東都大学野球リーグの亜大が7日、東京都日の出町のグラウンドで始動した。
20年秋以来の優勝を狙う生田勉監督は「まずは意識改革です。今年はしつけと教育の原点に戻りたい。昭和の頑固オヤジで結果を出します」と指導方針を語った。新たに加わる1年生投手は即戦力の活躍が期待される。指揮官は、山城京平(興南)、本田峻也(東海大菅生)、斉藤汰直(武庫之荘総合)の名を挙げ「素材的に素晴らしい。しっかりと体をつくってきてほしいと伝えています」と言及した。
現有戦力もレベルアップを目指す。今秋ドラフト候補の最速150キロ右腕・青山美夏人投手(3年)は出力アップを目指し、昨秋から6キロ増量の94キロとなった。巨人・平内が亜大時代に計測した156キロを目標に掲げ「何か残さないと卒業できない。優勝して恩返しをしたい」と力を込める。
最速145キロ左腕の松本晴投手は、昨年4月に左肘のトミージョン手術を受けた。現在はブルペンで捕手を立たせて投球するまで回復した。1年秋以来となるリーグ戦登板を見据え「今まで投げてこなかった分、チームの勝利に貢献したい」と意気込んだ。
始動の亜大・生田監督「昭和の頑固オヤジで結果出す」 左腕・松本晴は左肘手術から再起― スポニチ Sponichi Annex 野球
【松本選手の紹介】
181センチ81キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
セットからゆったりとした始動で柔らかい腕の振りから最速145キロ、常時140前半のストレートを投げ込む左腕投手。120キロ台のスライダーに110キロ前後のカーブ、120キロ台のチェンジアップで投げ込んでいきます。
武器はコントロール良く投げ込めるストレート、左右問わずコースに投げ込めるコントロールで攻めていき、精度の良いスライダーとチェンジアップを組み合わせて打ちとっていきます。
チームでは先発・中継ぎ両面で起用。注目左腕として1年目から先発起用され8試合1勝3敗防御率3.86の成績を残し飛躍が期待されるも、秋のシーズンは防御率17.18と成績が悪化し2・3年は登板無し。3年春にはトミージョン手術を受けており、リハビリをえて4年春に中継ぎとして復活登板すると、4試合で防御率0.00の成績を残しました。
【指名への課題】
課題はスライダー・チェンジの割合が多くタイミングを合わせやすいこと。カーブは持っているもののあまり投げておらず、ストレート6割、スライダー3割、チェンジ1割といった割合です。
ストレートとスライダーは抜け球もなくコースに投げ込めますが、チェンジは指に引っかかり決まる時と決まらない球がはっきりしており、フォームもタイミングが合わせやすいフォームであるため、抜かれたようなスイングは少なく空振りはストレート・しっかり決まったチェンジが多くなっています。
まだ球威で押せるほどではなく、アマチュア相手だから抑えられているといった内容でプロで計算するにはまだ物足りなさが残ります。
【指名順位予想】
トミージョン明けの実戦登板ということもあり実践登板も4試合6イニングと少なめ。ですが指にかかった時のストレートのキレとしっかり決まったチェンジアップの落ちは魅力であり、本調子になった時の伸びしろを期待できる選手となります。
実績が少ないためプロ志望を出さず社会人で実績を積み即戦力を狙う道もありますが、指名順位としては育成2~3位となります。