読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

ストレート押しのパワー中継ぎ 三菱日立パワーシステムズ 伊藤 優輔選手 社会人右腕投手

 

来年は自分の番だ。西武ドラフト2位指名を受けた三菱日立PS・浜屋が先発で7回1安打無失点。2番手で登板した社会人1年目の伊藤も2回無失点。148キロのストレートで日本選手権デビューを果たした。
 「大きな大会は初めてだけど、緊張せずに投げられた。気持ちを上げて、マウンドに臨めた」

 14年に都立勢として初めて選抜に出場した都小山台のエース。中大を経て、社会人入り。「高校時代はただ速い球を投げるだけの単純な投手だったけど、大学、社会人を経験して成長は出来ていると思う」。MAXは150キロ。伸び盛りの右腕にネット裏スカウト陣もクギ付けだった。

 後藤隆之監督も「2位の浜屋に続いて、来年は伊藤に1位を狙わせたい。ひと冬でどれだけパワーアップするかですね」と期待を込めていた。

三菱日立PS、完封リレーで快勝 西武ドラ2浜屋が7回無失点 ルーキー伊藤も好投デビュー― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

 

【伊藤選手の紹介】


2019/03/11 三菱日立パワーシステムズ・伊藤優輔投手

179センチ80キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・スプリット・チェンジアップ

 経歴:小山台ー中央大ー三菱日立パワーシステムズ

 

 セットから右腕を背中側に回し、そこから勢いをつけてオーバースローに近い角度から投げ下ろすフォームから最速150キロ、常時140後半のストレートを投げ込む右腕投手。ストレートを中心に球速に差が少ないスプリットとチェンジアップで空振りを奪っていきます。

 武器は投げる球種の7~8割を占める力あるストレート。常時140後半ながらコントロールよくコースに投げ込むことができ、球速以上に重さがあり打者は当てるのがやっとです。

 中央大時代はリリーフとして起用されることが多かったものの4年生で先発登板されるようになると4年秋のリーグでは6試合3勝1敗防御率1.53でリーグ3位の成績を残すも、志望届を出さず三菱に就職。三菱では主にリリーフで起用されており、ストレート押しの投球で社会人野球日本選手権では3試合4(2/3)回4被安打無失点7奪三振を記録。さらなる成長が期待されるリリーフ右腕となります。

 

【指名への課題】

 変化球の精度は並といった程度であり、基本はストレート押しになっています。球種による緩急があまりないためストレートは球速以上の速さがあまり感じられません。社会人野球は現在投高打低で俊足巧打や中距離バッターが多いためストレート押しでもいけていますが、大卒社会人となると先発実績がなければ指名は難しいものとなっています。球速も140後半で150を超えることがないため、パワーピッチャーとしても伸びしろ・インパクトに欠けます。

 

 なおかつ20年は大卒投手が豊作のため、変化球に大きな武器がなくストレートも140後半。社会人では先発実績少(大学でも先発実績は4年時のみ)となれば指名優先度は下がります。即戦力中継ぎとして見るにも大卒社会人となれば150を超えてこないと見込むには難しくフォームの見え辛さや変化球の特徴的な武器がないためこちらも厳しいものとなります。

 

【指名順位予想】

 ストレートは140後半でコントロールもよいため、今後先発実績を積み変化球の精度アップがはかれれば先発候補として指名候補となります。しかし150キロを超える大卒投手が多い中、最速150キロで常時140後半。変化球は並では指名漏れの可能性が高くなっています。

 

 もし上記の課題を達成できたとすれば3~4位が指名候補。即戦力先発となれるかは微妙であり、裏ローテ候補止まりのため上位で即戦力先発が取れなかった球団が厳しい先発を補うための獲得となります。そのため裏ローテ候補に余裕がある球団の候補からは外れます。