いいスタートを切ったが、惜しくも3位となってしまった帝京大学。バットがよく振れるチームなので、打線が爆発する可能性を秘めている。
唐澤良一監督もそのポテンシャルを評価し、1年時からスタメン入りした中里光貴外野手(1年・仙台育英)や佐久間崇太内野手(1年・享栄)は、今春どんな選手となっているだろうか。
昨秋は、後藤将太捕手(4年・奈良大附属)が主将としてチームをまとめた。後藤は次の世代について「リーグ優勝するためには、4番の光本将吾外野手(2年・滋賀学園)、草野里葵外野手(3年・市立船橋)、宮川将平内野手(3年・成田)、大友宗捕手(3年・府立鳥羽)などが中心になって、必死にやらないといけない」と話した。
二塁送球が1,8秒を切ることもある後藤が卒業し、唐澤監督は「捕ってから早いのが後藤、肩の強さで言えば大友」と、大友に期待を寄せる。大友の魅力は打撃にもある。簡単にホームランを打っているように見えてしまうその打撃でも、チームに勢いをつけて欲しい。
【大友選手の紹介】
180センチ83キロ 右投げ右打ち
ポジション:キャッチャー
強肩とパワーが魅力の大型外野手。1年秋には10試合に出場し30打数9安打で打率3割を記録するも、二塁送球1.8秒台を記録する強肩の後藤選手(現JFE西日本)がいたため代打出場がメインとなっていたため、本格的な正捕手起用は4年生からとなっています。
「投げるまでの速さなら後藤、肩の強さなら大友」と称される強肩が魅力であり、盗塁を仕掛けたランナーを待ってタッチできるほど余裕のある送球を披露しています。
【指名への課題】
守備面の課題としては捕って投げるまでに時間がかかっており、これが送球精度の悪さに繋がっています。より急いで投げなければならない分送球体勢が整わずに投げていたり、力が入りすぎて送球が大きく逸れてセーフになるものも多くなっています。
またブロックはバウンドしてはねた球を前面でブロックしてから捕球までの動きも若干の遅さが気になります。
打撃面についてはタイミングが上手く取れておらず、芯でとらえられず外野に飛ばせることさえ少なくなっていました。打撃・守備面両方に課題があるため、指名候補になるうえで大きなマイナスポイントとなっています。
【指名順位予想】
強肩でパワーがあり素材としては魅力ではありますが、打撃ではタイミングを合わせられていない、守備では送球精度が悪いと打撃・守備両面で技術的な課題をかかえています。指名候補となるには少なくともどちらかの課題は解決の兆しをアピールできなければ指名漏れの可能性が高くなっています。
もしどちらかの課題、特に打撃面でアピールができれば育成1~2位が指名候補となります。