読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

故障に悩まされる速球リリーフ 東海大 小郷 賢人選手 大卒右腕投手

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故障に泣いた最強クローザーが、最後の秋に猛アピールする。東海大の155キロ右腕・小郷賢人は、2年夏の腰痛、3年夏の右肘靱帯(じんたい)損傷を乗り越えて復活。「全5試合に投げて、チームの優勝に貢献したいです」。19日に開幕する秋季リーグ戦は1試合総当たり制。フル回転する覚悟を示した。

 関西高時代も最速150キロの速球派だったが、東海大2年の春に腕を縦に振るように意識したことで、スライダーの変化が横から縦に変わった。フォークと見間違えるような大きな落差で三振の山を築き、リーグ戦通算16登板で23回1/3を投げて37奪三振。失点はゼロ。通算防御率は驚異の0・00をキープしている。

 ドラフト上位候補だったエース右腕・山崎伊織(4年)が3月に右肘靱帯再建手術を受け、今秋の登板は絶望に。「自分が7回から行けたら、アイツの分もカバーできるはず。このまま失点ゼロで終わりたいですね」。ライバルの思いも背負い、楽天外野手の兄・裕哉が待つプロの世界に飛び込んでいく。(片岡 泰彦)

東海大の155キロ右腕・小郷賢人、リーグ戦通算防御率は驚異の0・00…大学・社会人ドラフト候補はこの男に注目 : スポーツ報知

 

 【小郷選手の紹介】


【ドラフト2020候補】小郷賢人の投球シーン

180センチ80キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・フォーク・チェンジアップ

 

 セットから足を上げた後両手でタイミングをとるように小さく上下させ、テイクバックを小さくした腕の振りで角度をつけ投げ下ろすフォームから最速155キロ、常時150前後のストレートを投げ込む右腕投手。フォークのように落差のある縦のスライダーに大きく落ち込むフォーク。さらに新たに習得した130台で小さく変化するチェンジアップのコンビネーションで打ちとっていきます。

 チームでは主にリリーフで起用。2年生時点で最速154キロを記録し注目株となっていましたが、秋に故障。さらに3年春終了後に肘の痛みを訴えPRP治療を受けた結果、3年秋のシーズンもリハビリのため登板無しとなりました。

 

 しかしリハビリ中にフォームを現在のテイクバックを小さくするフォームにしたことでストレートのコントロールが向上。新たにチェンジアップも覚え緩急をつけられるようになったことで即戦力リリーフとして評価されています。

 

【指名への課題】

 クイック時になるとテイクバックを小さくしていたフォームの振りが荒くなり、コントロールが悪化します。特にフォークが引っかかるようになりフォークにはほとんど振ってもらえなくなります。また変化球が全体的に130台のものが多く、ストレートとの緩急があまりありません。110~120台の球があればタイミングをずらせるため、詰まらせた当たりを増やすこともできます。

 

 また肘のPRP治療を受けている通り肘の爆弾を抱えている状態であり、スカウトは連投できるかどうかを見ているほど丈夫さを不安視されています。中継ぎであれば連投が前提の起用となるため、起用にかなり慎重にならざるを得ないとなると、中継ぎに余裕がある球団でないとベンチを圧迫する要因となりかえって中継ぎを消耗することとなります。

 

【指名順位予想】

 連投が不安視されるタイプであり選手寿命もあまり長くないとみなされるため、1~2位指名の可能性は低くなっています。PRP治療を受けた選手の半分近くはのちに手術を受けているという報告もされており、長期的な戦力として見込みにくく、とにかく中継ぎを補強したい球団にとって指名対象となります。

 指名順位としては5~6位の下位順位となります。