読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

準硬式から転向した右腕投手 王子 高島 泰都選手 社会人右腕投手

社会人野球の日本選手権東海地区予選は12日、愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで第1代表決定トーナメントの2回戦2試合を行い、トヨタ自動車(愛知)は西濃運輸(岐阜)に2―0で完封勝ちした。王子(愛知)は東邦ガス(愛知)に5―1で勝ち、初戦を突破した。
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 王子のルーキー右腕・高島が先発で3イニングを1失点と好投した。148キロを計測した直球に変化球を交えて奪三振。「普段は三振を取るタイプではないけど緊張せずに投げられた」と笑みを浮かべた。
 明大時代は準硬式野球部に所属して最速150キロも計測。同じ大学準硬式野球部から王子を経てプロ野球広島に進んだ川口盛外さんの名前を挙げて「自分もプロを目指したい」と力を込めた。

【社会人野球】準硬式出身の150キロ右腕、王子・高島が先発で好投「緊張せずに投げられた」:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 

【高島選手の紹介】


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180センチ78キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カット・チェンジアップ

    経歴:滝川西ー明治(準硬式)ー王子

解禁年:2023年

 

セットから肘を小さくたたみスリークォーターよりも低い角度から腕をふるフォームから最速150キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。110キロ台のスライダー、120中盤の小さく落ちるカットボール、130中盤の小さく落ちるチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器はストレートを軸とした打たせて取る投球。小さく変化する球で見分けがつきにくく、変化球でも安定してカウントを稼げるため、打者は当てに行くスイングが多くなり、小さく変化する球でゴロを打たせます。

 明治大に入学時に準硬式に転向。しかし全く抑えられず法政戦で5回10失点と炎上し成績を落とすものの、練習試合での好投から自信がつき、最速141キロだった球速も3年生では150キロにまで成長。三振を奪う投球スタイルから変化球も交え打たせて取るスタイルにしたことで四死球率も改善し、先発として結果を残せるようになりました。

 王子では再び硬式野球に転向。航空自衛隊千歳戦では8回1失点と好投しています。

 

 

【指名への課題】

 課題はスタミナが切れてくる5回以降の投球。高島選手の投球術は決まった持ち球で打ち取るのでなく、変化量が小さい変化球でストレートを狙った打者を打ち取る投球スタイルです。

 そのためスタミナが切れ球速が落ちてくると球速が落ちてボールを見る余裕が生まれるため、打者が芯に当てやすくなっています。変化量も落ちるためカット・チェンジ系も捉えられており、ストレートで組み立てなおそうにもストレートも球速にムラがあるため、先発として計算するにはスタミナに加え、球速のムラが課題となります。

 

【指名順位予想】

 決め球を持たず打たせて取る投球スタイルのため、制球が甘くなると途端に芯でとらえられるようになります。変化球の球速も120キロ台前半が多くストレートの球速もばらつきがあるため、調子の波に左右されやすくなっています。まだ1年目ということもあり先発でも最長5回前後で下りることが多く、中継ぎとしては出力不足、先発としてはスタミナ不足が課題のため、現状では指名漏れの可能性が高くなっています。

 変則タイプでないためストレートが安定して140中盤、変化球もプラス5キロを達成できれば5~6位の下位指名となります。素材型でないため、即戦力と評価されなければ獲得とはなりません。