京都外大西のプロ注目捕手・山下航汰(3年)が幸運の一打で大逆転勝ちを呼び込んだ。6点を追う最終7回(特別ルール)に味方が4点を返し、なおも2死二、三塁。右翼手の深い守備位置に助けられ、直球に差し込まれながらポテン2点二塁打で同点とした。タイブレークの8回に打線が3安打で勝ち越し、初戦を突破した。
「つないでくれたみんなに感謝したい」打順が多く回るように「2番」で出て5打数2安打2打点だったが、笑顔はない。クリーン安打は初回の左前打のみ。3度の得点機で凡退しただけに、試合後は「打とう打とうとして突っ込んでいた」と反省した。
コロナ禍の活動再開後は、将来のために木製バットで練習試合にも出てきた。しかし、最大3試合のトーナメントとなる京都大会は、仲間のお願いもあって金属を握る。「プロに行きたい。そのために結果を残したい」
広島とオリックスのスカウトが高校通算36本塁打を視察。広島・鞘師スカウトは、捕手専念1年を考慮して「スローイングが柔らかい」と評価した。
京都外大西・山下 最終回に二塁打で6点差から劇的勝利「つないでくれたみんなに感謝」― スポニチ Sponichi Annex 野球
【山下選手の紹介】
180センチ70キロ 右投げ右打ち
ポジション:キャッチャー・サード・レフト
細身ながら高校通算35本塁打を記録したスラッガー。監督からもタイミングの取り方が上手いところを評価されており、啓新・星稜・習志野・敦賀気比といった強豪校との練習試合で4試合連続本塁打を打ったことでさらなる注目をあびるようになりました。と2年生までレフト兼サードとして出場がメインでしたが、2年秋からはプロ入りを意識して捕手にも挑戦。3年生からは捕手としてスタメン起用されるようになっています。
捕手としては遠投95mと肩の弱さは気になるものの、スローイングの柔らかさやフットワークの軽さを評価されています。
8月15日にプロ志望届を提出しています。
【指名への課題】
36本塁打でその打力は高い評価を得ていますが、バッティングフォームが上半身の力で打っているような状態であり、腰回りの回転に乗せた全身の動きに連動した打ち方が出来ておらず。バッティングに固さが残っています。
上半身が突っ込んでしまう癖があることから意識して突っ込まないような打ち方になってい分、下半身を上手く使えていないため低めを拾いきれておらず、また下半身を使えていないためバットにボールを上手く載せられず、打てても単打になることが多くなっています。
またあまり足を上げないフォームがバッティングの固さの原因の一つとなっており、タイミングの取り方もあまりうまくないため、数字ほど打撃評価は高くありません。
【指名順位予想】
捕手経験は浅いながらも送球やブロック能力といった捕手として求められる能力はある程度形になっています。しかし打撃面ではかなりの改善が必要とされており、また今年は高卒捕手の候補は多いため、山下選手の獲得優先度は低くなっています。
かなりの改善点が必要とされ、また捕手経験が非常に浅く捕手としても時間がかかることが予想されること、加えて遠投90mとあまり肩が強くないため、現状の評価では育成3~5位の下位指名の可能性が高くなっています。