読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

独特な肘の使い方をする投手 下関国際 鶴田 克樹選手 高卒右腕投手

 

第100回全国高校野球選手権大会第14日第3試合(日大三3-2下関国際、18日、甲子園)下関国際のエース、鶴田が力尽きた。テンポよく七回2死まで無安打の快投を見せたが、八回に4安打を浴びて逆転負け。全4試合を完投して「まだ甲子園が終わったという感覚がない」と視線を泳がせた。

 八回は先頭から3者連続で初球を打たれて同点。2死三塁から勝ち越し打を許し「全て失投。何も考えずに投げ急いでしまった」と唇をかんだ。

 今大会は延長戦を含め計36回、489球を投げた。「一試合でも多くやりたかった。本当に悔しいし、苦しい」と目を赤くしたエースを、坂原監督は「満身創痍の中、最後まで本当によく投げてくれた」とねぎらった。

下関国際・鶴田「終わったという感覚がない」 最後に力尽き逆転負け/甲子園 - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

 

 

【鶴田選手の紹介】

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180センチ93キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・ツーシーム・フォーク

 

 ノーワインドアップから体を捻った後、背中から出てくるように閉じた腕を振りかぶりスリークォーター気味のフォームから最速147キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。右に対してはアウトコースへのスライダー、インコースにストレートを投げ込み、左打者に対しては外に若干沈み込むように逃げるツーシームインコースへのストレート、スライダーで勝負します。インコースを攻められるコントロールがあるため、アウトコースの変化球に踏み込めず中途半端なスイングとなり空振りとなっています。

 四球を出さない制球力の高さも武器のひとつであり、早めのカウントから相手を追い込めるため、奪三振率こそあまり高くないものの、追い込まれたカウントから難しい球に手を出させ打たせて取るピッチングで投げぬく技術を披露しています。

 中学までは捕手として起用されていましたが、高校入学後に投手転向。2年には先発として投げぬくようになり、3年には一人で甲子園を投げぬくほどに成長を遂げました。


2018 高校野球 下関国際 鶴田克樹君

 

【指名への課題】

 クイックがあまり速くなく、ストレートで押せる右に対し、ストレートが高めアウトコースに抜けやすい左打者に対してはインコースへの縦のスライダーの割合が増えており、ランナーがいる状態で左打者を相手にする際には、低めに落ちる緩い球速の変化球のため盗塁される危険性が上がっています。アウトコースへのツーシームはありますがあまり連投できる球ではないため、左を並べられると苦しい展開になることが予想されます。

 

 そしてもう一つの問題がストレートの空振り率の低さ。ストレートによるストライクは大半が見逃しによるものであり、空振りは変化球が大半となっています。ストレートに関しては当てられることが多く、追い込んでからはスライダーの割合が増えています。そのため追い込んでからはスライダーに絞られる危険があり、このため左打者についてはインコースへの攻め。右打者に対して追い込んでからのスライダー以外の決め球が必要となります。

【指名順位予想】

 投手としての実績はまだ1年ちょっとと言った程度ですが、少ない球数で投げぬける打たせて取るピッチングが出来ているのは先発として高く評価できる点です。ただ左打者に対してはまだ課題を持っており、左のインコースに安定して投げれるようになればカットボールの習得などとセットで対左対策にもつながり先発として計算できるようになります。

 またストレートのキレが上がらないことには1軍で通用するのは難しいと思われます。フォームの動きから現状では大幅な球速アップは期待できず、ストレートの球速が上がるにはフォーム改造や肉体改造が上がりますが、どちらも制球が悪化するリスクがあり、時間をかけて慎重に育てていく必要があります。このため指名順位は5~6位の下位指名となります。