1年春からリーグ戦で活躍してきた井上が主将の永江と共にチームを引っ張る。「最後の春なので思い切りやろうと思います」と意気込みを話した。
2年時に出場した全日本大学野球選手権で本塁打を放つなど豪快な打撃が持ち味だったが、昨年は打率を残そうと思うあまり無意識にフォームが小さくなっていた。もう一度フォームを見直し、井上の代名詞でもあったフルスイングを取り戻した。「(練習試合で)社会人の投手からも本塁打を打ったし、打球が変わってきた」と手応えは十分だ。
冬場に体づくりに励み、体重は昨秋より5キロ増加した。目標はプロ。「神宮で活躍しないと、その先はないと思う」。プロへアピールするためにもまずリーグ優勝を目指す。
【井上選手の紹介】
177センチ85キロ 右投げ左打ち
ポジション:ライト・レフト
大学通算7本塁打。常にフルスイングで長打を狙う左のスラッガー。高校時代から20本塁打を放ったフルスイングで長打を狙う姿は久留米商のギータと評価されており、3年生でノーステップ打法から大きく足を上げるフォームに変えたことで長打力が上昇。3年生までで7本塁打だったのが一気に20本塁打にまで伸ばしました。
大学では1年生からレギュラーとして起用されると、打率1割大ながらも2本塁打を記録。柳田選手のフォームを参考に下半身の使い方を変えるなど工夫を凝らすも、一時期は当てる打撃になっていたのを見直し再びフルスイングの打撃フォームを復活。プロを見据え体づくりに励み、体重も5キロに増やしています。
全国大会でも17打数6安打で打率.353を記録フルスイングが魅力の外野手として注目されます。
【指名への課題】
常にフルスイングで長打を狙っていますが、アウトコースにはシャープなスイングでボールを捉えヒットにしています。しかしインコースに対しては引っ張りの意識が強くなるためどうしてもフルスイングの割合が多くなり、その分捉えられず内野フライになることが多くなっています。
特に縦の変化球に合わせるのが苦手で、芯に当たらず内野フライになっています。引っ張りは芯に当たらないと前に飛ばないため、流し打ちに比べどうしてもヒットの割合が低くなっています。
【指名順位予想】
外野手のなかでもライト・レフトメインの選手は求められる打撃能力のハードルが高くなります。井上選手の場合本塁打は1年時がピークでそれ以降は1本ずつしか打てておらず、プロでの評価は長打も打つことがある中距離打者となります。
センターメインでない外野手で中距離打者となると指名評価は低くなります。打撃も確実性がなく即戦力とは評価されないため、指名漏れの可能性が高くなっています。