読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2021年読売ジャイアンツの中継ぎについて

 

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 野上選手の復帰や高木選手のフォーム変更と中継ぎ事情にも様々な変化が起きている21年の巨人中継ぎ事情。今回は21年の1軍中継ぎ、そして2・3軍に帯同している中継ぎ候補の見込みについて触れていきたいと思います。

 

 

 

 

【勝ちパターンについて】

 20年はデラロサ選手を守護神としていたものの、19年ほどの安定性が無く守護神をはく奪。21年は中川選手を守護神として起用し、セットアッパーをデラロサ、大竹、高梨選手で回していくことが当初の想定となっていました。しかしデラロサ選手が左足小指骨折で離脱してしまったため、代役としてビエイラ選手を据えて運用していくことが予想されています。

 デラロサ選手は9日には投球練習を再開しており開幕までに間に合う可能性もありますが、20年の不調を考えると信頼度は落ちており、復帰後いきなり勝ちパターンの可能性は低くなっています。

 現状での勝ちパターンの起用法は7回:大江・大竹・鍵谷8回:高梨・ビエイラ・デラロサ9回:中川となっています。

 

【右腕中継ぎについて】

 右の1軍中継ぎは勝ちパターンを含めビエイラ・デラロサ・大竹・田中豊・桜井・野上選手の6名。4位指名の伊藤優選手は当初中継ぎ起用していたものの、アマチュア時代に先発経験があるということで2軍で先発調整しています。ただ伊藤選手については先発一本ということでなく、先発が出来る可能性があるなら先発でいこうというだけであり、成績や中継ぎ事情が変われば中継ぎ起用にもなります。

 野上選手については去年はアキレス腱の断裂もあり去年は1軍起用0だったものの、ソフトバンク戦で1回無失点と結果を残しました。宮本コーチもリリーフ陣の中での野上が筆頭と評しており、スケジュールの都合で2軍登板していますが、開幕1軍の可能性も示唆されています。

 1位の平内選手は当初先発ローテとして期待されていたものの、現状では裏ローテとして期待できる結果は残せていません。ソフトバンク戦では2ランを許し2回2失点。先発・リリーフどちらで起用するにしても即勝ちパターンは難しいため、右はオープン戦で起用されている投手がそのまま開幕後も起用されることになります。

 

【左腕中継ぎについて】

 左の中継ぎは勝ちパターンを含め高木・大江・高梨・戸根・中川選手の5名。中川・高梨選手が勝ちパターンのため、大江・高木・戸根選手の3名で8回までをまわすかたちとなります。高木選手は股関節の故障から復帰し支配下登録されたものの、股関節への負担を減らすため腕の角度を下げあまり踏み込まないフォームになっていました。

 そのせいでスライダーの変化量が増えたものの、武器だったパワーカーブが使えなくなり失点が続いていました。しかしソフトバンク戦で以前のフォームに近い大きく右足を上げて投げ下ろす形に戻しており、パワーカーブが復活し凡退に抑えることに成功していました。大江選手の復帰時期が未定で戸根選手は相変わらずパワー押しで成長していない投球内容のため、高木選手が今後どのように投げていくかが鍵となります。

 場合によっては高橋選手を去年中継ぎ起用したように、左腕中継ぎの一角として起用することができます。。高橋選手が先発として結果を残せることが理想ですが、先発ではフルカウントにすることが多く、以前からの課題をクリアできていません。ただし右殺しのスクリューがあるため、大江選手次第ではロングリリーフができる高橋選手を中継ぎ転向する可能性もあります。

 

 

【2軍から起用できそうな中継ぎ候補は】

 2軍投手のなかで1軍で起用されたことのある中継ぎは堀岡・古川・沼田選手の3名のみ。左で2軍投手は横川・井上・山本選手のみ。山本選手は大卒選手であるにもかかわらず3軍スタートで横川選手は球速が足りず井上選手はまだ2軍止まりのため、左腕中継ぎで挙げた選手以外に候補はいません。山本選手が3軍である理由は不明ですがブルペンで力強く投げている動画が上がっていたため、故障による3軍ではないようです。

 右腕の3選手は何れも勝ちパターンで起用されたことはなく、一方で先発起用の経験があるロングリリーフ枠。桜井選手が勝ちパターンで使えればロングリリーフ枠に3人の誰かを起用できますが、桜井選手は3試合で防御率4.15で失点の内容は悪く勝ちパターンには至っていません。

 

【まとめ】

 去年の戦力に野上・伊藤選手がプラスされた一方、大竹選手の衰えが見えており、勝ちパターン候補は増えていないため、勝ち試合での展開が苦しくなっています。このため今年のドラフトでも中継ぎ候補の獲得は必須であり、特に右腕は伊藤選手が中継ぎで計算できても足りていないため、上位指名枠を使ってでも即戦力を1名ほしいところです。