読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

鋭く落ちるフォークが武器の守護神 慶応大 橋本 達弥選手 大卒右腕投手

東京六大学野球秋季リーグ 慶大0―0立大(2022年9月25日 神宮)

 両軍とも得点を奪えず、引き分けに終わった。

 慶大は、今秋ドラフト候補の橋本達弥投手(4年=長田)が、0―0の8回1死一、三塁から救援として今秋リーグ戦初登板。最初の打者を打ち取って2死二、三塁とし、立大の4番・山田健太内野手(4年=大阪桐蔭)をこの日最速150キロの直球で遊ゴロに仕留め、派手にガッツポーズをつくって吠えた。「あそこで絶対にやってはいけないのが気持ちで負けること。そこを前面に出した結果、ああいう形になりました」と笑顔を見せた。

 リーグ戦開幕前の7月には大学日本代表にも選出され、国際大会を経験。「自分より素材のいい投手しかいなかった。そういった選手の取り組みに触れて、自分も頑張らないといけないなと思った。ちょっと自信をなくしそうになったりしたが、練習して追いつけるように」と気持ちを新たにした。

 公立校の長田(兵庫)出身で、プロ志望届も提出した。「プロに行きたい気持ちは凄いある。役割的にも目立つわけではないけど、僕が(ピンチで)投げることがチームにとって一番大事。そういうところを評価していただけたらなと思います」と話した。

慶大が立大と引き分け ドラフト候補の橋本達弥が今秋初登板で好救援(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

 

【橋本選手の紹介】


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182センチ86キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク

 

 セットからしっかりタメを作り、上半身の重心を前面に倒しながら腕を振るフォームから最速152キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。130キロ台の縦のスライダー、110キロ台のカーブ、130キロ前後の鋭く落ちるフォークで打ち取っていきます。

 武器はストレートとフォークのコンビネーション。打者の手前で一気に落ちるフォーク。すっぽ抜けがないため、落ちる球でありながらランナーがいる場面でも安定して使える球として、状況を選ばず使える決め球となっています。さらにストレートを狙った打者をカーブでタイミングを外し見逃しを奪います。

 チームでは主にリリーフで起用。高校時代より武器としていた特殊な握りのフォークの精度アップの為に、SB・千賀選手を参考にさらにフォークを改造。3年生から本格的に起用され、4年春は11試合を投げ自責点はわずか5点と守護神として結果を残し、最優秀防御率を受賞しています。さらにフォークを武器にNPB選抜では150キロを連発し、1回2奪三振無失点と結果を残しました。

 東京六大学で3季連続で防御率2点台以内を達成しており、13日にはプロ志望届を提出しているため、即戦力中継ぎとして期待されます。

 

【指名への課題】

 フォークはストレートの軌道で膝元に一気に落ちる決め球であり、対左の強力な武器となっています。右に対してもカーブ・スライダーのコンビネーションで攻められており、そのなかでムラがあるのがストレートで、球速は140前半から150キロとかなりの開きがあります。

 

 本人も決める時に力んでしまうのを課題に挙げており、フォークが武器である以上ストレートとのコンビネーションは避けては通れず、その中で140前後になるほど急速にムラがあり、特にクイックになると力みから高めに浮いたり指に引っかかったりと、リリーフとして見るにはストレートに物足りなさがあります。NPB選抜時のような1試合のみの状況であればスタミナを考えず150前後を連発できていましたが、プロで投げぬくには安定して140中盤から後半を投げられる体づくり、スタミナがアップが必要となります。

 

【指名順位予想】

 元々公立校の限られた練習時間で効率よく練習するために日ごろから考えてトレーニングをしたり、一番打者が練習しにくいボールとして決め球にフォークを選ぶなど考えて組み立てられるタイプ。150キロを出せるポテンシャルはアピールできており、現状では素材型としての評価となります。

 

 1年目は1軍で20~30試合程度で中継ぎとして様子を見ながら、オフにしっかり体づくりを行い140後半のストレートと140前後のフォーク、さらに110キロ台のカーブでカウントを稼ぐといった投球スタイルが理想となります。そのため即戦力ではあるが勝ちパターンでなく、将来性に評価で3~4位指名候補となります。