都市対抗野球大会最終日は25日、東京ドームで決勝が行われ、JFE東日本(千葉市)が四回に打者10人を送る猛攻で4点を勝ち越すと、3投手の継投でトヨタ自動車(豊田市)の追撃をかわし、23度目の出場で悲願の初優勝を飾った。県勢の優勝は1975年の電電関東以来。
JFE東日本は二回、長谷川の2ランで逆転。同点にされた直後の四回には内藤の内野安打を足掛かりに1死満塁と攻め、今川の左前打で勝ち越した。さらに、峯本の2点適時打などでこの回計4点を奪い、試合の主導権を握った。
先発の本田は粘り強く投げ、六回途中から継投へ。橘から須田につなぎ、須田は3者三振で締めた。
【峯本選手の紹介】
JFE東日本 峯本 匠 選手(大阪桐蔭→立教大):都市対抗野球2019決勝
173センチ78キロ 右投げ左打ち
ポジション:セカンド
解禁年:2020年
守備のよさにバットコントロールが評価される堅守巧打の左内野手。高校時代はバットコントロールの良さや俊足・走塁判断のよさを買われ一年からセカンドで起用。甲子園で4割を残し注目株となるもプロ志望を出さず立教大に進学。
しかし大学では1年生から起用されるも木製バットへの対応に苦慮。手首の返しを改良し一時打撃に改善がみられるも長くは続かず、起用は100打席以下。打率も1割台と全く結果を残せずJFE東日本に就職しました。
社会人では打撃に磨きをかけるため、バットコントロールだけでなく肉体改造に着手。大学時代は70キロだった体重を78キロにまで増やし、木製バットでも強い当たりを打てるようになりました。結果都市対抗では優秀な成績を残した新人選手が対象の若獅子賞とベストナインを受賞。巧打のセカンドとして再び注目されるようになりました。
【指名への課題】
体重を増やし打撃に力が増した一方で、守備に悪影響が出ています。体重が増えたためかセカンド守備の動きが遅くなっており、守備範囲が狭くなつています。特に横の動きの範囲が狭くなっており、肩も遠投90mと弱いため、回り込んで正面から捕らないとアウトにできませんが、そのための足が遅くなっています。
また打撃については向上は見られるもののムラがあり、長打面にはまだまだ物足りなさがあります。ストレートに押し込まれている場面が見られ、今後の向上次第といったところですが、守備面に課題がある以上打撃型セカンドとして見るには物足りなさがあります。
【指名順位予想】
即戦力が求められる立場ですが、打撃のムラや長打不足。さらに守備範囲に改善の兆しが見られなければ即戦力と評価するのは難しくなっています。
さらに大卒・社会人内野手では中央大・牧選手や東農大・ブランドン選手。JFE東日本の平山選手など打撃面で結果を残している選手がいるため、どうしても優先順位は下がっています。ムラがある峯本選手をとってまでセカンドを埋めなければならないほどひっ迫しているチームはないため、指名漏れの可能性が高くなっています。