読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

19年巨人3軍の構想と期待。今季期待したい選手は

 18年は高卒ドラフトとなりその重要性がより大きくなった2軍・3軍。今回は19年の巨人3軍の構想と、その中で期待したい選手を挙げていきます。

 

 

【19年の2軍・3軍はその目的が1軍起用に向けた選手育成となる】

ãæ¾åã巨人ãå¬å¼ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

引用:読売巨人軍公式サイト

 3軍は育成選手を育てるための組織というのは周知の部分でしたが、問題はどのような選手を育てたいかでした。3軍創設以降支配下された選手は増田・青山・田中選手など、良くも悪くもまとまった選手が多く、1軍でも通用するような強力な武器が何かあるかといわれれば微妙なところ。その点松原選手は2軍最多安打記録を更新できたミートと俊足が武器といえますが、俊足巧打型は埋もれやすいためよりアピールが必要となります。そのこともあってか3軍で19年は一芸特化のスペシャリストの育成が目的となりました。

巨人の井上真二3軍監督(52)が17日、育成指針として「スペシャリスト養成」を掲げた。今季も育成から5人が支配下登録を勝ち取ったが、まだ山口鉄也松本哲也級の活躍をしている選手は出てきていない。「総合力ではベテランや経験のある選手には勝てない。自分の特長、持ち味を生かして、前面にアピールしてほしい」と求めた。

 長打力、俊足、速球。平均的に力を伸ばすのではなく、どれか一芸を磨き抜いて勝負をかけろということだ。ソフトバンクでは千賀や甲斐が主力として活躍中だが、「お化けフォーク」に「甲斐キャノン」と、代名詞となる武器がある。育成選手を対象とした冬季練習はこの日で終了したが、1月中旬にも第2弾を実施予定。井上監督は「まとまってやることで、競争意識につながる。(支配下の)チャンスはあると思うし、チャレンジしてつかんでほしい」と期待していた。

【巨人】井上真二3軍監督“山口鉄2世”スペシャリスト養成へ 一芸磨き勝負(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

 

 その意味では守備に課題はあるものの打撃評価の高い山下航太選手や、今年は二軍でも多く起用され、U-23にも召集された強肩の高山選手がこれにあたります。ただ高山選手は絶望的に打てないため、二軍で二割四分以上を残すことが条件になってきます。宇佐見・大城選手とスローイングに課題のある捕手が多いことからも守備評価の高さから支配下も見えてきます。

  肝心の投手ですが、フェニックスリーグで積極的に起用された田中優大選手を除けば期待できる選手はいません。巽選手の球速が回復し、中継ぎとして再支配下を期待した矢先に再び長期離脱となったため、投手はまだまだ時間がかかりそうです。

【19年の3軍の選手層について】

  19年の三軍の特徴は高卒1~2年目選手中心になるということです。15年育成ドラフトでは三軍維持のため独立リーグ選手が主となりました。16年ではバランス良く、17・18年は高卒メインでの獲得となりました。16年組は5位の松原選手が支配下され4位の坂本工選手も二軍で起用。2位の加藤選手もウインターリーグに派遣されるなどなかなかの成長具合を見せています。

 このため三軍はリハビリ組とまだ体ができていない高卒1年目、育成高卒選手がメインとなっています。全体的に体作りが必要な選手が多く、ファーム専用球場の建設が急がれますが、第一報以降情報がありません。今は小野田球場を月に数回借りている状況であり、練習機会が限られることが問題です。

 

【3軍選手起用について】

【先発】

 

与那原(育)ー山上(育)ー直江ー横川ー戸郷ー沼田(育)

 まずは先発について高卒が多く三年目以上は手術明けの与那原選手のみ。このため先発として計算できる選手はいません。1年目高卒は投げても2~3イニング、それも起用もある程度体が慣れた夏以降のため、これローテ回るのかという疑問があります。2軍から落ちた先発投手がさらにここに入るわけですが、2軍も先発ローテぎりぎりのため、中継ぎも含め総動員となりそうです。

 

【中継ぎ】

ãå±±ä¸äºé 巨人ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

左:巽(育)・山下亜(育)

右:山川(育)・平井(育)・堀岡(育)・高井(育)・ラモス(育)

 中継ぎもかなりぎりぎりのローテ状態。巽選手は膝の故障で半年以上の治療を要する状態であり、高井・堀岡選手も去年はほとんど投げていません。育成3位の沼田選手は先発ローテに入れていますが、一方で2位の平井選手はフォークPのため中継ぎとしています。また去年先発で起用されていた山川選手ですが、先発としてはいい成績を残せておらず、一方で中継ぎとしては安定していたため、19年は中継ぎとして計算しています。

 

【捕手】

左:広畑

右:小山・高山

  こちらは去年と大きく変わらず。炭谷選手を獲得しましたが、一方で河野選手を戦力外にしたため三軍では変化はありません。ただ炭谷選手が獲得されたことで1軍・2軍と捕手が1人ずつずれていくため、高山選手が3軍となっています。

 

内野手

f:id:okimono:20190114132633p:plain

引用:読売巨人軍公式サイト

 

ファースト:折下(育)・山下(育)

 セカンド:田島(育)・比嘉(育)

 ショート:増田睦  黒田(育)

  サード:折下(育)・比嘉(育)・松井

 

  山下選手については外野手であるものの、去年も外野手の加藤選手がファーストについていたように、今年も一人内野に回されることが予想されます。三軍外野手は村上・山下・笠井・モタ・荒井とおり、荒井選手はまだスタメン起用されることは少ないものの、5位入団の松井選手がライトでも起用されており、若手でライトができる選手が求められる巨人において、松井選手の外野手起用の可能性は充分に予想されます。荒井選手を抜いても外野枠3つにたいし6人外野手がいることになります。

 

【外野手】

 ライト:松井・村上

センター:村上・モタ(育)

 レフト:荒井(育)・モタ(育)・山下(育)

 

    ここに加え時々外野でも起用される比嘉選手を加えると7人体制となります。

長野選手が移籍したことで一軍でライトを出来る選手がいなくなったため、二軍でライト起用の多かった松原選手を一軍に位置付けています。そうなると二軍のライトがまだ守備が不安な和田選手のみのため、三軍でライト起用されウインターリーグにも派遣された育成の加藤選手を二軍に上げています。

 

【期待できる選手について】

  多くが高卒選手となり経験年数も1~2年目が大半のため、今年支配下を勝ち取れるような選手はいません。二軍であれば高卒育成2年目ながら田中優大選手がこの1年で最速150キロにまで成長していますが、まだ線の細さは目立つため今年は2軍帯同で球場練習に割ける時間も増えるため、中継ぎの駒が不足し支配下枠にかなり余裕がある今年が勝負となります。

  今巨人で不足しており、短い期間でも候補が出やすいのは中継ぎですが、三軍中継ぎは故障明けと一年目が多く、期待できる状況ではありません。若手が不足する外野手も3軍構成メンバーでは支配下が期待できる選手がまだおらず、素材型が多いためこちらも時間がかかりそうです。