巨人は春季キャンプのメンバー振り分けを発表した。
ベテラン主力10選手が調整を任されるS班入り。球団が掲げる若手の底上げに向け、1軍には堀田、谷岡、沼田、堀岡、勝俣の育成選手5選手などフレッシュな選手が多く入った。
支配下7選手、育成10選手の新人ではドラフト5位の外野手・岡田が唯一の1軍スタート。ドラフト1位・大勢、2位・山田、3位・赤星の3投手と育成1位の俊足・鈴木大、育成3位の捕手・亀田が2軍。その他ルーキーは3軍に入った。
オフに新型コロナウイルス陽性判定を受けた山口、重信、保科、陽性判定を受けた西武・内海と自主トレを行っていて自身は陰性も大事を取って隔離措置をとった今村は3軍スタート。自主トレ中に左胸付近を痛めた中川、脚部コンディション不良となった鍵谷は故障班スタートとなった。
◆S班 宮崎B球場
【投手5名】
【野手5名】
中島、坂本、中田、ウィーラー、丸
◆1軍 宮崎 サンマリンスタジアム
【投手13名】
平内、山﨑伊、戸郷、畠、高橋、高梨、直江、大江、戸田、堀田、谷岡、沼田、堀岡
【捕手4名】
小林、大城、岸田、喜多
【内野手7名】
吉川、岡本和、広岡、中山、北村、秋広、勝俣
【外野手2名】
松原、岡田
◆2軍 宮崎 ひむかスタジアム
【投手13名】
大勢、山田、赤星、桜井、戸根、高木、山本、笠島、木下、鍬原、山﨑友、横川、鈴木優
【捕手3名】
山瀬、亀田、前田
【内野手5名】
湯浅、増田大、若林、加藤廉、岡本大
【外野手4名】
石川、立岡、八百板、鈴木大
◆3軍・故障班 ジャイアンツ球場
【投手21名】
山口、今村、鍵谷、太田、中川、石田、花田、代木、ダニエル、京本、川崎、高田、奈良木、菊地、富田、与那原、鴨打、阿部、伊藤優、田中豊、井上
【捕手3名】
萩原、坂本勇人(育成)、大津
【内野手7名】
菊田、デラクルーズ、黒田、増田陸、香月、平間、ウレーニャ
【外野手6名】
梶谷、重信、笹原、ティマ、保科、伊藤海
【1軍メンバーは2年目以降の若手中心に】
今回のキャンプは若手の発掘を一つのテーマとしており、1軍帯同も1軍未経験選手が数多く並んでいます。
桑田コーチが強化指定選手に指定した山崎伊織と堀田賢慎選手に加え、ドラ1で入団も1軍登板は3試合で防御率14点と不本意な結果だった平内選手。1年目で支配下昇格した戸田選手。故障から復帰し2軍でリリーフとして結果を残している谷岡選手や、サイドスローに転向した沼田選手などもいます。
野手では1年目で支配下視された喜多選手。ファームで8本塁打を放った秋広選手に3割を残した中山選手。さらにオリックスを自由契約になった勝俣選手。そして唯一のドラフト組として5位の岡田選手が参加しています。
【21年ドラフト入団選手は岡田選手のみ】
巨人のドラフト1位・大勢(翁田大勢)投手(22)=関西国際大=を含めた新人投手全員がキャンプ2軍スタートとなることが20日、有力となった。この日、ジャイアンツ球場でコーチ会議を行い、キャンプメンバーの振り分けを話し合った。投手陣に関しては桑田真澄投手チーフコーチ(53)の意向が反映され、大勢のみならず、ドラ2・山田龍聖投手(21)=JR東日本=、ドラ3・赤星優志投手(22)=日大=ら即戦力の期待がかかる上位3人もまずは“温室栽培”となる方針だ。
大事なのはスタートラインではない。原監督はそう言わんばかりの穏やかな笑みで、胸の内を明かした。「焦る必要は全くないしね。どちらかというとファームの方でゆっくりスタートしてくれる方を、僕自身は望むしね」。この日、G球場でコーチ会議が行われ、キャンプの1、2、3軍振り分けについて話し合われた。ドラ1・大勢(翁田大勢)、ドラ2・山田、ドラ3・赤星の即戦力トリオを含めた新人投手全員が、まずはキャンプ2軍スタートが有力となった。
新人投手を焦らせない方針は、桑田投手チーフコーチのリクエストが反映された形だ。「僕は新人は2軍からスタートするべきだと思っていますので、その意向は監督にはお伝えしました」と桑田コーチは説明。かねて高校球児の球数制限を提唱するなど、若い選手の保護を重要視する理論派。新人に余計な重圧、力みを与えない配慮もあるようだ。原監督も「そこはもう桑田チーフがしっかりと計画を持ちながらやっているので」と同調した
