東京六大学リーグで連覇を目指す法大が14日、千葉県鴨川市でキャンプを開始した。15日からは1日2試合の紅白戦が毎日予定され、50メートル5秒9を誇る今秋ドラフト候補の船曳は「盗塁できる時は全部走る」と俊足をアピールすることを誓った。
1メートル83、83キロと恵まれた体格で天理(奈良)時代にはU―18代表入り。抜群の身体能力に、プロ複数球団が熱視線を注いだ逸材だ。法大進学後、一時はスタメンの座を獲得も2年秋のリーグ戦中、走塁の際に右肩を脱臼して手術。戦列を離れた。リハビリが続き、影響は昨秋まで及んだが「体の使い方や栄養学を勉強して、体を万全にできた」と前向きにとらえている。大学入学から体重は10キロ増えたという。DeNA・万永貴司2軍監督を叔父に持つ。幼い頃は「そんなすごい人だと全然わかっていなくて」と苦笑いするが「後からもっといろいろ聞いておけば良かったと思う。今は憧れの人です。同じ舞台に立ちたい」。ちなみに船曳が生まれた98年に横浜が優勝。叔父もスーパーサブとして貢献した。「優勝したことはもちろん知っています」と偉大な叔父に尊敬のまなざしを送る。
夢のプロ入りへ、まずは「1番・中堅」の定位置確保へ全力を注ぐつもりだ。
【舩曳選手の紹介】
183センチ73キロ 右投げ左打ち
ポジション:センター
バットコントロールの上手い左の巧打者。一塁到達3.8秒前後という俊足を買われ法政大では1番バッターとして起用されています。高校時代はU-18にも選ばれ最多得点を挙げるなど指名候補として注目されましたが志望届を出さず大学進学。法政では2年生からスタメンとして起用されるなど期待されています。
打撃については大学通算1本と長打面でのアピールは少ないものの、大学通算成績は104打席26安打15四死球で打率.295と8盗塁を記録しており、チャンスメーカーとして結果を残しています。また守備についても俊足を活かした広い守備範囲が武器としており、浅い当たりにも躊躇なくダイビングキャッチを試みアウトにするなど守備能力の高さを披露しています。
【指名への課題】
アウトコースは上手く捌けるものの、インコース、特に高めは強振で手を出してしまい空振り・ファールでカウントを悪くしてしまうことが多いため、インコースに手を出さず我慢することが求められます。特にチャンスメーカーとしての役割が求められるタイプのため、自ら不利なカウントにして相手投手を助けてしまうのはマイナスポイントとなります。
また守備については俊足で守備範囲は問題ないものの、3年時の脱臼の影響もあってか返球が弱くなっており、なんとかホームで捕殺しようと無理な体勢で返球するため送球コントロールも悪くなっています。
【指名順位予想】
アピールの年となる今年ですが、打撃で全く調子を上げられておらず、1番から下位へ、さらにスタメンも外される状態となっています。5試合で18打数3安打で打率.167となっており、打率を残してなんぼのタイプとなる選手のため、現状では指名漏れが濃厚となります。
育成ならまだ指名の可能性もなくはありませんが、元々上位候補とされていた高校時代にプロ志望を出さず進学しているため、それならば社会人に進みチャンスを伺う可能性が高くなります。