準決勝2試合が行われた。東京ガスはNTT東日本との東京対決を9―3で制し、初の決勝進出を決めた。打線は相馬優人内野手(24)が2安打2打点を挙げるなど先発全員安打をマークした。Honda熊本(大津町)とともに初優勝を懸け、9日に激突する。
3試合無安打が続いていた相馬が目覚めた。7番に入る2年目の左打者は、初回にリードを3点に広げる右犠飛を放つと、3回は今大会初安打となる中前適時打。チーム内で流行している胸の「TOKYO GAS」を指さすポーズを一塁塁上で披露した。「素直に“やっと出たか”という気持ちでした。迷惑をかけていたので、凄くホッとしました」
5回は右前打を放ち2安打2打点。同じく3試合無安打が続いていた8番・馬場も1安打1打点と続いた。試合前に「今日は打とう」と誓い合った下位打線の2人がつなぎ、先発全員を含む13安打。NTT東日本の強力投手陣から9点を奪った。東京都2次予選の第1代表決定戦と同じカードとなった一戦で返り討ち。初の決勝に弾みをつけた。
高崎健康福祉大高崎時代は2度の甲子園出場を果たし、法大でプレーした相馬。大舞台でスランプに陥っても焦らなかった。「良くても悪くても、切り替えをすることが大事」と練習で体の開きを修正し快音を響かせた。
活躍した選手が見せているポーズは、控えでムードメーカーの内野手・竹村から広まった。相馬は込められた意味を「自分のためではなくチームのため、社名のため、東京都のため(に戦う)」と明かした。接戦を制してきた都市対抗の舞台で、チームの団結を象徴するポーズだ。
山口太輔監督は「(2年目で)体が強くなって、戦い抜ける選手になった。失敗を恐れない選手」と相馬を評した。初の栄冠に欠かせないピースが、輝きを放った。
東京ガス 先発全員の13安打で初決勝!下位打線奮起 7番・相馬お目覚め2安打2打点― スポニチ Sponichi Annex 野球
【相馬選手の紹介】
172センチ72キロ 右投げ左打ち
ポジション:セカンド
解禁年:2021年
チームではセカンドで起用される小柄な内野手。打撃では16打数4安打ながらも4打点と勝負強さを発揮。
また守備は法政大時代より高く評価されており、大学時は82試合で記録されているのは10失策と高い守備率を誇っており、広い守備範囲と打球反応が良く、イレギュラーバウンドした球にも素早く反応しすぐに返球できており、2年春からレギュラーで起用されるなどチームにおいても高く評価されています。
広い守備範囲を誇りながら不安定な体制でも安定したコントロールでスローイングする安定感が武器の即戦力内野手となっています。
【指名への課題】
課題は大学時から抱える出塁率の低さ。特に四球を選べていません。東京ガスでは下位打線のためあまり四球を選ぶメリットが低いことも理由の一つですが、相馬選手は長打が打てるタイプでなく単打が多いため、アベレージヒッターとして評価されるためには出塁率が重要となります。
盗塁もあまりできないためアベレージヒッターとしてもチャンスを広げられず、セカンド専となると打撃能力も重要となってくるため、2割後半~3割前半で盗塁企画数もなす。あまり四球も選べないとなると、ショートで計算できるならともかく、セカンド専では物足りなさがのこります。
【指名順位予想】
現状では物足りなさが残っており指名漏れの可能性が高くなっています。ショートにも挑戦し即戦力ショートとして計算できるようになるか、盗塁成功数を2試合につき1つ以上。さらに地方予選で打率.350以上を残せれば6~8位の下位指名となります。
セカンド専となると守備固めとして起用できる幅も限られることから需要が低くセカンドが不足する球団にのみ需要が絞られるため獲得優先度も落ち込むことから低いジュ順位となります。