読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2022年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  2位指名 慶応大 萩尾 匡也選手 大卒右外野手

プロ野球・巨人は23日、ドラフト会議で2位指名した萩尾匡也選手(慶応義塾大学)に、水野雄仁スカウト部長と脇谷亮太担当スカウトが指名挨拶をしました。

打撃力が売りの右のスラッガーで超攻撃的な選手と評価され、2位で指名を受けた萩尾選手。

秋季リーグでもその持ち味を存分に発揮し、打率.429、17打点、4本塁打3冠王に輝いています。

試合挨拶を受けた萩尾選手は「改めて指名いただいたを実感した。まだまだ成長しないといけないと、気の引き締まるような思いです」と、心境を語りました。

「外野手即戦力としてというところと、FAだったりでいい選手が入ってくるが、そこに負けないようにという言葉をいただいた。巨人というチームは強くないといけないと思っているので、少しでもそこに貢献できるように頑張ってきたい」と、意気込みを語りました。

巨人ドラフト2位・萩尾匡也 指名挨拶を受け実感 「巨人は強くないといけない」(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース

 

【萩尾選手の紹介】


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180センチ84キロ 右投げ右打ち

ポジション:センター・ライト

 

 大学通算10本塁打、4年生になってから9本塁打を放っている4年に急成長した大型スラッガー。押し込まれても長打に出来るリストの強さとチーム1位の160~170スイングスピードが武器。このため振り遅れても本塁打に出来ており、タイミングをずらされた変化球に対し、崩されてもセンター深くに持っていくパワーを秘めています。

 またスラッガーながらセンターを守れる脚力も武器であり、セーフティバントで内野安打を決めるシーンも見られました。巨人スカウトもクリーンナップでなく、足も活かした攻撃的1・2番として期待したいと語っており、俊足スラッガーとして活躍が期待されます。

【なぜ指名されたのか】

 現在の巨人野手陣の高齢化は顕著であり、特に右打ち野手で2022年に1軍で100打席以上あった選手は岡本・ウォーカー・中田・坂本・増田陸選手のみ。このなかで20代は岡本・増田選手のみと絶望的な状況となっています。このため右打ち野手は最優先の補強ポイントとなっていました。

 1位で浅野選手を獲得したものの高卒であるため、1軍で早い時期に起用できる右打ち外野手も補強ポイントでした。しかし阪神に中央大・森下選手を指名されたため、残っていた萩尾選手を指名となりました。萩尾選手は4年生からセンターとしても起用されており、丸選手の後にセンターを守る外野手候補が必要な巨人にとって、センター起用の可能性を残していることも指名の一因となっています。

 

【1軍起用への課題】

 萩尾選手の課題は肩の弱さ。ノックでは走りながらの送球ではホームまで問題なく投げられていますが、横移動でキャッチングからの送球や、高いフライを捕球してからの送球といった、勢いをつけられず地肩が求められる場面では、送球がかなり弱くなっています。

 このため慶応ではライトをメインに守っていましたがプロではライトとして起用するには肩の弱さが課題となり、センター守備は渡部遼人(オリ4位)選手が卒業した翌年の4年生になってから守るようになったポジションのため、センターとしては守備経験が少なく未知数の部分が多くなっています。

 

  すぐに1軍で起用するならばレフトですが、レフトは打線の要であるウォーカー選手のポジションのため、1年目は両翼はボランコ・ウォーカー選手でどちらかが不調ならそのポジションに萩尾選手がはいり、二人とも好調ならばセンターとして衰えが見える丸選手がレフトに回る1~2年後を見越し、2軍でセンターメインで起用していく形となります。浅尾選手はライト向きの選手であるため、レフト萩尾、ライト浅尾、センターを守備型の選手が将来的な構想となります。