読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

見分けのつかない球種で芯に当てさせない投球が武器  九州国際大付 香西 一希選手 高卒左腕投手

f:id:okimono:20200419215438p:plain

 

センバツ高校野球九州国際大付4-1広陵>◇24日◇2回戦

九州国際大付(福岡)エース香西一希投手(3年)が「石川投法」で1失点完投、11三振を奪った。

同じ左腕のヤクルト石川に憧れ「緩急やコントロールを使って抑えられるところが魅力」と、毎日動画を見て勉強。同じようにキレのある120キロ台の直球やスライダーなどで翻弄(ほんろう)。相手4番の真鍋には徹底して外角に集めて1安打に抑えた。129球の熱投で2試合連続の完投を果たした。

【センバツ】九州国際大付・香西一希「緩急やコントロールで」“ヤクルト石川投法”で1失点完投 - センバツ : 日刊スポーツ

 

【香西選手の紹介】


www.youtube.com

171センチ70キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 

 セットからゆったりと始動し、肘を柔らかく使ったスリークォーターの角度から振りぬくフォームから最速130中盤、常時130前後のストレートを投げ込む左腕投手。120キロ前半のスライダーに100キロ台のカーブ、120キロ台の低く落ちるチェンジアップで打ち取っていきます。

 武器はどの球種も似た軌道で来るため見分けがつきにくく、さらにコントロール良く投げ込めるコントロール。ストレートは120キロも珍しくないが振り遅れる場面も目立ち、100キロ台のゆったりとしたカーブに全く反応できていません。さらに左打者の外にチェンジアップはストレートと見分けがつかないため、打者はぎりぎりまで引き付けられ大きく崩される場面も目立ちました。

 選抜では3試合27イニングを投げ四死球はわずか3つと抜群のコントロールを披露し、3試合を完投。球速で押すタイプでない技巧派左腕として注目されます。

 

【指名への課題】

 球速がなく変化球のコントロールが生命線であるため、制球にばらつきが出ると途端に苦しい投球となります。浦和学院戦では3連投の疲れが出たのか、他の2試合ほど変化球のキレがなく、制球にもばらつきが目立ちました。

 このため変化球が曲がり切らず左打者にしっかりと振りぬかれ、球威もないため右打者には逆らわずに当てられて痛打されています。技巧派ですが球種があまりないため、変化球の調子が悪いと、特にチェンジアップの変化量が下がり対左の被打率が悪化しています。右に対しては調子が悪くても制球出来るカーブがあるため、右はストレートとの組み合わせである程度打ちとれています。

 

 

【指名順位予想】

 課題は変化球の調子が悪いと左にしっかり踏み込まれること。また技巧派としてさらなる飛躍を遂げるには、左に踏み込まれないようにインコースを突ける球が必要となります。高卒ながら変化球のキレと制球の良さは武器とりますが、低身長左腕という高卒ドラフトでは避けられがちな要素もあるため、上位は厳しくなっています。

 球速があまりないため伸びしろという点では不安点も多く、1年目から投げられるタイプであるため、大卒・社会人である程度形になってから指名を狙ったほうが良い選手となります。

 伸びしろに不安があるため、ここから最速145、平均球速が135前後まで伸びれば8~10位が指名候補となります。達成できなかった場合は育成指名を受け入れるほどの立場ではないと予想されるため、指名漏れとなります。