読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

森下選手以上のエンジンを持つ投手 大分商 川瀬 堅斗選手 高卒右腕投手

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<甲子園高校野球交流試合:花咲徳栄3-1大分商>◇10日◇甲子園

2020年甲子園高校野球交流試合が開幕し、開幕カードに登場したプロ注目の最速148キロ右腕、大分商・川瀬堅斗主将(3年)は8回8安打3失点で花咲徳栄(埼玉)に敗れた。この日は最速143キロ、7与四死球と本調子ではなかった。だが九州豪雨被災地へ勇気を届ける思いや、甲子園でプレーできる感謝の気持ちを選手宣誓にも投球にも盛り込み、全力を尽くした。

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エースは気迫で、8回149球を投げきった。

1-3の6回無死二塁。「点を取られると流れが良くないので、ゼロで抑えるよう投げた」と花咲徳栄打線に立ち向かった。三振、中飛に打ち取り、相手1番を「一番いいボールだった」という142キロ外角直球で見逃し三振に仕留めた。

自己ベスト更新の150キロを甲子園で出すのが目標だった。「出せるものをしっかり出そうと思った」とマウンドに上がった。だが「緊張はなかったが、興奮していた。甲子園の雰囲気に負けてしまい、思うようにストレートが入らなかった」。1回1死満塁の押し出し死球で先制点を献上。さらに2点を失った。

2回以降「流れを作ろうと出せるものを出した」と多彩な変化球も駆使し、踏ん張った。高校通算50本塁打でプロ注目の相手4番・井上朋也内野手(3年)に対し「厳しいとこで押して打ち取れた」と2打数無安打に抑えた。ただ、7四死球と制球に苦しんだ。

7月4日の練習試合中、左太ももの肉離れを起こした。「(影響は)ないです」とケガのせいにはしなかったが、制球難がきっかけで初回に失った3失点が重くのしかかった。

プロ注目の大分商・川瀬堅斗、進路は「監督と相談」 - 高校野球夏の地方大会 : 日刊スポーツ

 

 

【川瀬選手の紹介】


【2019秋季九州大会】大分商・川瀬堅斗投手(準々決勝vs福岡第一)2019年10月21日

183センチ86キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ

 

 セットポジションから上半身をのけぞらせその勢いで振りかぶって投げるフォームから  最速148キロ常時140キロ前半を投げ込む右腕投手。伸びのあるストレートに非常に高低差のあるカーブの緩急と沈み込むチェンジアップのコンビネーションで打ちとっていきます。

 SB・川瀬晃選手の弟。1年秋に腰の疲労骨折を経験するも、リハビリ期間に体幹を鍛え最速を145キロに伸ばす急成長を見せたことで注目を浴びました。2年時にはさらに147キロに更新し、その馬力の高さはOBであり広島1位入団の森下暢仁選手以上と監督から評価されています。

 

【指名への課題】

 現状の課題はフォームの課題によるシュート回転の多さ。体を仰け反らせてから投げるまでの間に体を開くタイミングが早く、右腕の振りがあまり安定しておらず制球面が悪化しています。

 

 また夏に負傷した肉離れが回復しきっていないのか、軸足である左足があまり踏ん張りがきいておらず、左足が支えきれずリリースした直後に左側に体が流れてしまう場面もありました。このため体全体をしっかり支え切れず左側に体が流れやすく、シュート回転の多さにつながっていました。現状の流れがちのフォームでは軸足への負担が大きくなってしまうため、左足や膝の違和感のリスクが大きくなります。

 

【指名順位予想】

 素材面の高さと本来の器用さを評価する声は多いものの、フォーム面の見直しを迫られることや肉離れの故障後本調子を取り戻せていないのがマイナス点となっています。本人も進学も考えており、はっきりとプロ志望を表明しておらず、3年になってから本調子でない状態が続いているため、先輩の森下選手のように大学でさらなるレベルアップを狙う可能性も高いと思われます。

 素材面評価として現状は4~5位が指名候補となります。