読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

左で下手投げという珍しい投手 鶴岡東 阿部 駿介選手 高卒左腕投手

 

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<甲子園高校野球交流試合:鶴岡東5-3日本航空石川>◇16日◇甲子園

序盤は点の取り合いとなった。鶴岡東(山形)が1回表に3番馬場和輝内野手(3年)の左中間適時二塁打で先制すると、同裏に日本航空石川は4番小川純明外野手(3年)5番毛利水樹内野手(3年)の連続適時打で逆転。2回裏には日本航空石川が相手投手のバント処理失策で加点。鶴岡東も3回に5番吉田陸人外野手(3年)の中前2点適時打で同点に追いついた。

鶴岡東は5回表に相手暴投で勝ち越し。8回表には6番小林三邦内野手(3年)が右中間に適時二塁打を放って追加点を挙げた。背番号18の横手左腕・阿部駿介投手(3年)は、最速は120キロ代後半ながら90キロ台の変化球も交えた緩急で7回3失点の好投を見せた。

鶴岡東、日本航空石川との接戦制す 左腕阿部が好投 - 高校野球 : 日刊スポーツ

 

 

 【阿部選手の紹介】

177センチ72キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ

 

 セットで重心に低く落として構え、体を一塁側に傾けたまま、小さな腕の振りで最速120後半、常時120中盤のストレートを投げ込む右腕投手。アンダースローとはまた違う独特なフォームをしており、打者に近づくほど高さが上がってくる他にはない軌道で打者を翻弄します。さらに90キロ台のカーブに逃げるスライダーを交え軌道と緩急で打ち取っています。特に左打者にとっては背中の後ろから投げられるため非常に踏み込みにくく、外に球に棒立ちのような空振りを連発していました。
 一年時に怪我をしやすいフォームだと監督から指摘され腕を下げたフォームに変更。しかし2年秋まで2年秋まで大会では出場なし。しかし甲子園交流試合で先発に抜擢されると、航空石川相手に7回3失点で勝利投手となりました。
 高校野球だけでなくプロも含めて非常に珍しい左の下手投げ投手としての注目されています。


【指名への課題】


 腕の振りがかなりの角度があるため、調子が悪いと球が真ん中や低めに行くのではなく、打者の頭部付近の高さまで上がってしまう球が非常に多くなっています。このため打ち頃の高さに120キロ台のストレートが行くためそれをことごとく痛打されていました。まだ実戦経験が少ないため序盤は腕が振れておらず、どうしても球が高くなっています。

 

 調子がよくなってると左打者は全くタイミングが合わなくなり、右に対してはチェンジアップで高さを意識した投球で空振りを取っていますが、まだ高めに抜ける球が多く危険な球も見受けられました。左打者は球の出どころからあまり踏み込めずタイミングもあまりあっていなかったので、今後はさらにタイミングを惑わすカーブやシンカーなどの習得を目指したいところです。カーブは打者を惑わすために上手投げで投げたときにしか使っていなかったため、アンダーでもカーブがあればさらにタイミングを取りにくくなり対左の中継ぎとしても見込めるようになります。

 

【指名順位予想】

 まだ体が出来ていない高卒選手の問題点は、体が大きくなることにより体のバランスが崩れフォームやコントロールが崩れてしまうことがあることです。高卒選手がプロ入り後にこれが原因で1年目よりも内容が悪化してしまうことがあり、特にアンダースローに近いバランスが難しいフォームで投げている阿部選手は成長によりコントロールを乱す危険性があります。

 

 現状では実績が少なく評価が非常に難しい選手であり成長にリスクがある選手のため、即戦力でないと獲得が難しい選手となります。このため現状では指名漏れの可能性が高くなっています。