読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2019年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  1位指名 青森山田高 堀田 賢慎選手 高卒右腕投手

 

巨人からドラフト1位指名を受けた青森山田高・堀田賢慎投手(18)が18日、1年目の目標に新人王を掲げた。市内の同校で長谷川スカウト部長らから指名あいさつを受け、「新人王がとれればいい投手の証し。同学年のピッチャーに負けない活躍をしたい」と話した。最速151キロ右腕は、将来的には「160キロ」を見据える。甲子園に出られなかった悔しさを胸に、大船渡・佐々木や星稜・奥川に負けない活躍を誓った。

 運命のドラフトから一夜明け、堀田は堂々と、胸を張って報道陣の質問に対応した。「昨日の夜は気持ちが高ぶって寝られなかったんですけど、これからプロ野球選手になるという自覚をもっと持って過ごしていきたいと思います」と、決意を新たにした。柏田スカウトから、原監督がドラフト会議時に着用した直筆サイン入りパスを首にかけられると、思わず笑みがこぼれた。

 1年春から公式戦に登板してきたが、甲子園出場はなし。それでも最速151キロの直球を武器に新人王を狙う。同学年には大船渡・佐々木、星稜・奥川ら好投手がそろうが、「自分らの代にはいい投手がたくさんいるので、新人王がとれればいい投手の証しだと思う。同学年の投手陣に負けないくらいの活躍をしたい」と、力強く話した。

 長谷川スカウト部長からは、「原監督の若い頃に似ている」と端正な顔立ちも褒められ、「昔の顔は見たことがないので分からないですけど…(苦笑)。でも今でもハンサムなので、そう言われてうれしかったです」とほおを赤らめたが、「顔だけじゃなくて、結果も出していきたい」と、野球で大成することを誓った。

若大将似てる? 家族がG党ということもあり、家ではテレビをつければ巨人戦の中継だったという。だが、本拠地・東京Dに足を踏み入れたことはなく、まずはそのマウンドに立つことを目指す。将来的には「160キロを目指したい」と宣言。「将来性を評価してもらったので1年目は焦らず、大きな投手になっていけたらなと思います。プロ野球選手として1年間戦っていける体ではないので、体づくりからしていきたいです」と、冷静に自己分析した。

 「先輩に追いついて、追い越せるように。巨人を代表するピッチャーになれるように頑張りたい」。未完の大器が、夢への第一歩を踏み出した。

【巨人】ドラ1右腕・堀田、まずは新人王、将来は160キロ…佐々木、奥川に「負けない」 : スポーツ報知

 

 

【堀田選手の紹介】

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185センチ80キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク・チェンジアップ

 

 ノーワインドアップからオーバースローで投げ下ろすフォームから最速151キロを記録する剛腕投手。2年冬から3年にかけて球速を13キロアップさせた伸びしろを高く評価されています。

  大きな武器は力強い腕の振りから繰り出される常時140中盤のストレートにスライダー。もともとは最速138キロとドラフト候補にも載らないレベルでしたが、2年秋までに八戸学院光星に3試合連続コールド負け。このコールド負けに奮起し一日6食の肉体改造を実施。7キロ増の80キロに達し、最速も146キロにまで伸びました。

 ここから注目株の一人となると最速151キロにまで最速を伸ばし黒沢尻工戦で9回1失点と好投。結果3回戦の八戸学院戦で敗退しましたが、5回1失点で結果を残しました。

 

【なぜ獲得されたのか】

 ここ3年巨人は伸びしろといった点を高く評価するようになっており、指名選手も甲子園出場組に拘らなくなっています。しかし巨人が指名候補として挙げた点として伸びしろ以外にも重要な要素をあげており、それが「人間性」でした。

 

巨人の長谷川スカウト部長はドラフトまでに全国、多くの学校を回ってきた。目的は面談。プロ志望届提出後は可能というルールの中で可能な限り日程調整し、休む間も惜しんで候補選手たちを訪問した。青森山田・堀田もその一人だった。

