読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

イニング数より多い奪三振数 霞ヶ浦 鈴木 寛人選手 高卒右腕投手

◆第101回全国高校野球選手権大会第2日 ▽1回戦 履正社11―6霞ケ浦(7日・甲子園)

 霞ケ浦のプロ注目右腕・鈴木寛人は3回途中7失点で降板。「自分がこのチームを勝たせられなかった」と涙を拭った。対戦したいと話していた履正社・井上には自己最速タイの148キロを出し、気持ちで向かったが一発を浴びた。「プロを目指したい。そういう舞台でリベンジできれば」と鈴木。広島・苑田スカウト統括部長は「打たれたけど、上位候補の評価は変わらない」とコメントした。

 霞ケ浦・高橋祐二監督「相手の打者の飛距離が抜群だった。連打で追い上げたけど、追いつききれなかった」

霞ケ浦のプロ注目右腕・鈴木寛人は3回途中7失点…Cスカウト「上位候補の評価は変わらない」 : スポーツ報知

 

 

【鈴木選手の紹介】

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186センチ79キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク・チェンジアップ

 

 セットポジションから足を上げ、柔らかい腕の振りから投げ下ろすフォームから最速150キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。130キロ台の縦のスライダーに130キロ台のチェンジアップを武器に打ち取っていきます。

 大きな特徴は非常に伸びと角度のあるストレート。非常に力があるうえ低めに角度をつけて集められるため打者はストレートに詰まらされ外野深くに飛ばすことも難しい内容となっています。藤代戦では10回を一人で投げぬき165球12奪三振を記録。さらに次の試合の石岡一戦でも5回7奪三振と高い奪三振能力を披露しています。

 多くのスカウトも鈴木選手の球威のあるストレート、そして同じ腕の振りからくる縦のスライダーを評価しており、先発だけでなくリリーフとしても期待されています。

 


【ドラフト候補】鈴木寛人の投球まとめ

 

【指名への課題】

 ストレートとスライダーの良さは魅力ですが、問題はそれ以外の球となります。甲子園では序盤から打ち込まれ3回途中7失点で降板。ストレートで押していく投球でしたが、強打者が並ぶ履正社相手ではストレートとスライダーだけでは慣れられてしまうことが実証されてしまいました。

 

 チェンジアップがまだ制球しきれておらず、鈴木選手のチェンジアップはストレートのタイミングをずらすような緩い変化でストライクゾーンに収まるタイプのため、抜け球になると長打とされる危険性があります。ただチェンジアップが使えないとストレート・スライダーの二球種頼りになるため、いくら力があるストレートでも打ち返されてしまっています。今後は他の変化球の精度アップが課題となります。

 

【指名順位予想】

 投手としては長身に腕の長さがあり、ストレートにスライダーという決め球を持ちクイックで崩れるといった弱点もありません。課題については今後十分に修正できる範囲であり、伸びしろが大きく期待される選手。まだ体の細さがあるため、しっかりと体を作ればさらなる球速アップも期待できます。

 現状太田・立野選手といった社会人上位クラスが評価を落としており、相対的に指名順位が上がっています。指名順位としては外れ外れ1位~2位といったところとなります。