読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

変化球の精度と投手向きの体つきが評価される選手 筑陽学園 西舘 昂汰選手 高卒右腕投手

 

高校野球福岡大会:筑陽学園6-0近大福岡>◇19日◇4回戦◇久留米市野球場

福岡大会で、今センバツ出場の筑陽学園のプロ注目右腕、西舘昂汰投手(3年)が“準完封”劇を見せた。1回裏1死満塁で急きょ登板。8回2/3を無失点に抑えた。4回には公式戦初弾となる先制3ラン。大黒柱の投打にわたる活躍でV本命が快勝した。

やっぱり頼れる男は違う。プロ注目右腕が、チームのピンチを救った。「あんまり肩はできてなかったが気持ちで抑えようと思った」。1回途中のピンチで登板。連続三振で切り抜けると、スイスイと最後まで無失点で投げきった。8回2/3を4安打11奪三振の“準完封”劇だ。「ああいう場面は慣れているので」。難しいマウンドも、さも当然といった表情で振り返った。

1回、先発の西雄大投手(3年)が2安打と死球で1死満塁のピンチ。西舘は昨年秋の新チーム以来、救援で最後まで投げきる経験を積んできた。「ピンチは抑えられる自信がある。打たせてとろうと思っただけです」。2回以降、二塁も踏ませなかった。江口祐司監督(56)も「きついところだったが、うちはこうやって勝ってきた。最後は西舘ですから」と頼れる右腕に目を細めた。

頼れるのはマウンドだけではなかった。打っても4回に左翼越えに先制3ランを放ってみせた。「来た球を振っただけでした」。自身2本目、公式戦初アーチで自分を援護した。味方打線が相手投手の動く球になかなか決定打がでなかったが、得意ではない自分のバットで流れをつくった。江口監督も「まるで期待していないブンブン丸なのに、あんな打球は初めて見た。西舘さまさまです」と目を丸くした。

目標の春夏連続出場まであと4勝。まだまだ先はあるが西舘は「これからは、もっといい投手との対戦になるけどはね返せるように頑張りたい」とニッコリ。次戦は昨夏南福岡大会準優勝の九産大九州と対戦する。どんな相手でも投打に存在感を見せつけた男が、大黒柱として君臨し続ける。

筑陽学園・西舘“準完封”&3ラン春夏連続へ/福岡 - 高校野球夏の地方大会 : 日刊スポーツ

 

 

 【西舘選手の紹介】

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187センチ83キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ・フォーク

 

 セットポジションからタメを作らずスムーズなモーションで投球に入り、腕をしなやかに使い投げ下ろすフォームから最速145キロ、常時130中盤のストレートを投げ込む右腕投手。武器はコントロールのよい変化球であり、特にアウトコースに投げ込み安定してストライクが取れるカーブに打者の手元で小さく落ちるチェンジアップ、振り下ろす角度あるフォームで落ちるフォークで空振りを奪います。

 決して万全の状態で投げられたわけではなく、春は腰痛により調整が遅れた中の登板が続き、夏の初戦では前日に高熱を発症。解熱剤を服用する事態となり、4回戦では先発が1回で降板し急遽2番手として肩が出来ていない中、9回まで無失点で投げぬくといった調子が悪い中でも試合を作れる能力を見せています。

 チームでは救援・先発両面で起用されており、スカウトからは体の細さがありながらも投げる球の良さから伸びしろを高く評価されています。

 


2019 センバツ 高校野球 筑陽学園 西舘昂汰君の投球

 

【指名への課題】

 クイックになるとカーブ・スライダーが浮くようになり、カウントを整えられるカーブが使いにくくなるためバッター有利のカウントで進んでいきます。このため置きにいったストレートを狙われ長打にされています。ヒットもそうですが一度ランナーを出すと変化球のコントロール悪化で四球が増えるため、どうしても得点圏にランナーを抱える回数が増えています。

 

 ストレートは角度こそあるものの真ん中に入ることが多く、打者はストレート狙いで強打にせずセンター前に打ち返されることが多いため、ストレートのコントロールとクイック時の変化球の精度アップが今後の課題となります。

  また一度打たれだすと抑えようという気持ちが強くなりすぎてか、投球テンポが一定になり打者がテンポを合わせやすくなってしまいます。

【指名順位予想】

 春の選抜のころに比べ変化球の精度が向上しており、今後体が大きくなればストレートの精度・球速も上がってくるため、課題であるストレートについてもある程度改善が見込めます。

 ただドラフト強豪校というわけでもなく、投手としてはまだ圧倒的なものを持っていないため、伸びしろに期待という不確定要素にかける選手になります。クイック時に変化球の精度が悪くなる課題があるため、じっくり時間をかける選手となります。指名順位は6~7位の下位予想となります。