながら41球を投げ込むなど順調な回復振りを見せました。そして19日、ようやく3軍での実戦登板にまで至りました。

 

【1軍復帰はいつになるか】

 気になるのは1軍復帰はいつになるのかということ。参考のために肘の故障で同じようにリハビリからの復帰を果たした鍬原選手の経過を見たいと思います。

 まず鍬原選手は新人キャンプ1日目で離脱。春季キャンプも3軍スタートとなりますが、3月25日の3軍対青山学院戦で実戦復帰。2回1安打無失点という結果となりました。その後の2・3軍登板結果は以下のようになっています。

4月 1日:愛媛マンダリン戦  4回3安打2失点

4月10日:  航空自衛隊戦  6回4安打1失点

4月19日:ロッテ戦(2軍初) 4回(1/3)3安打4失点 

4月26日:ヤクルト戦     3回4安打3失点

5月 5日:日本ハム戦     6回1安打無失点(初勝利)

5月13日:西武戦       6回3安打1失点

5月20日:阪神戦       7回3安打1失点

 

 

 そして5月31日の日本ハム戦で1軍初登板を果たしました。結果は5回2安打3失点で黒星スタートとなるも、その後3試合目の6月14日にソフトバンク戦で6回途中4失点ながらも初勝利となりました。つまり鍬原選手は1軍登板までに3軍で3試合、2軍で5試合投げています。

 ただ畠選手は1試合目で4イニング投げているため、次回の登板で調子がよければ6~7回まで登板。そして9月の巨人2軍スケジュールは余裕がある日程のため、投手をつぎ込める9月に2軍で最初は3~4イニング程度投げ込み、その後後半にかけて長いイニングを投げていく形となります。

 このため今季の1軍登板は絶望的。CSに出れば中継ぎ枠として1軍帯同の可能性はありますが、少なくとも今季1軍登板無しの選手をいきなり終盤戦で先発起用の可能性は低く、今季は無理に登板させず2軍で様子見させる可能性が高いと思われます。