読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2020年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  育成1位指名 米子東高 岡本 大翔選手 高卒右内野手

 

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 巨人から育成ドラフト1位指名を受けた米子東高の岡本大翔内野手(18)が1日、超ビッグな夢を明かした。「まずは支配下契約。将来いつか岡本(和真)選手とクリーンアップを組めたらうれしいなと思います」。武器の長打力を生かし1軍の舞台で本家・岡本と最強コンビを目指す。

 本職は遊撃手で「ファンの方も楽しみにしてくれていると思うので、そこも夢ではあります」とサード和真と三遊間を結成することも楽しみにしている。190センチ、92キロの岡本大と185センチ、96キロの和真の“W岡本”の並びが近い将来みられるかもしれない。

 この日は、米子市内のホテルで仮契約を結び、支度金300万円、年俸360万円(金額は推定)。背番号は「025」に決まり、阿部2軍監督を含めた球団の「岡本和真を手本に、追いつけ、追い越せ」という熱い思いが込められた。

 名前は「大翔」と書いて「ひろと」と読むが、「たいしょう」と間違えて呼ばれることも多々。偶然か必然か…。岡本和真の愛称は、2代目・若大将。「なれたら、うれしいです」とはにかみながら、3代目・若大将継承の夢を付け加えた。(小林 圭太)

【巨人】育成ドラ1岡本大翔、背番号025“本家”と最強コンビ目指す 阿部2軍監督「和真を手本に追いつけ追い越せ」 : スポーツ報知

 

 

 【岡本選手の紹介】


《中国大会》 岡本大翔選手(米子東) 【HR】

190センチ92キロ 右投げ右打ち

ポジション:ファースト・ショート

 

 投手としては最速141キロを記録、また野手としては遠投110mでショートを守り、恵体から放たれるパワーと柔らかさを備えたスイングで通算26本塁打を記録するスラッガーとして注目された選手。

 合同練習会では手首を故障していたため守備練習のみ参加。しかし守備練習ではグラブトスや深めのゴロを体勢を崩しながらもストライクなスローイングを披露しました。しかし合同練習会で打撃面のアピールができなかったことや、スイングにもまだ技術面での課題が見えたことから育成指名となりました。

 しかし本人は育成指名の場合進学を表明していたことにより入団拒否の可能性があったものの、球団職員の説得や環境に惹かれ、最終的に巨人に入団するはこびとなりました。

 

【なぜ指名されたのか】

 今年のドラフトを育成元年と位置付け、育成選手の多くを戦力外とし選手層の入れ替えを断行しました。一方で長打力のある若手野手が岡本選手以降出てきておらず、岡本選手以外のスラッガー候補の台頭が今後の課題となります。今年はコロナで全国大会の中止が相次いだことでアピールの場が減った高卒選手の評価が例年に比べ低くなっており、また大学・社会人もコロナで獲得に及び腰になっていたため、評価が落ちた例年なら支配下下位クラスの選手を育成で獲得できました。

 

 岡本選手は右のスラッガー候補として期待され、また大型ショートであるためコンバートも見込みやすい選手。ポジション別のスタメン選手が固定できていない個所の多い巨人ではコンバートを見込める選手は起用しやすい選手となります。

 

【1軍起用への課題】

 打撃面については腕の力だけで弾き返せるパワーはあるものの、スイング自体に固さがあり特に体全体を使った柔らかさがありません。また守備面でもスローイングはいいもののステップに無駄が多く、余計に回り込んで自ら捕球の難易度を上げているものもあったため、打撃・守備面両方で時間をかける必要があります。

 

 一方ポジションはショートとしては足が遅いため、サード・ファースト・レフトが可能性のあるポジションとなります。2軍ショートは湯浅・黒田・増田陸選手に加え3位で中山選手、育成12位で加藤選手を獲得したことを考えるとショート起用はポジション争いが激しい一方、ファースト・サードは香月・ウレーニャ・菊田・北村選手とショートに比べ選手層は薄く、外野もモタ・加藤・村上・荒井・笠井選手を戦力外にした一方獲得は保科選手だけのため、ショートよりも出場の機会は多くなります。

 岡本選手はこのことから打撃のレベルアップ、守備の順応と負担が大きくなるため、1年目は出場機会が限られることや成績面での物足りなさが伴う結果となる可能性が高くなります。そのことからも1年目から2軍で3割打つような結果を求めるのは酷であり、結果を求められるのは3年後となります。