甲子園高校野球交流試合:広島新庄4-2天理>◇11日◇甲子園
広島新庄が天理(奈良)との接戦を4-2で制した。明光(みょうこう)竜之介外野手(3年)が、5回に母親譲りのパワーで右中間へ決勝の適時二塁打。強打を誇る昨秋の近畿王者に11安打で打ち勝ち、4月から指揮を執る宇多村聡監督(33)は甲子園初勝利となった。
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2-2の5回1死二塁の場面だった。6番明光は131キロの内角高めの球を振り抜いた。「しっかりミートしてランナーを進めようと思った。打った瞬間に、あのコースだったら自分が二塁まで行けると考えて走りました」。打球は右中間の浅めに落ちたが、快足を飛ばした。これが決勝打となった。
明光の母いづみさんは、実業団に所属し、やり投げで全国大会11度の優勝を経験した。身近な家族からトレーニング方法を教わってきた。器具を使ったものや、体幹や自重を生かしたトレーニングなど、幅広く学んだ。「小学校のころから肩や肘を壊さないように言われてきた。そのおかげでここまで大きなケガをせずにやってこられた」と感謝した。
【明光選手の紹介】
175センチ75キロ 左投げ左打ち
ポジション:センター
チームでは下位打線でセンターを守る外野手。下位打線ながらも広島大会では打率4割超えを記録しており、50メートル6.0秒の足で広い守備範囲を誇ります。
また本塁打こそ少ないものの、体をうまく捻りバワーでインコースを長打にできるか技術があり、勝負強さで2年秋の大会では10打点を記録。身体能力型の外野手として結果を残しています。
8月17日にプロ志望届を提出しています。
【指名への課題】
本来なら1〜3番で起用したい選手ですが、それができない原因が選球眼とカットする際の癖になります。
インコースをカットしようとする際に体を捻りバットを出す中で体が外に流れてしまうことがあり、ストレートであればカットできているものの、逃げる変化球にはバットが届かず空振りになっています。
また早いカウントからボールコースにもどんどん手を出してファールにしてしまうため、カウント不利の展開になることが多く、有利なカウントに持ち込んで長打を狙ったり、四球で出塁することが難しくなっています。
【指名順位予想】
外野手は長打・飛び出た俊足・身体能力のどれかがあって初めて候補にあがる為、どれも注目されるほどではない明光選手は支配下指名の可能性は低いと考えられます。
ならば育成指名はどうかといわれると、これがショートであれば本塁打が少なくても打率4割の点は評価できてますが、外野手となると育成でも通算10本以上の選手が多いため、育成指名という点でも本塁打の少なさから指名は難しくなります。このため現時点では指名漏れの可能性が高い選手となります。