先発の横手投げエース右腕・船迫(ふなばさま)大雅が序盤から快投。特に1回に自己最速を更新する150キロをマークするなど、三者連続三振で立ち上がった。3回に先制弾を浴びたものの、5イニングで8奪三振。だが、5回途中で右足のふくらはぎがつり、5回を投げ終えたところで、マウンドを譲った。
「初戦を取りたかったので100%の力でいった。負けたので自分の投球は帳消しになったようなもの。力不足です」と船迫。3年ぶり出場の西濃運輸は勝負どころでの一打出ず アクシデントも響き初戦敗退【都市対抗】 :中日スポーツ・東京中日スポーツ
【船迫選手の紹介】
174センチ72キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・シンカー・ツーシーム
解禁年:2020年
セットから大きく足を上げた後軸足の重心を落とし、そこから体をあまり上げずに横手投げの角度から力強く投げ込むフォームから最速150キロ、常時140中盤から後半のストレートを投げ込む右腕投手。
低めから浮き上がってくるストレートを中心に、130中盤の左打者のアウトコースからインコースに入り込んでくるスライダーに120中盤の小さなカーブ、左打者から逃げていくシンカー、フォークのように落ちるツーシームで打ち取っていきます。
チームでは主に先発で起用。テンポの良い投球を武器にコースぎりぎりに投げ込むコントロールで都市対抗ではかずさマジック戦に先発し、5回1失点と好投。途中で足がつり無念の降板となるも、8奪三振で奪三振率14.40と高い奪三振能力を誇っています。
左を苦手としない速球派サイドスローとして注目されます。
【指名への課題】
船迫選手の課題は右打者への変化球。左に対しては外逃げるシンカーに浮き上がりながらシュート気味に動くストレートはシンカーと見分けがつきにくく、インコースにも膝元への緩いカーブが使えるため、サイドでありながら左を苦としません。
しかしスライダーの精度が悪いため右のアウトコースを上手く攻められておらず、ストレートのシュート回転の度合いを調整できないため、右打者のアウトコースを痛打されています。右に対しては少し浮き上がって一気に落ちるツーシームがありますが、ど真ん中に落ちることもあるため、あまり多投できる球ではありません。ツーシームを効果的に使うためにも、同じ軌道で外に逃げるスライダーの精度を上げることが必須となります。
そのため左右別被打率も左打者に対しては10打数1被安打に対し、右打者からは8打数2被安打と数字にも表れています
【指名順位予想】
来年で26歳と即戦力以外指名の可能性は低い年齢となっていますが、先発として右が苦手となると起用しにくいため、即戦力としての評価も下がります。また左に使うシンカーも抜け気味になることが多く、まだ安定して使えてはいません。
現状の課題は対右の攻めを安定させるスライダーの精度アップと、右に小さく落ちるチェンジアップも欲しいところです。スライダーの精度が安定すれば即戦力中継ぎとして6~8位が候補となります。