【巨人】桑田流キャンプ育成術…全新人投手2軍スタートへ…原辰徳監督同調「焦る必要全くない」 : スポーツ報知
桑田コーチの方針により1~3位の大卒・社会人投手3選手はみな2軍スタートが決定。新人投手はアピールの為のオーバーワークが原因での故障が多く、特に1軍帯同となれば首脳陣の前で投げ込んでしまうことや、アマチュアとプロでのスタミナ調整がわからずばててしまうことがあるため、2軍で調整と体力アップをはかりながら、キャンプ後半の紅白戦やオープン戦でのアピールに期待となりました。
高卒新人は従来よりファームスタートとなるため、唯一の1軍抜擢は中堅外野手への奮起を期待、さらに高齢化が特に顕著で新戦力の台頭が叫ばれる外野手ポジションである5位の岡田悠希選手を首脳陣がチェックしておきたいということで、1軍帯同となっています。
’【3軍の主なリハビリメンバー】
3軍は高卒新人や育成素材型の選手などに加え、リハビリ組も豪中しています。リハビリ組の内容は以下の通りとなっています。
山口・今村・萩原・重信・保科・與那原(コロナ関連)
鍵谷(脚部コンディション不良)
中川(左胸付近負傷)
奈良木・伊藤優(TJ手術)
田中豊:右肘クリーニング手術
井上:左肘スクリュー手術
香月:脱臼手術
菊田:左有鉤(こう)骨鉤骨折手術
梶谷:ヘルニア手術
【1軍首脳陣の思惑】
山口オーナーも原監督へ新たに3年契約を提示した際、若手の台頭を課題に挙げており、原監督も今期は若手の積極的な起用を明言しています。
このため1軍は岡本・高橋・大城・松原といった1軍レギュラーだけでなく、中山・秋広・喜多・岡田選手といった1軍経験がほとんどない新戦力。加えてフェニックスでストレートに力が戻り二岡監督が期待の一人にあげた堀岡選手や、サイドスローになり投球スタイルが大きく変わった沼田選手。リリーフとして結果を残し支配下候補のひとりとしてあげられる谷岡選手など、新戦力の発掘を目的としているため、大きくスタイルチェンジした選手や新たに1軍戦力として見極めたい選手も呼ばれています。
一方で桜井選手や立岡選手、若林選手といった1.5軍にあたる選手は2軍に呼ばれておらず、ある程度現状でのステータスを首脳陣が把握している選手は呼ばれていません。あくまでも目的は新戦力の発掘であるため、1軍で起用されていない選手を中心に見たい思惑が現れています。
ただ同じオリックスからの入団である鈴木大選手は2軍になっており、投手については見たい選手が多く鈴木選手は押されて2軍になっていますが、野手は候補が少なく勝俣選手が呼ばれているという悲しい状況も垣間見えます。
【支配下候補について】
現在の支配下数は新外人3名を加え60名となっています。期間までに65名にしなければ育成指名に参加できないため、今後5名支配下登録する必要があります。ウォーカー・アンドリース・ポランコに加えもう一人調査しているとの報道もありますが、それでもあと4名登録する必要があります。
リハビリが順調なら支配下復帰となる田中豊選手。さらに強化選手にも挙げられており、今後の中心選手として期待されているため、育成のままでは外受けが悪くなる堀田選手。田中豊選手がリハビリのため不足する右の中継ぎ枠としての谷岡選手。
野手であれば可能性があるとすれば育成指名のなかで数少ない2軍メンバーであり、陽選手が想定外の退団で右外野手がさらに不足しているなかで、俊族でありセンターが守れる右打ち外野手の鈴木大選手。1軍は増田大選手の故障による走塁技術の低下により代走要員が不足しており、5.8秒クラスの俊足であり、センターも守れる鈴木大選手はある程度打てれば1軍でも代走兼守備固めで起用ができます。
捕手は喜多選手を去年支配下しており、内野手は秋広・中山選手と支配下で期待数がおり、育成内野手では支配下候補はまだいないため、投手が中心となっています。