読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

独特のテンポのフォームで打たせて取る Honda鈴鹿 井村 勇介選手 解禁済右腕投手

f:id:okimono:20200419215438p:plain

 ◇28日 都市対抗野球東海地区2次予選・第2代表決定戦 ホンダ鈴鹿5―1ジェイプロジェクト(愛知・岡崎市民)
 第91回都市対抗野球大会(11月22日開幕・東京ドーム)の東海地区2次予選第2代表決定戦が28日、愛知県岡崎市岡崎市民球場で行われ、ホンダ鈴鹿鈴鹿市)がジェイプロジェクト(名古屋市)に5―1で快勝し、5年連続25度目の本大会出場を決めた。敗れたジェイプロジェクトは第4代表決定戦に回る。
 大黒柱に成長した2年目右腕が第2代表の座をもたらした。ホンダ鈴鹿の井村勇介投手(23)が被安打6、1失点で公式戦初完投。今予選3試合に先発して3勝と、まさにMVP級の活躍を見せた。井村は「先制してもらって、楽に投げさせてもらった。勝たせてもらったという感じ」と謙虚に話したが、丸井健太郎監督(43)は「ここまで立派になるとは…。柱として成長してくれた」と大絶賛した。
 最速147キロを誇る直球は、この日はほぼ130キロ台。それでも低めを突いたり、打者の打ち気をそらしたりと巧みな投球術で打たせて取った。「簡単には勝たせてくれない。焦らず、投げ急がずと言い聞かせた」と、併殺崩れの間に奪われた3回の1失点のみで投げきった。
 日の当たる野球人生を歩んだわけではない。高蔵寺高(愛知)から愛知大学2部リーグの至学館大に進学した。ホンダ鈴鹿には甲子園優勝経験者や、学生時代にプロから注目された選手も多いが「テレビで見た選手がいるなと思ったくらい。入れば一緒なので」。昨年までの絶対的なエースだった滝中(現楽天)がプロ入りし、今年は井村がその大きな穴を埋めた。次は「わくわくする」という東京ドームのマウンドを目指す。

ホンダ鈴鹿・井村が1失点完投 社会人2年目で大黒柱に成長…東京ドームのマウンドに「わくわく」:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 

 

 【井村選手の紹介】


2019.8 Honda鈴鹿 井村勇介投手(至学館大) 阪神タイガース戦での奪三振

174センチ76キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カットボール・チェンジアップ

 経歴:高蔵寺至学館大ーHonda鈴鹿

解禁年:2020年

 

 ワインドアップから足を上げながら右腕を振りかぶる前に一度胸の前で腕を止め、そこからテイクバックを小さくして投げ込む独特のタイミングのフォームから最速147キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。横のスライダーに小さな変化のカットボール、さらに手元で大きく落ちるチェンジアップで打ちとっていきます。

 140前半ながら足を上げてから振りかぶるまでのタイミングがずれるため打者も真に当てた打撃が難しく、さらに低めに集められるコントロールカットボールを決め球にカウントを稼いでいきます。

 1年目はわずか1/3イニングに留まるもエースだった滝中選手が楽天に指名されたことで次期エースを目指せと奮起を促したことでヤマハ戦で7回1失点と好投。8安打されながらも失点を許さずドラフト候補として名乗り出ています。

 

【指名への課題】

 小さく変化するタイプの変化球メインで打ちとっていくタイプの選手の弱点として、すぐに手を出してくれるうちはいいものの、球を見られるようになると苦しい投球になっていきます。特に左打者に対しては外に逃げる球が多いためアウトコースを見逃されるようになるとインコースを攻めるしかなく、インコースへの球がシュート回転気味のストレートかカーブが多いため引っ張りやすく、NTT西日本戦での失点もとも左打者にインコースを引っ張られた長打でした。ストレートが球速通りのものであるため、インを詰まらせるほどのパワーがなく躊躇なく引っ張られています。

 

 また変化球が全体的に小さな変化で打ちとっていくタイプのため、はまっているうちはテンポよくポンポンと打ちとっていけますが、一度長打を打たれ慎重な投球になるとカーブの割合が増え、これを狙われて長打にされています。かえって投球テンポも悪くなっているため、ストレートの球威が増えないと左相手には苦しい投球となります。

 

【指名順位予想】

 バランスは良いものの飛び出た武器もなく、変化球も平均程度のものであるため、現状のままでは指名漏れの可能性が高い選手となります。ストレートの平均球速が140中盤を記録したうえで対左用にカットボールの変化量がアップしないと、対左に対してどうしても踏み込まれて引っ張られるため先発としては計算できません。

 もし上記の課題を解決できた場合は、6~7位となります。エース先発となれる可能性は低いものの、裏ローテとしてある程度試合をまとめてくれるタイプとしての評価となります。