 ドラフト当日。外れ外れ1位を決めるテーブルで、長谷川部長は原監督に「人間的にも素晴らしい選手です」と、自信を持って堀田を推薦した。「兜森監督のしっかりした指導を受けている。こちらの話をちゃんと目を見て聞いてくれる。頭の良さが伝わってきた」。青森で好印象を抱いた事前面談をこう振り返った。

 性格や考え方を知るには、球場や映像だけでは限界がある。だから、スカウト部長自ら各地に足を運んだ。昨年までは他球団と同様に目玉候補と面談は行っていたが、今年は大船渡・佐々木、星稜・奥川の最上級評価選手だけでなく、ランクを問わず積極的に面談した。

 実際に会って話をしてリストから外した選手も複数いたという。原監督も「面談は重要。プロ野球はどこか教育的な立場の中で動いている」と話していた。

【巨人】ドラ1堀田指名の舞台裏 面談のスカウト部長「人間的に素晴らしい」 : スポーツ報知

  高卒選手は伸びしろが重要ですが、それは練習への取り組みに大きく左右される面があります。オコエ選手や高校最高素材とされた阪神・藤浪選手ですが、メッセンジャー選手からも「コーチの言うことをちゃんと聞け」と言われるよう、入団後の態度や取り組みが今後にも大きく影響します。

 

 各球団も不真面目な態度や行動が目撃されている選手は短い期間で戦力外にすることが多く、特に巨人は賭博事件以降その点を非常に重視するようになっています。堀田選手は監督からも真面目さや伸びしろが挙げられており、長い期間面倒を見ることになる高卒選手であれば、素行面は非常に重要なポイントとなります。

1年夏、青森山田は甲子園に出場したが、堀田はスタンドから声援を送った。高校時代に甲子園のマウンドは踏めなかったが、人生の夢実現が近づいた。高校入学時の最速は125キロ。入学時からその素質に注目していた兜森監督は「3年間、駆け足で成長した。真面目で堅実に練習、トレーニングに取り組んだ成果」という。「岩手から青森に来て不安もあったが、先輩や仲間のおかげでここまできた。プロでは最速160キロが目標。これからプロでやれる体づくりに励みます」と力を込めた。

青森山田・堀田「不思議な気持ち」巨人1位に驚き - プロ野球 : 日刊スポーツ

 

 また巨人の投手陣を見ても明らかですが、巨人は大型パワータイプ投手が少なく、変化球とコントロールで躱していくタイプの投手が多くなっています。大型投手というのは育てるのに時間がかかるタイプではありますが、堀田選手はフォームに癖がなく技術面を磨いていけば戦力になれるため、大型のわりに伸ばすところはあっても直すところは少ない選手となります。

 

  高卒ということもあり、ドラフト1位ではありますが2・3軍スタートが濃厚となります。先発として期待されているためファームでは先発として起用されていきますが、当初は体づくりをメインに3軍でショートイニングで起用。3軍先発が與那原ー横川ー直江ー橋本選手とぎりぎりであり、3軍はロングイニングよりも登板機会を優先しているため、中継ぎで登板機会を増やし、2軍ローテに大きな穴が開くような不測の事態がなければ6~7月ごろに2軍お試し登板で少しずつイニング数を増やし先発へ・・・となります。

 

【1軍起用への課題】

  2年までは最速130キロ台で先発実績もあまりありませんでした。本格的に注目されるようになったのは3年からであり、その3年も公式戦は3回戦で敗北。そのため現段階での先発能力はまだ未知数の部分が多くなっています。

 また変化球についてもフォークは高さが上手く調整できずまだ精度不足。変化球も全体的に球速が速く緩急をつけられるタイプでないため、コントロールがよくなければタイミングを合わされ痛打される危険性が高くなります。