読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

キレのあるストレートが魅力 京都産業大 北山 亘基選手 大卒右腕投手

 

f:id:okimono:20200419215438p:plain

関西六大学野球龍谷大2-0京産大」(2日、わかさスタジアム京都

 京産大は最速151キロを誇る今秋ドラフト候補右腕・北山亘基投手(4年・京都成章)が先発し9回2失点と粘投したが、惜しくも敗れた。

 この回だけが悔やまれる。五回、先頭打者に浴びた左前打から1死三塁のピンチ。足をそろえて両手を伸ばすルーティンで一度心を整える。しかし、次打者に変化球を捉えられると、北山が差し出すグラブをはじき中前へ。腰にグラブを当て、顔をしかめて天を仰いだ。

 さらに適時打を浴びこの回2失点。「適時打のボールは投げ切れたので悔いはないです。先頭に甘い球を打たれたことに悔いが残ります」と悔しさをにじませた。

 それでも失点を許したのはこの回のみ。初回には150キロもマークした。新チームから投げ始めたスプリットや高校時代から得意とするカーブを要所で混ぜ、追加点は許さなかった。

 しかし打線が0点に抑えられ、チームは今季3敗目。優勝が厳しい状況となったが「自分が折れないようにチームを引っ張っていきたい」と北山は主将らしく前を見据えた。

ドラフト候補の京産大・北山9回2失点も敗戦 優勝厳しいが「自分が折れないように」/野球/デイリースポーツ online

 

 

 

 【北山選手の紹介】

twitter.com

182センチ77キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・スプリット・ツーシーム・チェンジアップ

 

 セットからグラブをかかげたところで一度静止し、さらに重心を下げてから少しタメをつくり振りぬくフォームから最速151キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。力あるストレートを中心に縦のスライダーに大きく弧を描くカーブ、さらに大学から覚えたスプリットなどを組み合わせて打ちとっていきます。

 チームでは主に先発で起用。1年生のころはリリーフで起用されていたものの、2年生から先発で起用されていくようになると、ストレートを武器に高い奪三振率と防御率1点台を記録。ドラフト候補として注目されるようになりました。

 OBであるオリックス・平野選手を参考にスプリットを習得。さらにストレートの質をアップするためにフォームの精度アップや低めを意識して投げる練習に取り組んでおり、多くのスカウトからストレートのキレを評価されています。

 

【指名への課題】

 クイックになるとフォームの安定性が落ち、手投げになることで変化球が高めに抜ける、球速が140前半にまで落ち込む場面や、軸足が不安定になり、リリース途中で体がファースト側に流れてしまうことがあり、抜け球になる場面があります。特に6回以降のスタミナが落ちてくるとフォームの安定感がさらに落ち込むため、比較的安定しているカーブ、ストレートの割合が多くなり球速も140前半と打ち頃になってしまうため、ストレートを狙い撃ちにされていました。

 またスライダー、スプリット系は抜け球が多く、武器として使うにはまだ精度不足です。決まった時のスプリットのキレは注目すべきものだったため、特にスプリットの精度アップが今後の課題となります。

 

 

【指名順位予想】

 今年は大卒・社会人投手の不作年であるため、相対的に評価は上がっています。ただ変化球の精度にまだ課題があるため、スライダー・スプリットの安定感が増せば常時140中盤を投げられる即戦力先発候補として2~3位候補となります。

 もし上記課題が解決できなければストレート・カーブを武器とするロングリリーフ枠の中継ぎ候補として4~5位となります。例年の市場だと5~6位ですが、とにかく今年は先発・中継ぎともに即戦力候補が不作のため順位が上がっています。