静岡学生野球春季リーグでチーム初の2季連続優勝を飾った静岡大が、8年ぶりの全国切符をつかみにいく。21日に県代表として東海地区大学選手権（草薙球場）に出場。中京学院大（岐阜）、皇学館大（三重）との総当たり戦で連勝すれば、2014年以来の全日本大学選手権（6月6日開幕、神宮球場ほか）出場が決まる。
救援の速水龍太投手（4年）がキーマンだ。リーグ優勝が決まる4日前の11日、背番号が変わった。「24」から今季空き番の「25」へ。昨季まで井手駿（はやお）投手（現・東京ガス）が付けた静岡大のエースナンバーだ。「責任を重く感じました。尊敬する先輩からの継承。監督の期待にも応えたい。やるしかない」と覚悟を決めた。
7日の首位攻防・日大国際関係戦。3－4と逆転された直後の終盤2回2／3を1安打無失点に抑え、8回コールド勝ち（11○4）を呼び込んだ。高山慎弘監督（41）は「成長した。この試合で25番を託すことを決めた」と振り返った。
入学から3年間は、指名打者や内野手での起用が多かった。今春は、先発投手の吉田哉太（3年）と古川陽都（3年）の救援に回った。計6試合に登板し、防御率は1・00。最速136キロの直球と、切れ味鋭いスライダーが武器だ。「東海大会では終盤の大切な場面で結果を出したい。準備は万全。優勝します」と力を込めた。
【速水選手の紹介】
１７８センチ９３キロ 右投げ右打ち
変化球：スライダー・チェンジアップ
ワインドアップから肘を折りたたんでテイクバックを小さくした腕の振りから、オーバースローの角度で投げ下ろすフォームから最速１３６キロ、常時１３０前後のストレートを投げ込む、下半身が太く非常にがっしりとした体型が特徴の右腕投手。１１０キロ後半の鋭く落ちる縦のスライダーに高い角度からまっすぐ落ちるチェンジアップを投げ込んでいきます。
武器は角度あるストレートと鋭く落ちるスライダーとのコンビネーション。力で押していく投球でなく変化球との組み合わせで芯を外す投球が持ち味となっています。
チームでは主に先発で起用。高校時代は通算３０本塁打のパワーを誇り、３年生まではＤＨや内野手としての起用が多かったものの、４年生からはリリーフとして起用。６試合で防御率１．００とリリーフとして結果を残すだけでなく、洗髪した試合では８回途中までノーヒットの好投をあげるなど先発としても結果を残しています。
【指名への課題】
課題はあまり緩急がないこと。ストレートは１２０後半になることが多く、変化球も１１０キロ後半と球速差は１０キロ程度とあまり球速差はありません。そのため打者のスイング自体はタイミングが合っており、高めに浮いてしまうとしっかりと振りぬかれライト方向へ痛打されています。
さらに変化球も甘く抜ける球が３分１程度の割合で発生しており、縦のスライダーとチェンジという抜けると長打にされる球であるため、特に左打者から打ち込まれています。球威があるタイプでないため、インコースに投げ込めたストレートで振り遅れたスイングでも、押し込めずしっかりバットに乗せられています。
フィーリングにも課題があり、ゴロを送球する際は握りなおす場面が多く、正面のゴロでもぎりぎりのタイミングになっています。投げる際もオーバースローで振りかぶるように投げるため余計にスローイングに時間がかかっています。
【指名順位予想】
球速があるタイプでなく、一方で変則やタイミングが取りづらいといった特徴もないため、相手打者がタイミングを合わせやすく、特に左打者を苦手としています。リーグ成績についても静岡県リーグはドラフト候補もあまりおらず強豪リーグではないため、リーグ成績もあまり参考になりません。
素材型でもないため、現状では指名漏れの可能性が高くなっています。投げ下ろすフォームであるため角度が活きるフォークの習得やカーブの精度アップが今後の鍵となります。
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