読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

第1回2022年読売ジャイアンツドラフト指名予想【4位~6位】

今回は4~6位となります。

 

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【4位指名候補①】大阪桐蔭 海老根 優大選手 高卒右外野手


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 182センチ86キロ、大阪桐蔭ではクリーンナップとして起用される右の大型外野手。高い身体能力を武器に俊足強肩。さらに高校通算は4本塁打ながら選抜で2本塁打を記録。本格起用されるようになったのは2年秋からであり、これからさらなる伸びしろが期待されています。

 現在巨人の支配下外野手の中で右打ち外野手は外国人であるウィーラー・ウォーカー選手を除けば石川選手のみ。右打ち外野手のレギュラー候補を確保するとともに、センターを守れる身体能力型外野手が不足しており、巨人としては将来的なセンター候補を確保するための補強となります。

【4位指名候補②】天理大 友杉 篤輝選手 大卒右内野手


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 天理大に所属する小柄な内野手。主にショートを守り通算打率は3割後半、ベストナイン首位打者を何度も獲得する右の巧打者となります。中山選手以外の候補が出てこない坂本選手に続く次代のショート候補の獲得となります。

 ただ天理大が所属する地方リーグの中ではあまり強豪ではなく、リーグ成績は参考程度となります。全日本大学に出場するため、全国大会でどれだけ成績を残せるかがカギとなります。

 現状では東都の田中選手に比べるとリーグ成績や高校時代からの注目度の点から順位は下となっています。

 

【5位指名候補①】広陵 内海 優太選手 高卒左外野手


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 通算17発、高いバットコントロールが評価される左の大型外野手。選抜では8打数4安打で打率5割を達成。フルスイングながらインコース捌きやアウトコースを上手く拾うバットコントロールを披露し、スカウトからもその打撃力を評価されています。

 2軍の外野手も3割付近の打率を残しているのは中堅の石川・重信選手のみ。1軍即戦力の獲得だけでなく、2軍外野手の底上げも必要となっています。またここ4~5年の巨人の外野手獲得は村上・伊藤・秋広・岡田選手とパワー・身体能力型が多い一方で、これらの選手がなかなか1軍戦力として見通しがたっておらず、中山選手のようなバットコントロールの高い選手を獲得するために、内海選手を対象としています。

 

 

【5位指名候補②】Honda鈴鹿 小川 晃太朗選手 社会人右外野手


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 50m5,7秒の俊足で広い守備範囲を誇る右の大型外野手。守備範囲だけでなく打撃でもアピールしており、JABA長野大会では12打数6安打で打率.500.東海地区二次予選では12打数5安打で打率.417とリードオフマンとして期待されます。

 丸選手も今年で33歳と衰えが見え始める年齢であり、打撃の不調の割合が増えて生きていることや、守備面での衰えも見えており、次代のセンター候補も補強ポイントの一つ。打率だけでなく本塁打も放つなど長打面も期待でき、センターの即戦力候補としての獲得となります。

 

 

【6位指名候補①】大阪ガス 三井 健右選手 社会人左外野手


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 社会人ではトップクラスの打撃評価を受けている左のスラッガー。立教時代から注目されていましたがプロ志望は出さず就職。大阪ガスでは1年目からレフトとして起用されると、本塁打を記録し打率3割越えを連発するなど結果を残し続けています。

 今年はケースバッティングもできるようになっており、巨人の岸スカウトも低めへの変化球の対応力の向上を評価しています。一方で社会人外野手として需要が落ち込む左打ちであり、レフト専という点も評価が低いポイントです。

 21年ドラフトにおいてもレフト・DHがメインであった末包・豊田選手は右打ちのスラッガーながら6位。一方でセンター・ライトを守れる中村選手は打力は堕ちながらも3位指名となっているため、レフトがメインとなる三井選手は6位としています。外野手のレギュラー候補が少なく、左の代打も薄い巨人にとっては外野の即戦力兼代打を獲得となります。

 

【6位指名候補②】東北福祉大 杉澤龍選手 大卒左外野手


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 チームではセンターで起用される左の巧打者。4年春のリーグでは33打数18安打14打点4本塁打と打率5割越えという驚異的な数字を残しています。また三振もわずか2つだけという高いバットコントロール保有しており、東北トップクラスの巧打者として評価されています。

 50m6.0秒と俊足もありますが、盗塁は盗塁死も多くまだ技術面では課題があり、仙台六大学は東北福祉大の一強のような状況で、過去の指名を見ても仙台大・川村選手は4年に調子を落としたとはいえ育成2位。6本塁打で通算打率3割中盤の東北福祉大・楠本選手は7位とあまりリーグに対する評価は高くありません。杉澤選手はセンターを守れるということで評価をあげていますが、3年秋は2割後半と波があるため、この順位としています。

 巨人としてもセンターで打撃が魅力の外野手は補強ポイントであり、左右を問わずレギュラー候補が不足しているため、左の巧打者という上位指名とはなりにくい選手を候補としています。

 

【なぜこのような指名となったのか】

 今現在支配下数は67名。育成昇格のために枠を満杯にはできないため、戦力外数を予想したうえでドラフトの指名数を考える必要がありますが、今年は現役ドラフトが始まるため、例年よりも戦力外数は少なくなると考えられます。支配下戦力外数は5~7名と考え、支配下ドラフトも6名となっています。

 21年ドラフトは支配下7名中6名が投手という投手偏重ドラフトでした。そのおかげもあってか大勢選手が守護神となり、赤星選手がローテ要員となっています。育成からも菊地選手が中継ぎの一角を担い、高卒投手である石田・代木・花田選手も順調にデビューしており、投手ドラフトの結果が出ています。

 

 一方で野手は中山・増田陸選手が1軍起用されているものの、外野手は45打数10安打の立岡選手がレフトスタメンになるなど層の薄さが顕著であり、1軍外野手に余裕がないため、大卒・社会人を中心としています。

 捕手については高卒3年目の山瀬選手が1軍捕手4番手に台頭。大城・小林・岸田選手の何れかが故障・不調になった場合に昇格しており、捕手は若手が頭角を現してきているため、支配下では補強対象から外しています。