読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

球威あるストレートで押していく投球が武器 NTT東日本 吉松 塁選手 社会人左腕投手

社会人野球日本選手権準々決勝 NTT東日本4─1東京ガス(2022年11月7日 京セラD

 NTT東日本のルーキー・吉松塁投手が4回0/3を1失点に抑え、チームを2年連続の準決勝に導いた。ふだんはワンポイントもこなす中継ぎ左腕で、公式戦初先発。練習試合でも4月の日本通運戦で4回1/3を一度投げただけだ。

 大抜てきされたそんな吉松が好投できた要因の一つが、6日に発表された大ファンのももクロ高城れに日本ハム・宇佐見真吾の結婚かもしれない。先発を告げられたのが結婚発表があった6日の夕食前で、平野宏監督が「結婚がショックなんだったら交代するぞと言うたのですが、ケロッとしてましたし、“巡ってきたチャンスでありがとうございます”とも返してきましたから」と臆することのない強心臓ぶりを明かした。

 ただ、試合はいきなり連続四球からスタート。押し出し四球で先制点を奪われたが、さらに続いた無死満塁のピンチは抑えて1失点のみで切り抜けたのが大きかった。吉松は「あのピンチは頭が真っ白で何も覚えていません。替えられてしまうかと思いました」と冷や汗をかいたが、「結婚はショックじゃないです。おめでとうです」と推しメンの結婚をむしろ力に変えての好投だった。

NTT東日本・吉松 公式戦初先発も“ももクロ効果”で4強導く快投(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

 

【吉松選手の紹介】


www.youtube.com

177センチ87キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット

 経歴:山梨学院ー日本大ーNTT東日本

解禁年:2023年

 

 セットからタメを作らず、左腕を背中側に回しオーバースローで投げ込むフォームから最速144キロ、常時140前後のストレートを投げ込む左腕投手。130キロ台のスライダー、120キロ前後のカーブ、130キロ前半のカットボール、130キロ前後のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は140前半のストレートで押していく投球。強い腕の振りから繰り出すストレートは球速以上の球威があり、ストレートとわかっていても差し込まれる打撃が多くなっています。また110キロ台の落差のあるカーブで緩急を生み出し、打者のタイミングを外します。

 チームでは主に中継ぎで起用。東京ガス戦で初先発を任されると、4回1失点と初先発として次回に期待させる結果を残しました。

 

【指名への課題】

 課題として指に引っかかり抜けるボールが非常に多いこと。吉松選手のフォームは上半身を突っ込ませながら強い腕の振りで投げ込むフォームですが、上半身の重心が前に倒れやすいうえ腕の振りに力がこもったフォームとなるため、低めに投げようとすると角度の影響を受けすぎるため、低めに抜ける球が多くなっています。

 またカットボールの精度の悪さも課題。ストレートの軌道で右打者に向かっていくが、スクリューに似た変化で右打者に届く前に落ちる軌道をしていますが、多くがすっぽ抜けています。左打者に使えば死球になるコースのため、現状では持ち球の一種として計算できません。

 

 

【指名順位予想】

 ストレートの球威があるタイプですが現状のフォームを考えると体力の消耗が激しく、先発として長いイニングを投げられるタイプとしてはまだ計算できません。ストレート・変化球共にばらつきが目立つため4回途中5四死球四死球も多くなっており、カウントを整えられる持ち球がありません。

 現状では指名漏れの可能性が高くなっています。カットボールの精度向上、スライダー・チェンジでストライクが取れるほどにコントロールがよくなれば、ストレートは球威で多少ばらついても空振りが奪え、対右にはカットとスライダー、左にはスライダーとチェンジで勝負できる中継ぎ候補として、6~8位が指名候補となります。