読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

第1回2021年読売ジャイアンツドラフト指名予想【4~6位】

 

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 選抜に全日本大学野球選手権が終了し、社会人の全国大会も控える中で、ある程度ドラフト候補の選手が出てきました。そこで今回は2021年の巨人のドラフト指名予想を行いたいと思います。

 今回は以下のルールで行います。

支配下は6位。育成は3位まで予想し、各順位2名予想。1位は外れ1位まで予想

②現時点で進学・就職を表明している選手は対象外

⓷スカウトコメント・視察情報がない選手も対象

④指名順は現在のリーグ順位である2位として予想

 

 ちなみに支配下6名、育成4名の理由は今年の戦力外数はここ2年の大量戦力外の影響で、候補者自体が少ないためです。引退候補を含めてもあまり数がおらず、現時点で支配下枠が67名ということで獲得数は6名、育成も3名としています。

  今回は4~6位となります。

 

 

 

 

【4位指名候補①】仙台大 川村 友斗選手 大卒左外野手


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 181センチ90キロの大型外野手。3年秋には3割4本塁打を記録。2年生には打率4割を記録するなどアベレージヒッターだけでなく長打も期待されます。

 一方で東北福祉大の山野選手や苫小牧・伊藤選手や早稲田大・早川選手等ドラフト上位指名の選手たちとの対戦では無安打に終わっており、その点からも即戦力とは評価されず、巧打と俊足、さらに長打も打つことが出来る素材型としての獲得となります。

 メインポジションでセンターであり、現在の巨人はセンターメインの支配下選手は丸・重信・八百板・立岡・陽選手のみ。このため外野手の底上げを目的とした獲得となります。

 

 

【4位指名候補②】NTT西日本  藤井 健平選手 社会人左外野手


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 176センチ76キロ、チームでは9番起用ながらも都市対抗では9打数6安打で打率.750を記録。若獅子賞を獲得した左の巧打者。また遠投125mの強肩を誇り、社会人外野手の中では高い評価を得ています。

 ただ2年目はホームランこそ打ったものの四国大会では打率1割と低迷。またポジションもセンターでなくライトのためこの順位となっています。現状ライトが出来る選手が梶谷・松原選手の2名のみで梶谷選手も今後守備の衰えからレフトメインが想定される選手。2軍のライトスタメンが育成の保科選手のため、保科選手の今後の成長次第の面がありますが、外野手の補強を目的とした指名となります。

 

【5位指名候補①】亜細亜大 岡留 英貴選手 大卒右腕投手


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 上半身を非常に低くした位置からスリークォーター気味の腕の振りで投げる独特のフォームで最速150キロを記録する右腕投手。チームでは主にリリーフで起用。脇谷スカウトもまとまった選手として高く評価しています。

 一方で先発としては結果を残せておらず、ロングリリーフとしても1イニング以上投げた試合ではこぞって大量失点しています。このため現状ではワンポイントの起用で新戦力を試す敗戦処理としても起用できません。ただ巨人にとっては貴重な右の中継ぎ候補のため指名対象としています。

 

【5位指名候補②】中央大 皆川 喬涼選手 大卒右腕投手


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 最速149キロ、中央大で1年秋からリリーフとして登板し、2年には先発として起用。4年春にはトレーニングの成果で制球が向上。9試合で5勝、防御率1点台を記録しエース先発として君臨しています。

 それだけ聞けば上位候補のようにも思えますが、制球を重視するため球速が140前半となっており、大きな変化球の乱れはないものの、大きな決め球もありません。このため即戦力としては評価できず、2~3年後に総合力をあげて先発候補として期待の獲得となります。

 

 

【6位指名候補①】中央学院大 山崎 凪選手 大卒右腕投手

 


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 最速147キロ、決め球にフォークを持つ先発右腕。巨人・ロッテのスカウトがコメントを残していますが、一方で地方リーグということで大きく目立つタイプでないため視察している球団数もあまり多くありません。しかし1年生のころにはスポーツ推薦でなく一般枠で入学ながらも、代表合宿に呼ばれたほどの潜在能力を評価された選手。また投手転向は高校3年生のころで投手経験も浅いため肩の消耗が少ないのも、故障者に悩む巨人にとって無視できないポイントです。

 

【6位指名候補②】前橋育英 皆川 岳飛選手 高卒左外野手


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 通算21本塁打、また投手としても最速145キロで登板する強肩の持ち主であり、今年ドラフト候補である中央大・皆川選手の弟となります。

 大型選手ながらセンターを守れ、2年秋には29打数17安打で打率5割越えも記録したミートセンスも保有しています。しかし前橋育英はアピールが必要な今年の春にコールド負けにより2回戦敗退。夏の結果次第ですが、強豪相手へのアピール不足。このため下位指名としています。

 

 

【なぜこのような指名となったのか】

 今年の巨人の補強ポイントは投手・外野手の2つ。特に投手は先発・中継ぎどちらも足りないため、大卒・社会人選手を中心に豊作ポジションである高卒投手も獲得としています。

 1位・外れ1位はすべて投手。当初は阪口選手のようなスラッガー候補を1位にとる可能性を考えていましたが、想定以上の投手の故障・衰えにとても1位を野手にとれる状況ではなくなりました。

 また外野手の補強について。巨人に不足している右打ちのスラッガーのなかでトップ評価の慶応・正木選手を指名に入れなかった理由は、正木選手はあまり守備が上手いほうではなく、現在はファーストメインでレフト守備も破綻していないレベルです。打撃評価のみとなりますが、打撃もまだ確実性に欠けています。起用が限られる野手に1位枠を割く余裕はないため候補から外しました。

 また全国大会で名を挙げた上武大・ブライト選手も同じ右打ちのスラッガーでセンターも守れる身体能力外野手。ただ打撃も守備もまだ荒く、よくもわるくもロマン型です。このようなタイプはある程度選手層に余裕がある球団が獲得できるため、選手層が薄い巨人に獲得する余裕はありません。

 ただ高卒外野手が粒ぞろいな年。外野手補強と岡本選手に続くスラッガー候補の台頭が求められる今の巨人において、これらの選手を一人も獲得しないわけがありません。しかしこれらの選手を4~6位で獲得するのは困難であるため、2・3位を使って獲得しています。また松原選手以降若手外野手が出てこない現状も踏まえ、早期に1軍起用が見込める巧打型の大卒・社会人外野手も獲得候補としています。

 内野手については坂本選手に年齢による離脱の増加が目立ってきたため、巧打型の守備能力重視のショートを獲得候補としていました。しかし平間選手を支配下にしたためこの計画を変更。また内野手は戦力外候補が少ないため、その年に内野手を獲得しても飼い殺し状態となるため、層が特に薄い投手・外野手の偏重指名となっています。