第101回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の西東京大会は18日、4回戦が行われ、市営立川球場の第2試合で、第3シードの国学院久我山は国立に7-0で八回コールド勝ち。1991年以来、28年ぶり3度目の夏の甲子園出場へ、初戦となった八王子北との3回戦(2-0)に続いて無失点で勝ち上がった。
国学院久我山は一回に、国立の内野手の2失策で3点を先制。二回には2番・岡田和也外野手(3年)の右前適時打で1点を追加した。さらに4-0の五回には4番・宮崎恭輔捕手(3年)の左翼線への適時二塁打などで2点を加えた。
投げては先発の右腕・高下耀介投手(3年)が6回、2番手の左腕・問矢大雅投手(3年)が2回を無失点に抑えた。
保健体育科教諭で就任6年目の尾崎直輝監督(29)は「初回の得点はエラーによるものですが、自分たちが低く、速い打球を打てているから。『夏の大会はエラーができない』というプレッシャーがかかるので、強いゴロを打っていこう、と話しています。もちろん、重圧がかかるのはこちらも同じですが、2試合通じて、守備は安定している」と話した。
次の5回戦は21日(午前10時開始予定)に、同じ市営立川球場で総合工科と対戦する。
【問矢選手の紹介】
180センチ75キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・スクリュー
手を下したまま足を上げタメを作り、オーバースローのようなフォームで最速135キロ、常時130前半のストレートを投げ込む左腕投手。投げ下ろすように投げるストレートは球速以上な速さが感じられ、角度もあり高めに抜けた球でも思わず手を出してしまいます。
またストレート以外にも110キロ台の低めで勝負するスライダーに100キロ台の落差あるカーブで見逃しを奪います。ストレートで力押ししていきながらスライダーとカーブをカウントを整える投球スタイルとなっています。
チームでは主に2番手投手として起用。敦賀気比戦では先発である高下選手が打ち込まれ降板すると2番手で登板し2回1/3で2失点となりましたが、ストレート押しの投球で可能性を感じさせる結果を残しました。
【指名への課題】
ストレート・変化球ともにコントロールに課題があり、特にストレートはリリースポイントが安定せず、ストライクゾーンに決まってくれないことが多くなっています。このためボール先行になってしまうことが多く、四球によりランナーを貯めてしまいテンポが悪くなっています。
またカウントを整える変化球についてもコントロールがいいほうではなく、安定してストライクが取れているわけではありません。このためどの球についても制球が求められています。チームでは2番手として登板することが多く実戦経験も少ないことから、進学・就職先で経験を積んでフォームを安定させ、起用法を確立することが求められます。
【指名順位予想】
フォームの安定や武器となる変化球の確立、さらなる球速アップなど求められるものは多く、現時点では指名漏れの可能性が高い選手となります。ただ130ながら勢いのあるストレートに恵体であることから、しっかり投手としての基礎を固めていき常時140以上を記録するようになれば、角度あるストレートで勝負できる本格派になれる要素を備えた選手です。